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"令和5 年版\n厚生労働白書\n(令和4 年度厚生労働行政年次報告)\n― つながり・支え合いのある地域共生社会―\n〔概 要〕\n厚生労働省\n\n令和5年版厚生労働白書の全体像\n●年次行政報告として、厚生労働省が様々な政策課題にどのように対応しているのかを、わかりやす\nく国民に報告。\n(注)令和5年版厚生労働白書は、基本的には令和4年度中の施策について報告しているため、こども家庭庁へ移管した施策を含む。\n第2部(年次行政報告)\u0003「現下の政策課題への対応」\n●単身世帯の増加、新型コロナウイルス感染症の影響による、人々の交流の希薄化などを背景として\n複雑化・複合化する課題、制度の狭間にある課題(ひきこもりやヤングケアラーなど)が顕在化。\n●こうした課題に対して、これまでの「つながり・支え合い」の概念は拡がりをみせており、ポスト\nコロナの令和の時代に求められる新たな「つながり・支え合い」の在り方を提示。これにより、人々\nがつながりを持ちながら安心して生活を送ることのできる「地域共生社会」を実現する。\n第1部(テーマ編*)「つながり・支え合いのある地域共生社会」\n*厚生労働行政分野の特定のテーマにつ\nいて、現状分析や関連施策の紹介等を\n行い、国民に理解を深めていただく。\n~ポストコロナの令和時代に求められる新たな「つながり・支え合い」~\n包摂的(インクルーシブ)な「つながり・支え合い」の推進\n\u0003\n→多様な新しいチャネルを通して、全ての人に「つながり・支え合い」を創出する\n人々の意欲・能力が十分発揮できる「つながり・支え合い」の推進\n→個人や法人の特性・得意分野を活かした新たな「つながり・支え合い」を創出する\n・世代や属性を超えて、様々な人が交差する「居場所」づくり\n・「属性(高齢・障害など)」別から「属性を問わない」支援へ\n・支援の申請を待つ「受動型」から「能動型」支援へ(アウトリーチ)\n・暮らしの基盤である「住まい」から始まる支援\n・デジタルを活用し時間や空間を超えた新たな「つながり・支え合い」の創造\n(住んでいる場所に関わらず、自宅にいながら専門的な支援や交流が可能)\n・ライフスタイルや興味・関心に応じ、誰もが参画できる「支え合い」の促進(労働者協同組合の活用\u0003)\n・デジタルを活用した地域社会への参画\n・得意分野を活かし、連携した支え合いの促進(社会福祉連携推進法人制度、社会生活面の課題にも目を向け地域\n社会における様々な支援に結びつける取組(社会的処方))\n1\n\n1.社会保障を取り巻く環境と人々の意識の変化\n●我が国の人口は、2008(平成20)年をピークに減少に転じ、本格的な少子高齢化・人口減少時代を\n迎えようとしている。\n*総人口:約1億2,495万人(2022年)→\n約8,700万人(2070年・推計値)\n●世帯規模の縮小化・単身世帯割合の増加、人口規模の小さい市区町村の増加などにより、家族や地\n域における支え合いの機能の低下が懸念される。\n*1世帯当たり人員:2.99人(1990年)→\n2.08人(2040年・推計値)\n*単身世帯割合:23.1%(1990年)→38.0%(2020年)\n●地域では、形式的な付き合いを望む人が増えてきており、人間関係が希薄化する中で、孤独・孤立\nの問題も顕在化してきている。\n(資料)1+.放送文化研究所「日本人の意識調査」\n(資料)\u0015\u0013\u0015\u0013年までは総務省統計局「国勢調査」、\u0015\u0013\u0017\u0013年推計値は国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」(平成\u0016\u0013年推計)による。\n\u0013\n\u0018\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0014\u000f\u0013\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0014\u000f\u0018\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0015\u000f\u0013\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0015\u000f\u0018\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0015\u0013\u0010\u0015\u001c歳\n\u0016\u0013\u0010\u0016\u001c歳\n\u0017\u0013\u0010\u0017\u001c歳\n\u0018\u0013\u0010\u0018\u001c歳\n\u0019\u0013\u0010\u0019\u001c歳\n\u001a\u0013\u0010\u001a\u001c歳\n\u001b\u0013歳以上\n年齢階級別単独世帯の推移(男性)\n1990\n2020\n2040\n(世帯)\n\u0013\n\u0018\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0014\u000f\u0013\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0014\u000f\u0018\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0015\u000f\u0013\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0015\u000f\u0018\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0016\u000f\u0013\u0013\u0013\u000f\u0013\u0013\u0013\n\u0015\u0013\u0010\u0015\u001c歳\n\u0016\u0013\u0010\u0016\u001c歳\n\u0017\u0013\u0010\u0017\u001c歳\n\u0018\u0013\u0010\u0018\u001c歳\n\u0019\u0013\u0010\u0019\u001c歳\n\u001a\u0013\u0010\u001a\u001c歳\n\u001b\u0013歳以上\n年齢階級別単独世帯の推移(女性)\n1990\n2020\n2040\n(世帯)\n2\n\n2.分野横断的な対応が求められる課題・制度の狭間にある課題\n●人口構造や世帯構成が変化し、家族や地域のつながりが弱まっている中で、複数の課題が重な\nり合い複雑化。\n●分野横断的な対応が求められる課題(「8050問題」など)や、従来の対象者別の制度には合致\nしにくい制度の狭間にある課題(ひきこもりやヤングケアラーなど)が表面化してきている。\n(*\u0014)内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査」(令和4年度)\n(*\u0015)内閣府「生活状況に関する調査」(平成\u0016\u0013年度)、内閣府「若者の生活に関する調査」(平成\u0015\u001a年度)\n(*\u0016)令和3年度江戸川区ひきこもり実態調査の結果報告書。ひきこもり状態の方がいる世帯の困りごとは、「自分の健康」、「家族の健康」、「収入・生活資金」が特に多い。\n(*\u0017)厚生労働省子ども・子育て支援推進調査研究事業「ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書」(\u0015\u0013\u0015\u0013(令和2)年度、\u0015\u0013\u0015\u0014(令和3)年度)\n(*\u0018)厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」\n(*\u0019)高齢の親と働いていない独身の\u0018\u0013代の子とが同居している世帯に係る問題。\n制度から人を見るのではなく、「その人の生活を支えるために何が必要か」という観点が大切。\n【分野横断的な対応が求められる課題、制度の狭間にある課題の例】\n●ひきこもりになってからの\n期間\n→20%以上の方が7年以上\n(*1)\n●関係機関への相談経験\n→半数以上の方が「ない」 \n(*2)\n●ひきこもり状態の方がいる\n世帯で複数の「困りごと」\n→約半数の世帯が、3個以上\nの「困りごと」を抱える\n(*3)\n障害\n●世話をしている家族が「いる」(*4)\n→小学生から大学生まで約4~6%\n→小中高生は、「きょうだい」の世話を\nしている方が最多。大学生は「母親」\nの世話をしている方が最多\n●世話をしている家族の状況\n→「きょうだい」は「幼い」が最多。\n「父母」は精神疾患や身体障害、日本\n語を第一言語としない場合もある\n●母子世帯の平均年間就労収入\n→236万円と低い水準(*5)\n●父子世帯は約半数が相談相手が\nいない\n●婦人相談所などの来所相談\n→「暴力」が最多\n●婦人保護施設等の入所理由\n→「暴力」が最多だが、住居問題も多い\n●婦人保護施設の入所者の半数近くの女性が、\n何らかの障害または病気を抱える\n※2024年度より、「婦人相談所」は「女性相談支援センター」に、\n「婦人相談員」は「女性相談支援員」に、「婦人保護施設」は\n「女性自立支援施設」に名称が変更される。\n●必要な医療・介護サービ\nスを拒否するなどにより\n社会から孤立\nその他にも、社会的養護が必要な児\n童、病気の治療と就労の両立、育児\nと介護の両立、刑務所出所後に生活\n困窮に陥る・・etc\n子育て\n介護\n生活困窮\n健康\nひきこもり\nヤングケアラー\n様々な困難を抱える\n女性\nセルフ・ネグレクト\n8050問題(*6)\nひとり親\n3\n\n<対象者の属性にかかわらない包括的な支援>\n○相談者の属性、世代、相談内容に関わらない、包括的な支\n援体制を構築するための重層的支援体制整備事業\u0003(※) を\n一層推進する。\n(※)実施市町村数:\u0017\u0015(令和\u0016年度)→\u0014\u0016\u0017(令和4年度)→\u0014\u001b\u001c(令和5年度)\n<関係機関ネットワークの構築>\n○複雑化・複合化した課題は、様々な関係機関が関わるため、\nネットワークの構築が重要である。\n(例)福祉関係部局に加え、教育委員会、ハローワーク、社会福祉協議会、\n132法人や家族会などの民間団体が連携するなど\n○自ら支援につながることが難しい場合などに、潜在的な支援\nの必要性を早期に発見し、課題の深刻化を防ぐことが必要。\n○一人ひとりの課題等を分析した上で、適切な支援につなぐ地\n域の支援者等の確保に向けた取組みが必要。\n・ひきこもり状態の方で「関係機関を利用したいと思わない」方\n→\u0014\u0018~\u0016\u001c歳:\u0018\u001a\u0011\u0019%、\u0017\u0013~\u0019\u0017歳:\u0018\u0013\u0011\u0013%\n・「世話をしている家族」がいる方の中で「自分がヤングケアラーにあてはま\nる」と思う方→中学生\u0014\u0019\u0011\u0016%、全日制高校生\u0014\u0018\u0011\u0013%、大学生\u0015\u0019\u0011\u001a%\nアウトリーチによる「能動型」支援\n<コラム>神奈川県座間市・NPO法人ワンエイド\n【誰もが安心して暮らせる住まいを】\n●生活全般に視野を広げた包括的な見守り・支援を実施\n住まいに困難を抱える方は、金銭管理や仕事などへの課題も抱えている\nことも多いため、座間市では、家計相談のための支援や就労支援も実施。\n●入居後も継続した見守りを実施\n入居後の近隣トラブル、ゴミ屋敷化などの貸主の懸念を踏まえ、021法\n人が、民間の不動産管理会社と連携し、入居後も相談や見守りを実施。\n「住まい」から始まる支援\n<デジタルを活用した人々の交流>\n○外出が困難な方も自宅にいながら他者とつながりを持つことが\nできる。\n<コラム>一般社団法人オンライン子育てひろば協会\n【自宅が子育てひろばに。オンライン専門子育てひろば「ママこぺる」事業】\n●新しい子育ての味方\n子育て親子が集い相談できる、オンライン上の場\nづくりを展開。子育ての不安や孤立感を一人で抱え\n込まないようサポート。\n●利用者のニーズに応じた事業の展開\n親子ふれあい遊び、子育てに関する知識・情報の\n提供、保育士などによる専門的な相談などを実施。\nデジタルの活用\n○地域とのつながりづくりや相談支援などのソフト面も含めた支\n援の推進が重要である。\n3.つながり・支え合いのある地域共生社会①\n●包摂的(インクルーシブ)な「つながり・支え合い」の推進\n~多様な新しいチャネルを通して、全ての人に「つながり・支え合い」を創出する\n<権利擁護支援の推進>\n○「権利擁護支援」は、包括的な支援体制における、本人を\n中心とした支援・活動の共通基盤。\n○成年後見制度を含めた権利擁護支援を推進するため、関係\n機関の協働による地域連携ネットワーク構築やその中核機関\nの体制整備を支援する。\n属性を問わない支援\n○世代や属性を問わず、様々な人々が気軽に集まり、安心して\n通うことができる地域の「居場所」づくりが重要\n○人々が日常の暮らしの中で交差することで、地域住民同士の\n緩やかなつながりや見守りが生まれる。\n「居場所」づくり\n4\n\n(資料)厚生労働省「令和4年度少子高齢社会等調査検討事業」\n<NPO活動やボランティア活動など>\n○参加者自身が「地域社会に貢献できた」と実感できる。\n%\n生活に充実\n感ができた\n自分の技\n術、経験を\n活かすこと\nができた\n新しい友人\nを得ること\nができた\n社会への見\n方が広まっ\nた\nお互いに助\nけ合うこと\nができた\n地域社会に\n貢献できた\n孤独感が軽\n減・解消さ\nれた\nその他\n特にない\n 社会参加活動をしていて良かったと思うこと\nӾӽӸӼ\nӽӻӸԂ\nӽӿӸԁ\nӾӺӸԃ\nӿӾӸԁ\nӿԃӸӺ\n\u0012\n\u0013\u0012\n\u0014\u0012\n\u0015\u0012\n\u0016\u0012\n\u0017\u0012\n\u0018\u0012\n\u0019\u0012\n全\n体\n\u0014\u0012\u000f\u0014\u001b歳\n\u0015\u0012\u000f\u0015\u001b歳\n\u0016\u0012\u000f\u0016\u001b歳\n\u0017\u0012\u000f\u0017\u001b歳\n\u0018\u0012\u000f\u0018\u001b歳\n\u0019\u0012\u000f\u001a\u001b歳\n<労働者協同組合>\n○地域の人が労働者として資金を出し合い、その意見を反映し、\n助け合いながら、地域社会の課題の解決を目指す新たな法人\n制度。多様な働き方を実現しつつ、地域の課題に取り組む選\n択肢の一つ。\n*2022年10月「労働者協同組合法」施行。2023年4月1日現在で34法人設立。\n<コラム>労働者協同組合ワーカーズコープちば【地域で働く、仕事をおこす】\n●\u0015\u0013\u0015\u0015(令和4)年\u0014\u0015月に企業組合から組織変更。\n●月1回の会議で、地域の課題を組合員で話し合い。\n●生活困窮者支援の取組に加え地域の課題を踏まえた\n様々な取組を実践。\n(例)フードバンクちば、ふなばし制服バンク\n(公立中学校の制服リサイクル、無償支援)など\nライフスタイル等に応じて参画しやすい仕組み\n得意分野を活かした支え合い\n<社会福祉連携推進法人制度>\n○社員である複数の法人が、共同して地域住民の生活課題を把握する\nためのニーズ調査を実施したり、新たな取組みの企画立案を実践\nすることなどが可能。\n(※)社会福祉事業に取り組む2つ以上の社会福祉法人やNPO法人等が参画し、\n相互の業務連携を推進する制度。2022(令和4)年度から。2023(令和5)年5月\n現在15法人。\n◆財産管理に最も密接な金融機関と市が協定\nを締結。\n◆金融機関での利用者での異変をきっかけに、\n市の成年後見支援センター、地域包括支援\nセンターなどにつなぎ、見守り支援を実施。\n<コラム>大分県宇佐市成年後見センター\n【地域における金融機関と福祉機関の連携の可能性】\n3.つながり・支え合いのある地域共生社会② \n●人々の意欲・能力が十分発揮できる「つながり・支え合い」の推進\n~個人や法人の特性・得意分野を活かした新たな「つながり・支え合い」を創出する\n<デジタル・ICTの活用による地域コミュニティ機能の強化>\n○デジタル技術の活用により、育児・介護・障害などの事情が\nある方も、多様な働き方や地域との関わり方を選択し、地域\n社会の担い手として活躍できる。\nデジタルを活用した地域社会への参画\n<コラム>株式会社八天堂ファーム・社会福祉法人宗越福祉会\n【地域共生社会の実現に向けた「商工農福連携」の取組み】\n◆(株)八天堂ファームが農地管理やぶどうの加工・販売を実施。\n(社福)宗越福祉会が生活困窮者の方々等の就労訓練の一環として\nぶどう栽培を実施。\n◆ぶどう販売の他、ジャムクリームに加工し付加価値をつけ、収益を\n確保し、収益の一部を生活困窮者の方々等への賃金にするなど、持続\n可能なビジネスモデルを確立。\n5\n\n(参考資料)\n6\n\n<参考1>「社会保障を取り巻く環境と人々の意識の変化」関係①\n●人口5千人未満の自治体は、2015年に14.8%であったが、2040年には24.1%になると見込まれており、人口規模が小さい市区町\n村が増加すると見込まれる。\n●コロナ禍において、約70%程度の方が、人と直接会ってコミュニケーションをとることが「減った」と回答。\n(資料)内閣官房「人々のつながりに関する基礎調査」(\u0015\u0013\u0015\u0014年・\u0015\u0013\u0015\u0015年)\n\u0014\u001c\u0011\u0017\b\n\u0014\u0017\u0011\u001b\b\n\u0015\u0017\u0011\u0014\b\n\u0014\u0016\u0011\u001a\b\n\u0014\u0016\u0011\u0017\b\n\u0015\u0018\u0011\u0018\b\n\u0015\u0017\u0011\u0019\b\n\u0015\u001c\u0011\u0018\b\n\u0015\u0016\u0011\u001c\b\n\u001c\u0011\u0013\b\n\u0019\u0011\u001c\b\n\u0018\u0011\u0017\b\n\u0018\u0011\u0014\b\n\u0014\u0011\u0017\b\n\u0014\u0011\u0016\b\n\u0013\u0011\u001a\b\n\u0013\u0011\u0019\b\n\u0013\u0011\u0013\b\n\u0014\u0013\u0011\u0013\b\n\u0015\u0013\u0011\u0013\b\n\u0016\u0013\u0011\u0013\b\n\u0017\u0013\u0011\u0013\b\n\u0018\u0013\u0011\u0013\b\n\u0019\u0013\u0011\u0013\b\n\u001a\u0013\u0011\u0013\b\n\u001b\u0013\u0011\u0013\b\n\u001c\u0013\u0011\u0013\b\n\u0014\u0013\u0013\u0011\u0013\b\n(参考)\u0014\u001c\u001c\u0013年\n(\u0016\u000f\u0015\u0017\u0019自治体)\n\u0015\u0013\u0014\u0018年\n(\u0014\u000f\u0019\u001b\u0015自治体)\n\u0015\u0013\u0017\u0013年\n(\u0014\u000f\u0019\u001b\u0015自治体)\n市区町村の人口規模別分布(現状と見通し)\n5千人未満\n5千~1万人未満\n1万~3万人未満\n3万~\u0014\u0013万人未満\n\u0014\u0013万~\u0015\u0013万人未満\n\u0015\u0013万~\u0018\u0013万人未満\n\u0018\u0013万~\u0014\u0013\u0013万人未満\n\u0014\u0013\u0013万人以上\n資料:\u0014\u001c\u001c\u0013年は総務省「国勢調査」、\u0015\u0013\u0014\u0018年および\u0015\u0013\u0017\u0013年は年国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成\u0016\u0013年推計)」\n(注)\u0014\u001c\u001c\u0013年の市町村数は、東京都の特別区部は1市として計算した。\n(注)\u0003\u0015\u0013\u0014\u0018年、\u0015\u0013\u0017\u0013年の市区町村(自治体)は\u0015\u0013\u0014\u001b年\u0016月\u0014日現在の\u0014\u000f\u0019\u001b\u0015市町村(\u001a\u001a\u001b市、東京\u0015\u0016区、\u001a\u0014\u0016町、\u0014\u0019\u001b村)で、福島県内の市町村は含まない。\n7\n\n<参考1> 「社会保障を取り巻く環境と人々の意識の変化」関係②\n●地域での交流は、若年層や都市規模が大きいほど、「挨拶をする程度」や「世間話をする程度」を望む割合が高い傾向。\n23.9\n29.2\n35.3\n33.3\n24.1\n26.0\n33.8\n35.3\n23.5\n22.2\n16.0\n19.6\n24.5\n20.8\n10.6\n9.8\n2.1\n1.2\n1.2\n1.3\n1.9\n0.6\n3.0\n0.7\n0.0\n10.0\n20.0\n30.0\n40.0\n50.0\n60.0\n70.0\n80.0\n90.0\n100.0\n大都市\n中都市\n小都市\n町村\n望ましい地域での付き合いの程度(都市規模別)\n1.地域の行事等に参加したり困ったときに助け合う\n2.地域の行事や会合に参加する程度の付き合い\n3.世間話をする程度の付き合い\n4.挨拶をする程度の付き合い\n5.地域での付き合いは必要ない\n無回答\n12.7\n22.0\n31.3\n32.0\n32.8\n31.9\n17.8\n16.5\n19.5\n25.4\n33.8\n36.8\n28.0\n24.7\n22.0\n23.8\n20.6\n16.5\n34.7\n33.5\n24.0\n16.6\n11.6\n11.6\n5.9\n2.7\n0.8\n0.6\n0.6\n1.5\n0.8\n0.5\n2.4\n1.6\n0.6\n1.6\n0.0\n10.0\n20.0\n30.0\n40.0\n50.0\n60.0\n70.0\n80.0\n90.0\n100.0\n\u0015\u0013~\u0015\u001c歳\n\u0016\u0013~\u0016\u001c歳\n\u0017\u0013~\u0017\u001c歳\n\u0018\u0013~\u0018\u001c歳\n\u0019\u0013~\u0019\u001c歳\n\u001a\u0013歳以上\n望ましい地域での付き合いの程度(年齢別)\n資料:内閣府「令和4年度社会意識に関する世論調査」(注)都市規模区分は、大都市(東京都区部、政令指定都市)、中都市(人口\u0015\u0013万人以上の市、人口\u0014\u0013万人以上の市)、\n小都市(人口\u0014\u0013万人未満の市)及び町、村である。\n8\n\n<参考1> 「社会保障を取り巻く環境と人々の意識の変化」関係③\n(資料)内閣官房「人々のつながりに関する基礎調査」(\u0015\u0013\u0015\u0015年)。この調査では、孤独という主観的な感情をより的確に把握するため、直接質問と間接質問の2種類の質問により孤独感を把握している。\n直接質問は、「あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか」という質問である。間接質問は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(8&/$)のラッセルが考案した「8&/$孤独感尺度」の日本語版の3項目短縮\n版に基づくもので、設問に「孤独」という言葉を使用せずに孤独感を把握するもの。\n●直接質問で、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した方の割合は、男性が\u0018\u0011\u0014%、女性が\u0017\u0011\u0019%。男女、年齢階級別にみると、\nその割合が最も高いのは、男性は\u0018\u0013\u0003歳代で\u001a\u0011\u0016%、女性は\u0016\u0013歳代で\u001a\u0011\u001c%。\n●間接質問で、孤独感スコアが「10~12点(常にある)」という方の割合は、男性が7.8%、女性が6.4% 。男女、年齢階級別にみると、\nその割合が最も高いのは、男性は30歳代で 10.4%、女性は20歳代で11.2%。\n4.6 \n5.1\n7.1\n7.9\n5.9\n5.1\n3.5\n2.0\n2.6\n15.9 \n17.1\n22.3\n20.1\n17.8\n16.3\n13.9\n10.0\n16.1\n20.3\n18.4\n20.9\n19.2\n20.4\n22.9\n21.2\n19.3\n17.8\n40.3\n34.8\n29.8\n33.2\n37.3\n40.2\n43.6\n48.3\n42.8\n18.3\n24.7\n19.9\n19.5\n18.5\n15.2\n17.6\n19.1\n18.8\n0.5\n0.2\n0.1\n0.2\n0.3\n1.2\n1.9\n0%\n20%\n40%\n60%\n80%\n100%\n女性全体\n(n=5936)\n16~19歳\n(158)\n20~29歳\n(493)\n30~39歳\n(662)\n40~49歳\n(950)\n50~59歳\n(974)\n60~69歳\n(980)\n70~79歳\n(1097)\n80歳以上\n(622)\n男女、年齢階級別孤独感(直接質問)\n7.8\n5.6\n8.8\n10.4\n9.7\n9.6\n6.7\n6.2\n3.9\n42.7\n36.9 \n47.0 \n45.6 \n47.8 \n47.3 \n39.9 \n37.2 \n37.3 \n35.5\n35.0 \n29.5 \n31.6 \n31.5 \n30.1 \n40.8 \n39.5 \n43.5 \n13.3\n22.5 \n14.7 \n11.7 \n10.6 \n12.7 \n12.1 \n15.9 \n13.0 \n0.7\nー\nー\n0.7 \n0.4 \n0.2 \n0.5 \n1.1 \n2.3 \n0%\n20%\n40%\n60%\n80% 100%\n男性全体\n(n=5179)\n16~19歳\n(160)\n20~29歳\n(387)\n30~39歳\n(548)\n40~49歳\n(762)\n50~59歳\n(913)\n60~69歳\n(929)\n70~79歳\n(997)\n80歳以上\n(483)\n6.4 \n4.4\n11.2\n9.1\n7.9\n7.2\n4.5\n3.6\n4.2\n40.7 \n41.1\n39.8\n50.2\n48.5\n44.9\n38.5\n31.4\n33.1\n38.2\n33.5\n37.7\n29.5\n30.6\n36.2\n42.8\n46.2\n42.8\n13.7\n20.3\n11.2\n10.9\n12.7\n11.2\n14.0\n16.9\n16.2\n1.0\n0.6\n0.2\n0.5\n0.2\n0.5\n0.3\n1.9\n3.7\n0%\n20%\n40%\n60%\n80%\n100%\n女性全体\n(n=5936)\n16~19歳\n(158)\n20~29歳\n(493)\n30~39歳\n(662)\n40~49歳\n(950)\n50~59歳\n(974)\n60~69歳\n(980)\n70~79歳\n(1097)\n80歳以上\n(622)\n男女、年齢階級別孤独感(間接質問)\n5.1\n3.1\n6.7\n6.8\n5.9\n7.3\n4.3\n3.5\n1.9\n15.7\n18.1 \n16.8 \n17.5 \n17.6 \n18.6 \n14.3 \n12.1 \n13.3 \n18.8\n11.9 \n20.9 \n19.3 \n21.1 \n21.7 \n18.4 \n15.8 \n16.6 \n41.1\n33.8 \n33.9 \n37.4 \n39.5 \n36.9 \n44.8 \n45.8 \n47.6 \n18.6\n33.1 \n21.7 \n19.0 \n15.7 \n15.3 \n18.0 \n20.9 \n18.2 \n0.7\nー\nー\nー\n0.1 \n0.1 \n0.2 \n1.8 \n2.5 \n0%\n20%\n40%\n60%\n80%\n100%\n男性全体\n(n=5179)\n16~19歳\n(160)\n20~29歳\n(387)\n30~39歳\n(548)\n40~49歳\n(762)\n50~59歳\n(913)\n60~69歳\n(929)\n70~79歳\n(997)\n80歳以上\n(483)\n9\n\n<参考2>「分野横断的な対応が求められる課題・制度の狭間にある課題」関係①\n●ひきこもり状態の方がいる世帯における「困りごと」の数\n(資料)令和3年度江戸川区ひきこもり実態調査の結果報告書\n●世話を必要としている家族は、大学生以外は、「きょうだい」が約40~70%で最多。大学生は、「母親」が35.4%で最多。\n(資料)「ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書」(中学生・高校生は\u0015\u0013\u0015\u0013(令和2)年度、\n小学生・大学生は\u0015\u0013\u0015\u0014(令和3)年度の調査結果)\n(資料)内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査(令和4年度)」\n●ひきこもり状態になってからの期間は、15~39歳でも40~64歳でも約半数の方が「3年以上」であり、20%以上の方が「7年以上」。\n●「困りごと」が3個以上ある世帯が約半数いるなど、複数の「困りごと」を抱えている。\n\u0014\u0017\u0011\u0013\b\n\u0014\u0019\u0011\u0016\b\n\u0014\u001c\u0011\u001b\b\n\u0014\u0018\u0011\u0014\b\n\u001b\u0011\u0014\b\n\u0015\u0019\u0011\u001a\b\nひきこもり状態になってからの期間\n(\u0017\u0013~\u0019\u0017歳)\n6か月~1年未満\n1年~2年未満\n2年~3年未満\n3年~5年未満\n5年~7年未満\n7年以上\nn=86\n\u0015\u0014\u0011\u0018\b\n\u0014\u0019\u0011\u001a\b\n\u0014\u0018\u0011\u0016\b\n\u0014\u001a\u0011\u0017\b\n\u001a\u0011\u0019\b\n\u0015\u0014\u0011\u0018\b\nひきこもり状態になってからの期間\n(\u0014\u0018~\u0016\u001c歳)\n6か月~1年未満\n1年~2年未満\n2年~3年未満\n3年~5年未満\n5年~7年未満\n7年以上\nn=144\n世話を必要としている家族(複数回答)\n(%)\n調\n査\n数\n(\nQ\n=\n)\n母\n親\n父\n親\n祖\n母\n祖\n父\nき\nょ\nう\nだ\nい\nそ\nの\n他\n無\n回\n答\n小学校6年生\n\u0019\u0016\u0014\n\u0014\u001c\u0011\u001b\n\u0014\u0016\u0011\u0015\n\u0014\u0013\u0011\u0016\n\u0018\u0011\u0018\n\u001a\u0014\u0011\u0013\n\u0014\u0011\u001c\n\u0018\u0011\u001a\n大学3年生\n\u001c\u001b\u001a\n\u0016\u0018\u0011\u0017\n\u0015\u0013\u0011\u0018\n\u0016\u0015\u0011\u001b\n\u0014\u001a\u0011\u0015\n\u0015\u0019\u0011\u0018\n\u0017\u0011\u001a\n\u0010\n *大学生は「現在いる」「現在はいないが、過去にいた」人の合計値\n\u000b\b\f\n調\n査\n数\n(\nQ\n=\n)\n父\n母\n祖\n父\n母\nき\nょ\nう\nだ\nい\nそ\nの\n他\n無\n回\n答\n中学2年生\n\u0016\u0014\u001c\n\u0015\u0016\u0011\u0018\n\u0014\u0017\u0011\u001a\n\u0019\u0014\u0011\u001b\n\u0016\u0011\u001b\n\u001c\u0011\u0017\n全日制高校2年生\n\u0016\u0013\u001a\n\u0015\u001c\u0011\u0019\n\u0015\u0015\u0011\u0018\n\u0017\u0017\u0011\u0016\n\u0018\u0011\u0018\n\u001b\u0011\u001b\n定時制高校2年生相当\n\u0016\u0014\n\u0016\u0018\u0011\u0018\n\u0014\u0019\u0011\u0014\n\u0017\u0014\u0011\u001c\n\u0014\u0015\u0011\u001c\n\u001c\u0011\u001a\n通信制高校生\n\u0017\u001c\n\u0016\u0015\u0011\u001a\n\u0015\u0015\u0011\u0017\n\u0017\u0015\u0011\u001c\n\u0014\u0015\u0011\u0015\n\u0013\u0011\u0013\n *通信制高校生は「18歳以下」と「19歳以上」の合計\n10\n\n<参考3>「つながり・支え合いのある地域共生社会」関係①\n●社会福祉連携推進法人制度\nどのような\n活動が行わ\nれているか\n知らないか\nら\n時間的な余\n裕がないか\nら\n家庭の事情\n(仕事、家\n事、介護、\n通院等)が\nあるから\n興味・関心\nがないから\n経費や手間\nがかかりす\nぎるから\n気軽に参加\nできる活動\nが少ないか\nら\n同好の友\n人・仲間が\nいないから\n近所に活動\n場所がない\nから\n人と付き合\nうのがおっ\nくうだから\n過去に参加\nしたが期待\n外れだった\nから\nその他\n特に理由は\nない\n社会参加活動に参加しない主な理由(複数回答)\n\u0016\u0017\u0010\u0017\n\u0015\u0016\u0010\u0019\n\u0015\u0016\u0010\u0013\n\u0012\n\u0013\u0012\n\u0014\u0012\n\u0015\u0012\n\u0016\u0012\n\u0017\u0012\n参加したい・どちらかといえば参加したい\nどちらかといえば参加したくない・参加したくない\n%\n●社会参加活動に参加している方ほど、孤独感が少ない。また、社会参加活動に参加意欲があるものの、参加していない人は、\n「どのような活動が行われているか知らない」割合が最多。\n 全 体\n社会参加活動を行っ\nている\n社会参加活動を行っ\nていない\n社会参加活動の参加状況と孤独感\n\u0013\u0016\u0010\u0015\n\u0013\u0019\u0010\u0012\n\u0013\u0015\u0010\u0013\n\u0016\u0012\u0010\u0013\n\u0016\u0018\u0010\u0016\n\u0015\u0019\u0010\u0013\n\u0014\u0018\u0010\u0014\n\u0014\u0015\u0010\u0015\n\u0014\u0019\u0010\u0018\n\u0013\u0013\u0010\u0013\n\u001a\u0010\u0015\n\u0013\u0014\u0010\u0017\n\u001a\u0010\u0014\n\u0016\u0010\u001b\n\u001b\u0010\u001a\n\u0012\u0007\n\u0013\u0012\u0007\n\u0014\u0012\u0007\n\u0015\u0012\u0007\n\u0016\u0012\u0007\n\u0017\u0012\u0007\n\u0018\u0012\u0007\n\u0019\u0012\u0007\n\u001a\u0012\u0007\n\u001b\u0012\u0007\n\u0013\u0012\u0012\u0007\n決してない\nほとんどない\nたまにある\n時々ある\nしばしばある・常にある\n厚生労働省「令和4年度少子高齢社会等調査検討事業」\nこの調査における社会参加活動:地域におけるボランティア活動、132活動、町内会・自治会・\n37$などの地縁的活動、その他の市民活動\n(資料)生活困窮者自立支援法等に基づく各事業の令和3年度事業実績調査\n●生活困窮者等への住まい支援\n●「社会的処方」(2021年度介護報酬改定)\n●医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士又は歯科衛生士などが通\n院困難な利用者の居宅を訪問し、その方の抱える社会生活面の課\n題にも目を向け、心身の状況や置かれている環境などを把握し、\nそれらを踏まえて療養上の管理や指導を行うとともに、自治体の\n介護支援専門員などと連携し、地域社会における様々な支援につ\nなげることとした。\n11\n\n<参考3>「つながり・支え合いのある地域共生社会」関係②\n(具体的な取組み例)\n<属性などを問わない「断らない相談支援」>\n(岡山県岡山市)\n◆世帯の課題が複合化している場合に、\n「つなぐシート」を各相談支援機関で活用。\n◆課題をもれなく把握し、つなぎ先を整理、\n各相談支援機関の役割を見える化。\n<関係機関の連携、アウトリーチ、居場所\nづくりでひきこもり支援>\n(岩手県北上市)\n◆行政機関と支援関係機関でプラットフォーム\nを構築。ひきこもりに関する情報を共有。\n◆入口は一般の店舗のような、誰でも気軽に入\nることのできる「居場所」を開設。\n「つなぐシート」\n多機関による複合課題のケース検討会\n常設の居場所\n「ワラタネスクエア」\n<高齢者と若者が交流する賃貸住宅>\n(株式会社ノビシロハウス(神奈川県藤沢市))\n◆高齢者、若者、車椅子利用者などが暮らす賃貸住宅。\n◆若者の住民が高齢者に定期的に「声かけ」、住人同士が参加する\n「お茶会」を開催(こうした取組みを条件に若者の家賃は半額)。\n◆交流により、電池交換など日常のちょっとした助け合いも広まる。\nお茶会の様子\n使い方講座の様子\n府中市の寄付プロジェクト\n<包括的な支援体制の構築>\n<居場所>\n<デジタル・ICT>\n<住まい支援>\n<アプリを活用したフレイル予防>\n(東京都府中市)\n◆習慣化アプリを活用し、高齢者5人1組で\nウォーキングなどのフレイル予防に取り組む。\n◆「通いの場」において、「みんチャレの使い\n方講座」を実施。\n◆アプリの継続で貯まるコインを地域へ寄付で\nきる仕組みにより、高齢者のモチベーション\nを維持。\n<住民によるまちづくり>\n(株式会社:D&UHDWLRQ(千葉県流山市))\n◆交流スペースで、地元特産のみりんを\n用いたお菓子作りなどのイベントを開催。\n◆空き家を活用したこども食堂、市内の公園\nでのプレーパーク活動を実施。\n住民が交流できる\n縁側での風景\n12\n",
"文教・科学技術施策の動向と展開\n第2部\n\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n23\n文部科学白書2023 \n第2部 文教・科学技術施策の動向と展開\n教育政策の総合的推進と生涯学習社会の実現\n総論\n平成25年1月に開催が決定された教育再生実行会議で\nは、これまでに十二次にわたる提言が出され、これを踏ま\nえ、文科省では様々な取組を行ってきました。また、教育\n再生実行会議の廃止に伴い、令和3年12月に開催が決定\nされた教育未来創造会議においては、4年5月に第一次提\n言、5年4月に第二次提言が取りまとめられました。\nさらに、文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会\nでは、教育の振興に関する重要事項が審議され、答申等が\n行われています。文部科学省はこれらの議論等を踏まえる\nとともに、教育基本法の理念の下、「教育振興基本計画」\nに基づき、教育政策を推進しています。\n加えて、国立の研究機関である国立教育政策研究所にお\nいては、教育政策に関する総合的な研究が進められていま\nす。\n 第1節 教育政策をめぐる動き\n1 教育未来創造会議\n教育未来創造会議は、我が国の未来を担う人材を育成す\nるために、高等教育をはじめとする教育の在り方につい\nて、国としての方向性を明確にするとともに、誰もが生涯\nにわたって学び続け学び直しができるよう、教育と社会と\nの接続の多様化・柔軟化を推進することを目的とし、令和\n3年12月から内閣総理大臣を議長として開催しているも\nのです。\n令和4年5月には「我が国の未来をけん引する大学等と\n社会の在り方について(第一次提言)」が取りまとめられ\nました。さらに、5年4月に取りまとめられた「未来を創\n造する若者の留学促進イニシアティブ(第二次提言)」に\nおいては、コロナ後のグローバル社会を見据えた人への投\n資の具現化に向けて、①コロナ後の新たな留学生派遣・受\n入れ方策、②留学生の卒業後の活躍に向けた環境整備、③\n教育の国際化の推進について、具体の指標や、今後取り組\nむべき具体的方策等が示されました(図表2-1-1)。\nさらに同年9月には第一次提言工程表の改訂、第二次提\n言工程表の策定を行いました。政府として、提言の着実な\n実行に向け、引き続き取組を進めていきます。\n第1章\n\n24 文部科学白書2023\n図表2-1-1\n教育未来創造会議 第二次提言概要\n「未来を創造する若者の留学促進イニシアティブ<J-MIRAI>」(第二次提言)概要\nⅠ.コロナ後のグローバル社会を見据えた\n人への投資の在り方\n教育未来創造会議令和5年4月27日\nJ-MIRAI:Japan-Mobility and Internationalisation: Re-engaging and Accelerating Initiative for future generations\nⅡ.今後の方向性\n○「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」\nをコンセプトとした新しい資本主義を実現するためには、\n人への投資を進めることが重要。\n○世界最先端の分野で活躍する高度人材から地域の成長・\n発展を支える人材まで厚みのある多様な人材を育成・確\n保し、多様性と包摂性のある持続可能な社会を構築する\nことにより、我が国の更なる成長を促し、国際競争力を\n高めるとともに、世界の平和と安定に貢献していくこと\nが必要不可欠。\n○留学生交流について量を重視するこれまでの視点に加え、\n日本人学生の海外派遣の拡大や有望な留学生の受入れを\n進めるために、より質の向上を図る視点も重視。\n○今後、より強力に高等教育段階の人的交流を促進し、質\nの高い大学や留学生の交流を積極的に進めるとともに、\n初等中等教育段階から多様性・包摂性に向けた教育を充\n実。\n○高度外国人材の受入れ制度について、世界に伍する水準\nへの改革を進めるとともに、海外留学した日本人学生の\n就職の円滑化や日本での活躍を希望する外国人留学生の\n国内定着を促進。\n1.留学生の派遣・受入れ\n(1)日本人学生の派遣\n・海外大学・大学院における日本人留学生の中長期留学者の\n数と割合の向上を図り、特に、大学院生の学位取得を推\n進。このため、高校段階から大学院までを通じて、短期か\nら、中期、長期留学まで学位取得につながる段階的な取組\nを促進。\n(2)外国人留学生の受入れ\n・高い志を有する優秀な外国人留学生の戦略的受入れを推\n進。その際、多様な文化的背景に基づいた価値観を学び理\n解し合う環境創出のために受入れ地域についてより多様化\nを図るとともに、大学院段階の受入れに加え、留学生比率\nの低い学部段階や高校段階における留学生の受入れを促\n進。\n2.留学生の卒業後の活躍のための環境整備\n・留学生が将来のキャリアパスについて予見可能性をもっ\nて、入学前から安心して留学を決断できるようにするた\nめ、海外派遣後の日本人留学生の就職円滑化を推進すると\nともに、外国人留学生の卒業後の定着に向けた企業等での\n受入れや起業を推進。\n3.教育の国際化\n・多様な文化的背景に基づく価値観を持った者が集い、理解\nし合う場が創出される教育研究環境や、高度外国人材が安\n心して来日できる子供の教育環境の実現を通じて教育の国\n際化を推進。\nⅢ.2033年までの目標\n2033年までに50万人\n(コロナ前22.2万人)\n6.2万人→15万人\n11.3万人→23万人\n2033年までに40万人\n(コロナ前31.8万人)\n日本人学生の派遣\n外国人留学生の受入れ・定着\n教育の国際化\n<大学・専門学校等>\n<高校等>\n<高校等>\n<大学等>\n<中学・高校等>\n日本人学生の派遣\n外国人留学生の受入れ・定着\n教育の国際化\n5.6万人\n5.9万人\n6.2万人\n4.3万人\n16年\n18年\n19年\n20年\n主に長期(学位取得目的を含む)の日本人の海外留学者数\n高等教育機関を卒業・修了後に国内就職する外国人\n留学生の割合(国内進学者を除く)\n42.2%\n48.0%\n47.6%\n39.9%\n16年度\n18年度\n19年度\n20年度\n日本人学生の留学停滞\n高等教育機関在学者千人に対する\n派遣留学者数の国際比較\n高等教育機関在学者に占める\n留学生の割合\n微増に留まる外国人留学生の国内就職率\n英語のみで学位が取れる学部・研究科\n16.0人\n33.5人\n37.2人\n38.4人\n日本\n韓国\nドイツ\nフランス\n現状\n非英語圏の仏・独と同等の水準\n留学生30万人計画の受入れ増加ペースの維持\n65 \n73 \n90 \n86 \n233 \n269 \n290 \n276 \n16年\n18年\n19年\n20年\n研究科数\n学部数\n20 \n26 \n27 \n19年21年\n22年\n503 \n444 \n349 \n17年度19年度20年度\nJDの数\nDDの数\n5.9%\n10.7%\n11.1%\n22.0%\n日本\nフランス\nドイツ\nイギリス\n<大学・専門学校・\n日本語学校等>\n〇外国人留学生の数 \n31.2万人→38万人\n〇外国人留学生の数(高校)\n0.6万人→2万人\n※海外の大学との大学間交流協定に基づき実施されているもの\nジョイント・ディグリー・プログラム(JD)\n及びダブル・ディグリー・プログラム(DD)\n〇日本人留学生における\n学位取得等を目的とす\nる長期留学者の数\n〇高校段階での留学者数\n研修旅行(3か月未満)\n〇英語のみで卒業・修了で\nきる学部・研究科の数\n学部:86→200\n研究科:276→400\n〇海外の大学との交流協定に基\nづく交流のある大学の割合\n48%→80%\n〇ジョイント・ディグリー・プログラムの数\n27→50\n〇ダブル・ディグリー・プログラム※の数\n349→800\n〇英語で複数教科の授業\nを受けられる高校(コー\nス等含む。)の数\n50→150\n〇対面での国際交流を\n行う高校の割合\n18%→50%\n〇中学・高校段階におけ\nるオンライン等を利用し\nた国際交流を行ってい\nる学校の割合\n20%→100% \n〇全生徒数に占める留学\n生の割合\n高校:0.2%→0.7%\n〇留学生の卒業後の国内\n就職率(国内進学者を除く。)\n48%→60% \n〇全学生数に占める留学生\nの割合学部:3%→5%\n修士:19%→20%\n博士:21%→33% \n〇協定などに基づく中短\n期の留学者数\n4.3万人→11万人\n留学(3か月以上)\n0.4万人→1万人\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n25\n文部科学白書2023 \n1.コロナ後の新たな留学生派遣・受入れ方策\n(1)日本人学生の派遣方策\n(2)外国人留学生の受入れ方策\nⅣ.具体的方策\n①高校段階から大学院段階までを通じた日本人学生の派遣の\n推進\n・SNS等を活用した広報強化\n・卒業生のネットワーク構築\n・各自治体での海外大学進学支援の取組推進\n・協定派遣(授業料相互免除)増に向けた取組推進\n・中長期留学や海外大学で学位取得を目指す学生について、\n海外派遣の指標実現に向けて大幅に拡大するため、官民一\n体となって構造的・抜本的な方策の実施を進め、その成果\nの発現・進捗に沿って給付型奨学金を着実に拡充するなど\n奨学金の充実に取り組むとともに、企業・個人等が拠出す\nる奨学金の一層の活用推進など、官民一体での経済的支援\nの充実\n・企業による代理返還制度の活用促進や地方公共団体による\n返還支援の取組を推進\n・官民協働による「トビタテ!留学JAPAN」の発展的推進\n・博士人材等派遣の促進\n・社会人の海外大学院留学の促進等\n②初等中等教育段階における英語教育・国際理解教育、課題\n発見・解決能力等を育む学習等の推進\n・英語4技能(読む、書く、聞く、話す)の育成に向けた、\nデジタルを活用したパフォーマンステストの実施促進\n・探究学習、自然・社会・文化芸術への興味関心を育む体験\n活動、国際理解教育の推進\n・国際バカロレアなどの国際的な教育プログラムが履修でき\nる教育環境の整備を促進\n・教員養成段階の留学や採用後の海外経験機会の拡充、実践\n的な教員研修の充実を通じた教員の英語教育・国際理解教\n育の指導力強化\n・1人1台端末を活用した海外とのオンライン交流の促進 等\n①日本への留学機会の創出\n・学生の早期からのリクルート、広報・情報発信、日本語教\n育を一体的に促進する現地機能の強化\n・留学生受入れに関する情報が一元的に得られるポータルサ\nイトの情報充実\n・優秀な学生の早期からの獲得強化に向けたプログラム構築\n・海外における日本語教育の充実\n・国費留学生制度の地域・分野重点化などの見直し等\n②入学段階での要件・手続の弾力化\n・DX化促進による渡日前入学者選抜の促進\n・留学ビザ取得のオンライン化\n・銀行口座開設における負荷軽減 等\n③国内大学の教育研究環境の質及び魅力の向上\n・留学生の授業料設定柔軟化や定員管理の弾力化\n・キャンパスの質及び魅力の向上、民間資金等も活用した留\n学生・外国人教員宿舎の整備、賃貸住宅の受入れ環境整備\n等\n④適切な在籍管理、技術流出防止対策の徹底・強化\n・在籍管理非適正大学等の大学等名の公表、在留資格「留学」\nの付与停止、私学助成の厳格な対応、留学生数等の情報公\n開の強化\n・安全保障貿易管理の徹底、研究インテグリティの推進等\n(3)国際交流の推進\n・「アジア架け橋プロジェクト」や対日理解促進交流プログラ\nムの充実強化、姉妹校連携や留学コーディネーターの配置\n促進等を通じた国際交流の促進\n・COIL(国際協働オンライン学習)、VE(バーチャル・エクス\nチェンジ)等のオンラインを活用したハイブリッド国際交\n流の推進\n・脱炭素人材の人材育成強化や農業を学ぶ学生等の留学・国際\n交流活動の推進、文化・芸術分野での学生・若手芸術家等\nの交流の促進 等\nⅣ.具体的方策\n(1)日本人学生の就職の円滑化に向けた環境整備\n(2)外国人留学生等の高度外国人材の定着率の向上\n(1)国内大学等の国際化\n3.教育の国際化の推進\n2.留学生の卒業後の活躍に向けた環境整備\n・留学中の学生への就職情報の提供、現地でのジョブフェア\nへの参画拡大\n・帰国後の留学生に対する通年・秋季採用、インターンシッ\nプ等による多様な選考機会の提供促進\n・留学等を通じて得られた知識や専門性に対し企業が採用・\n人材育成面での積極的な評価を行う取組の裾野を広げる機\n運醸成等\n・海外大学とのジョイント・ディグリー及びダブル・ディグ\nリーや単位互換、大学間交流協定締結の促進\n・国際交流などにおいて高度で専門的な知識や経験を有する\n「アドミニストレータ職」等の採用・育成の促進\n・徹底した国際化やグローバル人材育成に大学が継続的に取\nり組むような環境整備\n・国際化に積極的に取り組む大学等へのインセンティブ付与\n・国際化を先導する大学の認定制度の創設\n・戦略的に留学生交流を推進すべき国・地域との大学間連\n携・学生交流の推進\n・欧米のトップクラス大学の誘致によるグローバル・スター\nトアップ・キャンパス構想の実現 等\n(2)外国人材の活躍に向けた教育環境整備\n・インターナショナルスクールに関する情報充実・実態把\n握、学校間接続の円滑化、国際的な中等教育機関の整備推\n進・運営支援\n・学校教育を受ける際に困難を有する外国人児童生徒への支\n援強化\n・日本語教育機関の認定制度創設等による質の維持向上 等\n(3)国内大学の海外分校や高専を始めとする日本型\n 教育の輸出\n・国内大学等の海外分校設置に係る環境整備推進\n・諸外国からの要請を踏まえた日本型高専の導入支援\n・在外教育施設における国内同等の教育環境整備や安全対\n策・施設整備等の機能強化に向けた支援 等\n①留学生の就職促進に向けた取組促進\n・ハローワーク等における多言語対応を含めた相談支援機\n能・拠点の強化等による環境整備\n・地域の特性に応じたインターンシップ機会の提供等による\n外国人留学生等の地元企業への就職・定着支援を行う「高\n度外国人材活躍地域コンソーシアム」の設立、「高度外国\n人材活躍促進プラットフォーム」における中小・中堅企業\nの外国人材の受入れに係る課題解決に向けた伴走型支援の\n実施 等\n②受入れ企業側における企業風土の改善、環境の充実\n・企業での採用方針の明確化、社内制度の見直し、採用方\n針・実績の公表等の促進 等\n③関連する在留資格制度の改善\n・高度外国人材に係る受入れ制度の世界に伍する水準への改\n革(特別高度人材制度及び特定活動における未来創造人材\n制度の創設)、一定の要件を満たす国内大学の卒業者につ\nいても同様の措置が受けられるようにするための検討\n・質の高い専門学校の認定制度を創設、その卒業者等の在留\n資格の運用見直し 等\n\n26 文部科学白書2023\n2 中央教育審議会\n中央教育審議会は、文部科学大臣の諮問に応じ、教育の\n振興、生涯学習の推進等に関する重要事項を調査審議する\n機関であり、教育政策の推進に当たって重要な役割を果た\nしています(図表2-1-2)。\n*1 \n参照:第2部第2章第2節2\n(1)最近の主な答申等\n次期教育振興基本計画について(答申)\n令和4年2月の諮問を受け、教育振興基本計画部会を設\n置して審議が行われ、5年3月8日に「次期教育振興基本\n計画について(答申)」が取りまとめられました。詳細に\nついては、本章第2節を参照してください。\n図表2-1-2\n第12期中央教育審議会機構図\n教育制度分科会\n生涯学習分科会\n初等中等教育分科会\n教育課程部会\n教員養成部会\n大学分科会\n大学院部会\n法科大学院等特別委員会\n認証評価機関の認証に関する審査委員会\n質の高い教師の確保特別部会\n個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた\n学校教育の在り方に関する特別部会\n中央教育審議会\n教育課程等特例制度運営委員会\n社会教育人材部会\n高等教育の在り方に関する特別部会\nデジタル学習基盤特別委員会\n日本語教育部会\n令和6年3月1日現在\n(2)第12期中央教育審議会\n令和5年3月10日、第12期中央教育審議会委員が任命\nされ、新しい審議体制が発足しました。第12期中央教育\n審議会への主な諮問事項は、以下のとおりです。\n①\u0007「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保の\nための環境整備に関する総合的な方策について\n*1\n令和5年5月に開催された中央教育審議会総会(以下\n「総会」という。)において、「「令和の日本型学校教育」を\n担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的\nな方策について」諮問を行いました。以下の三点を主な内\n容として、現在、中央教育審議会において専門的な検討が\n進められています。\n1.更なる学校における働き方改革の在り方について\n2.教師の処遇改善の在り方について\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n27\n文部科学白書2023 \n3.学校の指導・運営体制の充実の在り方について\n令和5年8月には質の高い教師の確保特別部会におい\nて、「教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組む\nべき施策(提言)~教師の専門性の向上と持続可能な教育\n環境の構築を目指して~」が取りまとめられました。\n②\u0007急速な少子化が進行する中での将来社会を見据えた高等\n教育の在り方について\n令和5年9月に開催された総会において、「急速な少子\n化が進行する中での将来社会を見据えた高等教育の在り方\nについて」諮問を行いました。以下の四点を主な内容とし\nて、現在専門的な検討が進められています。\n1.\u00072040年以降の社会を見据えた高等教育が目指すべき\n姿\n2.\u0007今後の高等教育全体の適正な規模を視野に入れた地域\nにおける質の高い高等教育へのアクセス確保の在り方\n3.国公私の設置者別等の役割分担の在り方\n4.高等教育の改革を支える支援方策の在り方\n 第2節 教育振興基本計画に基づく教育施策の推進\n「教育振興基本計画」は、教育基本法に基づき策定され\nる政府の教育に関する総合的な計画です。令和5年6月\n16日には、「第4期教育振興基本計画」(以下「第4期計\n画」という。)が閣議決定されました(図表2-1-3)。\n1 我が国における今後の教育政策の方向性\n第4期計画では、まず我が国の教育をめぐる現状・課\n題・展望において教育基本法に規定する教育の目的や目標\nを教育の普遍的な使命として掲げるとともに、「第3期教\n育振興基本計画」期間中の取組の成果と課題、社会の現状\nや変化への対応と今後の展望を述べています。その上で、\n計画のコンセプトとして「持続可能な社会の創り手の育\n成」と「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」の\n二つを掲げ、その下に五つの基本的な方針として「グロー\nバル化する社会の持続的な発展に向けて学び続ける人材の\n育成」、「誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出\nす共生社会の実現に向けた教育の推進」、「地域や家庭で共\nに学び支え合う社会の実現に向けた教育の推進」、「教育デ\nジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」、「計画\nの実効性確保のための基盤整備・対話」を示しています。\n2 今後5年間の教育政策の目標と基本施策\n今後5年間の教育政策の目標と基本施策では、上述した\n五つの基本的な方針に沿って、令和5年度から9年度まで\nの5年間における教育政策の16の目標、基本施策、指標\nを示しています。\nまた、地方公共団体においては、各地域の実情を踏ま\nえ、特色のある目標や施策を設定し、取組を進めていくこ\nとの重要性についても述べています。\n文部科学省としては、第4期計画の解説動画の公開や\nリーフレットの作成・発信等の広報活動を実施し、地方公\n共団体における計画の策定や実行に向けた取組を支援する\n等、本計画の実効性の確保に努めるとともに、本計画を踏\nまえて引き続き教育政策を推進していきます(図表2-1-\n4)。\n\n28 文部科学白書2023\n図表2-1-3\n「第4期教育振興基本計画」の概要\n【社会の現状や変化】\n・新型コロナウイルス感染症の拡大・ロシアのウクライナ侵略による国際情勢の不安定化・VUCAの時代(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)・少子化・人口減少や高齢化\n・グローバル化・地球規模課題\n・DXの進展、AI・ロボット・グリーン(脱炭素)・共生社会・社会的包摂\n・精神的豊かさの重視(ウェルビーイング)\n・18歳成年・こども基本法\n等\n教育の普遍的な使命︓学制150年、教育基本法の理念・目的・目標(不易)の実現のための、社会や時代の変化への対応(流⾏)\n教育振興基本計画は予測困難な時代における教育の方向性を示す羅針盤となるものであり、教育は社会を牽引する駆動⼒の中核を担う営み\n今後の教育政策に関する基本的な方針\n・(初等中等教育)国際的に高い学⼒⽔準の維持、GIGAスクール構想、教職員定数改善\n・(高等教育)教学マネジメントや質保証システムの確⽴、連携・統合のための体制整備\n・(学校段階横断)教育費負担軽減による進学率向上、教育研究環境整備や耐震化\n等\n第3期計画期間中の成果\n・コロナ禍でのグローバルな交流や体験活動の停滞・不登校・いじめ重大事態等の増加\n・学校の⻑時間勤務や教師不⾜・地域の教育⼒の低下、家庭を取り巻く環境の変化\n・高度専門人材の不⾜や労働生産性の低迷・博⼠課程進学率の低さ\n等\n第3期計画期間中の課題\n第4期教育振興基本計画【概要】(令和5年度〜9年度)\n我が国の教育をめぐる現状・課題・展望\n2040年以降の社会を⾒据えた持続可能な社会の創り⼿の育成\n日本社会に根差したウェルビーイング(※)の向上\n②誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す\n共生社会の実現に向けた教育の推進\n③地域や家庭で共に学び支え合う社会\nの実現に向けた教育の推進\n④教育デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進\n⑤計画の実効性確保のための基盤整備・対話\n①グローバル化する社会の持続的な\n発展に向けて学び続ける人材の育成\n・将来の予測が困難な時代において、未来に向けて自らが社会の創り手となり、\n課題解決などを通じて、持続可能な社会を維持・発展させていく\n・社会課題の解決を、経済成⻑と結び付けてイノベーションにつなげる取組や、一人\n一人の生産性向上等による、活⼒ある社会の実現に向けて「人への投資」が必要\n・Society5.0で活躍する、主体性、リーダーシップ、創造⼒、課題発⾒・解決⼒、\n論理的思考⼒、表現⼒、チームワークなどを備えた人材の育成\n・多様な個人それぞれが幸せや生きがいを感じるとともに、地域や社会が幸\nせや豊かさを感じられるものとなるための教育の在り方\n・幸福感、学校や地域でのつながり、利他性、協働性、自己肯定感、自己実\n現等が含まれ、協調的幸福と獲得的幸福のバランスを重視\n・日本発の調和と協調(Balance and Harmony)に基づくウェルビーイン\nグを発信\n・子供が抱える困難が多様化・複雑化する中で、個別最適・\n協働的学びの一体的充実やインクルーシブ教育システムの推\n進による多様な教育ニーズへの対応\n・支援を必要とする子供の⻑所・強みに着目する視点の重視、\n地域社会の国際化への対応、多様性、公平・公正、包摂性\n(DE&I)ある共生社会の実現に向けた教育を推進\n・ICT等の活用による学び・交流機会、アクセシビリティの向上\n・持続的な地域コミュニティの基盤形成に向けて、公⺠\n館等の社会教育施設の機能強化や社会教育人材の養\n成と活躍機会の拡充\n・コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進、\n家庭教育支援の充実による学校・家庭・地域の連携強化\n・生涯学習を通じた自己実現、地域や社会への貢献等に\nより、当事者として地域社会の担い⼿となる\n教育データの標準化、基盤的ツール\nの開発・活用、教育データの分析・\n利活用の推進\nDXに至る3段階(電子化→最適化→新たな価\n値(DX))において、第3段階を⾒据えた、第1段\n階から第2段階への移⾏の着実な推進\nGIGAスクール構想、情報活用能⼒の育成、\n校務DXを通じた働き方改革、教師のICT活用\n指導⼒の向上等、DX人材の育成等を推進\nデジタルの活用と併せてリアル\n(対⾯)活動も不可⽋、学習\n場⾯等に応じた最適な組合せ\n学校における働き方改革、処遇改善、指導・運営体制の充実の一\n体的推進、ICT環境の整備、経済状況等によらない学び確保\n各関係団体・関係者(子供を含む)との対話を\n通じた計画の策定等\nNPO・企業等多様な担い⼿との連携・協働、安全・安心で質\nの高い教育研究環境等の整備、児童生徒等の安全確保\n※⾝体的・精神的・社会的に良い状態にあること。短期的な幸福のみならず、⽣きがいや人⽣\nの意義などの将来にわたる持続的な幸福を含む概念。\n計画のコンセプト\n人生100年時代に複線化する生涯にわたって学び続ける学習者\n・主体的に社会の形成に参画、持続的社会の発展に寄与\n・「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善、大\n学教育の質保証\n・探究・STEAM教育、⽂理横断・⽂理融合教育等を推進\n・グローバル化の中で留学等国際交流や大学等国際化、外\n国語教育の充実、SDGsの実現に貢献するESD等を推進\n・リカレント教育を通じた高度人材育成\n令和5年6月16日閣議決定\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n29\n文部科学白書2023 \n図表2-1-4\n「第4期教育振興基本計画」 周知広報\n教育振興基本計画に関する周知・広報の取組\nポイント解説動画\nリーフレット\n 第3節 教育施策の総合的推進のための調査研究\n国立教育政策研究所は、教育政策に関する総合的な国立\nの研究機関として、幼児教育から初等中等教育、高等教\n育、生涯学習、文教施設までの教育行政全般にわたり、将\n来の政策形成のための先行的調査や既存の施策の検証等、\n教育改革の裏付けとなる基礎的な調査研究を進めていま\nす。また、国際的な共同研究の国内実施機関としての役割\nを担っているほか、文部科学省が実施する全国学力・学習\n状況調査における調査問題や解説資料、報告書の作成、教\n育課程や生徒指導・進路指導に関する国内の教育関係者へ\nの情報提供等、幅広い活動を展開しています。\nさらに、令和3年10月に設置された「教育データサイ\nエンスセンター」では、我が国の教育データ分析・研究、\n成果共有の拠点として、教育データや取組を共有するため\nの基盤整備、教育データ分析・研究の推進、国や自治体に\nおける教育データ分析・研究の支援に取り組んでいます。\n1 政策課題に対応した調査研究\n教育に関する重要な政策課題に対応するため、外部の研\n究者や行政担当者等が幅広く参画するプロジェクト研究を\n行っています。研究期間はおおむね2~4年間です。\n令和5年度は、「データ駆動型教育の課題と実現可能性\nに関する調査研究」、「幼小接続期における教育の質の基盤\n形成に関する研究」、「老朽化した学校施設の計画的かつ効\n率的な再生・活用に関する調査研究」、「全国学生調査の効\n果的な活用方法に関する調査研究」の四つの研究を開始し\nました(図表2-1-5)。\nまた、「教育分野の公務労働に関する調査研究」や「新\nたな学びの実現に向けた教育課程の在り方に関する研究」\n等の四つの研究を引き続き行い、そのうち令和6年3月に\n研究期間が終了した「社会情緒的(非認知)能力の発達と\n環境に関する研究」と「学力アセスメントの在り方に関す\nる調査研究」の二つの研究について報告書を作成・公表し\nました。\n\n30 文部科学白書2023\n図表2-1-5\n令和5年度プロジェクト研究一覧\n研究課題名\n研究期間\n研究代表者\n社会情緒的(非認知)能力の発達と環境に関する研究:教育と学校改善\nへの活用可能性の視点から\n令和2 年度~令和5 年度\n生徒指導・進路指導研究センター長\n学力アセスメントの在り方に関する調査研究\n令和3 年度~令和5 年度\n所長特別補佐(全国学力・学習状況調査CBT化担当)\n教育分野の公務労働に関する調査研究\n令和4 年度~令和6 年度\n教育政策・評価研究部長\n新たな学びの実現に向けた教育課程の在り方に関する研究\n令和4 年度~令和6 年度\n教育課程研究センター長\n「データ駆動型教育」の課題と実現可能性に関する調査研究\n令和5 年度~令和7 年度\n初等中等教育研究部長\n「全国学生調査」の効果的な活用方法に関する調査研究\n令和5 年度~令和7 年度\n高等教育研究部長\n幼小接続期における教育の質の基盤形成に関する研究\n令和5 年度~令和7 年度\n幼児教育研究センター副センター長\n老朽化した学校施設の計画的かつ効率的な再生・活用に関する調査研究\n令和5 年度~令和7 年度\n文教施設研究センター長\n*2 \n参照:第2部第2章第1節\n*3 \n参照:https://www.nier.go.jp/23chousa/23chousa.htm\n*4 \n参照:https://www.nier.go.jp/23chousakekkahoukoku/\n*5 \n参照:https://www.nier.go.jp/jugyourei/r05/index.htm\n*6 \n読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシー\n2 専門的事項に関する調査研究及び教育活動支援\n令和5年度は、児童生徒の学力の実態などを把握するた\nめの「全国学力・学習状況調査」(本体調査)\n*2における教\n科に関する調査の問題を作成しました。そして、その調査\n結果の分析を行い、教育委員会、学校等の指導の改善・充\n実に資するよう、\n「解説資料」\n*3、\n「報告書」\n*4を作成しまし\nた。さらに、授業の改善・充実により資するよう、「授業\nアイディア例」\n*5を作成し、調査結果の課題分析と課題の\n解決を図る事例を一体的に示しています。また、教育委員\n会等を対象としたオンライン形式による説明会を開催する\nとともに、教育委員会が主催する研修会等において、学力\n調査官等による指導・助言を行いました。\nまた、学習指導要領の実施状況を把握し、次期改訂に必\n要な資料を得るため、令和4年度の小学校に引き続き、5\n年度は中学校を対象とした学習指導要領実施状況調査を実\n施するとともに、教育課程実践検証協力校事業において、\n学習指導上の様々な実践を客観的に検証すること等によ\nり、教育課程の基準の改善充実に必要となる情報の収集等\nを行っています。\n加えて、いじめや不登校、キャリア教育、幼児教育、社\n会教育、学校施設に関する調査研究を踏まえ、各種の指導\n資料や参考資料を作成し配布するほか、各種の研修事業等\nを実施しています。\n教育データサイエンスセンターでは、国の教育分野の調\n査データや研究成果・事例を集約する「公教育データ・プ\nラットフォーム」を運用しています。また、教育委員会の\n担当職員を対象とした教育データ活用力向上のための入門\n講座(動画)を公開しています。\n3 国際共同研究等\n国立教育政策研究所は、経済協力開発機構(OECD)\nが実施する「生徒の学習到達度調査(PISA:ピザ)」、「国\n際成人力調査(PIAAC:ピアック)」、「国際教員指導環境\n調査(TALIS:タリス)」、「国際幼児教育・保育従事者調\n査(TALIS Starting Strong:タリス スターティング \nストロング)」のほか、国際教育到達度評価学会(IEA)\nが実施する「国際数学・理科教育動向調査(TIMSS:ティ\nムズ)」等の国際的な比較研究に日本代表機関として参画\nし、これらの問題や質問票の作成、調査の実施、結果の分\n析等を担当しています。\n2023(令和5)年度は、TALISの本調査を実施すると\nともに、PISA2022の結果を公表しました(図表2-1-6)。\nPISA2022の日本の結果は、三分野\n*6全てにおいて前回調\n査より平均点が上昇(読解力及び科学的リテラシーは統計\n的に有意に上昇)し、世界トップレベルでした。一方、質\n問調査からは、日本の生徒は「学校が再び休校になった場\n合に自律学習を行う自信があるか」との問いに自信がない\nと答えた生徒が非常に多く、自立した学習者の育成に向け\nた取組が必要である等、幾つかの課題が明らかとなりまし\nた。\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n31\n文部科学白書2023 \n図表2-1-6\n主な国際共同研究のスケジュール\n主な国際共同研究のスケジュール(予定)\nOECD /PISA\n(生徒の学習到達度調査)\nOECD /PIAAC\n(国際成人力調査)\nIEA /TIMSS\n(国際数学・理科\n教育動向調査)\nPISA2022\n本調査\n(6月~8月)\nPISA2029\n調査計画\n・翻訳作業\nPIAAC2022\n二次分析\nTALIS2030\n調査計画\nTIMSS2027\n採点・データ処理\nTIMSS2027\n調査計画\nPISA2022\n結果公表(12月)\nPISA2025\n調査計画・翻訳作業\nPISA2025\n予備調査\n(6月~7月)\nPISA2025\n本調査\n(6月~7月)\nPISA2025\n結果公表\nPIAAC2022\nデータ処理・分析\nPIAAC2022\n結果公表\n(12月)\nPIAAC2022\n二次分析\nTALIS2024\n結果公表\nTALIS2024\n結果公表\nTIMSS2023\n採点・データ処理\nTALIS2024\nデータ処理\nPIAAC2022\n二次分析\nTALIS2024\n結果公表\n2022(R4)年度\n2023(R5)年度\n2024(R6)年度\n2025(R7)年度\n2026(R8)年度\nPIAAC2022\n本調査\n(9月~R5年4月)\nOECD /TALIS\n(国際教員指導環境調査)\n<Core:小中学校段階>\nTALIS2024\n予備調査\n(R5年2月)\nOECD /TALIS\nStarting Strong\n(国際幼児教育・保育従事者調査)\n<幼稚園・保育所・認定こども園>\nTALIS\nStarting Strong\n2024予備調査\n(R5年2月)\nTIMSS2023\n本調査\n(R5年3月)\nTALIS\nStarting Strong\n2024\n本調査準備\nTALIS2024\n本調査\n(R6年2月~3月)\nTIMSS2023\n結果公表(12月)\nTALIS\nStarting Strong\n2024本調査\n(7月)\nTALIS\nStarting Strong\n2024結果公表\nTALIS\nStarting Strong\n2024結果公表\nTIMSS2027\n標本抽出・予備調査\n(R8年3月)\nTIMSS2027\n本調査\n(R9年3月)\nTALIS \nStarting Strong\n2030調査計画・\nパイロット調査\n2027(R9)年度\n*7 \n参照:https://www.nier.go.jp\n4 研究活動等の成果の公開\n国立教育政策研究所の研究・事業活動に関する報告書等\nは、国立教育政策研究所のウェブサイト\n*7や同研究所の教\n育図書館等で広く公開しています。また、シンポジウムの\n開催や全国の教育研究所で構成される全国教育研究所連盟\nの大会等を通じて、教育関係者に対して幅広く研究活動等\nの成果の普及に努めています。\n令和5年度は、幼児期・児童期の教育を取り巻く背景\nや、4年度まで実施したプロジェクト研究「幼児期からの\n育ち・学びとプロセスの質に関する研究」の成果を踏ま\nえ、今後の幼児期・架け橋期の教育の在り方や質向上につ\nいて、基調講演とパネルディスカッションを通して議論を\n深めるシンポジウムを開催しました。\nまた、イノベーションを担う人材育成の目標に向けて、\n探究・STEAM教育の充実が求められている中で、エンジ\nニアリングや意思決定に焦点を当て、新しい探究について\n議論を行う国際シンポジウムを開催しました。\n 第4節 国民一人一人の生涯を通じた学習の支援\n「人生100年時代」、「超スマート社会(Society 5.0)」\nに向けて社会が大きな転換点を迎える中にあって、生涯学\n習の重要性は一層高まっています。文部科学省では、国民\n一人一人が生涯を通して学ぶことのできる環境の整備、多\n様な学習機会の提供、学習した成果が適切に評価され、そ\nれを生かして様々な分野で活動できるようにするための仕\n組みづくりなど、生涯学習社会の実現のための取組を進め\nています。\n生涯学習に係る機会の整備に関する重要事項について\nは、中央教育審議会に生涯学習分科会を置いて審議を行っ\nています。第12期中央教育審議会生涯学習分科会におい\nては、リカレント教育の推進を中心に、生涯学習・社会教\n育の振興方策を具体化するための議論を行いました。ま\nた、生涯学習分科会の下に社会教育人材部会、日本語教育\n部会を設け、社会教育人材の養成や活躍促進に向けた方策\nや我が国における外国人に対する日本語教育の推進につい\nて専門的な議論を行っています。\n1 社会人の学びの推進\n(1)社会人の学び直し(リカレント教育)の充実\n社会の変化が激しくなる今後の時代においては、学校を\n\n32 文部科学白書2023\n卒業し、社会人となった後も、大学等で更に学びを重ね、\n新たな知識や技能を身に付けることが必要です。また、出\n産や子育て等女性のライフステージに対応した活躍支援\nや、若者の活躍促進に加え、新型コロナウイルス感染症の\n世界的な拡大による産業構造の変化等に対応する観点から\nも、社会人の学び直し(リカレント教育\n*8)の推進がより\n一層重要となっています。令和5年6月に閣議決定された\n「経済財政運営と改革の基本方針2023」や「新しい資本\n主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版」にお\nいては、リ・スキリング\n*8による能力向上支援の推進が\n求められています。\n一方、学ぶための時間がない、費用がかかる、社会人や\n企業のニーズに合った実践的なプログラムが少ない及び講\n座等の情報が得にくい等の理由から、大学等での社会人の\n学びが進まない状況が続いてきました。\nこのことを踏まえ、文部科学省は、大学・専門学校等を\n活用した社会人向けの実践的なプログラムの開発・拡充\nや、リカレント教育を支える専門人材の育成に取り組んで\nいます。\n具体的には、就業者や非正規雇用労働者・失業者に対\nし、デジタル・グリーン等成長分野を中心に大学・大学院\n等において社会のニーズに合ったプログラムを提供し円滑\nな就職・転職を支援する「成長分野における即戦力人材輩\n出に向けたリカレント教育推進事業」や、デザイン思考・\nアート思考の養成、分野横断型の学修を経て、創造的な発\n想をビジネスにつなぐ教育プログラムの開発及び拠点の形\n成を行う「大学等における価値創造人材育成拠点の形成事\n業」に取り組んでいます。さらに、放送大学における数\n理・データサイエンス・AI教育に関するコンテンツの制\n作、専修学校と企業・業界団体等との連携により、最新の\n知識・技能を習得することができるリカレント教育プログ\nラムの作成に取り組む「専門職業人材の最新技能アップ\nデートのための専修学校リカレント教育(リ・スキリン\nグ)推進事業」、実務家教員育成に関するプログラムの開\n発・実施など産学共同による人材育成システムを構築する\n「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」等の事業\nを実施しています。\nまた、社会人や企業等のニーズに応じた実践的かつ専門\n的なプログラムのうち優れた取組について文部科学大臣が\n認定する制度として、大学・短期大学が行う「職業実践力\n育成プログラム(BP)」(令和6年3月現在で426課程を\n認定)や専修学校が行う「キャリア形成促進プログラム」\n(5年12月現在で23課程を認定)の充実を図っています。\n*8 \n第11期中央教育審議会生涯学習分科会における議論の整理では、「リカレント教育」とは、元来はいつでも学び直しができるシステムという広い意味を持つ\nものであり、キャリアチェンジを伴わずに現在の職務を遂行する上で求められる能力・スキルを追加的に身に付けること(アップスキリング)や、現在の職\n務の延長線上では身に付けることが困難な時代のニーズに即した能力・スキルを身に付けること(リ・スキリング)の双方を含むとともに、職業とは直接的\nには結びつかない技術や教養等に関する学び直しも含む広義の概念とされている。\n*9 \n参照:https://manapass.jp/\n加えて、女性の学びとキャリア形成支援を総合的に支援\nする仕組みづくりや、リカレント教育の講座情報等を提供\nする総合的なポータルサイト(マナパス)\n*9の整備等によ\nり、社会人が学びやすい環境整備を行っています。\n(2)高等教育機関における社会人の学ぶ環境の整備\n大学等において多様な学生を受け入れるため、令和元年\n8月に学校教育法施行規則等の一部改正を行い、単位累積\n加算制度の利用促進を目的とした履修証明プログラムに係\nる学修への単位授与や、正規の学位課程のうち体系的に開\n設された授業科目の学修に対する社会的評価の向上を目的\nとした学修証明書の交付が可能となりました。加えて、2\n年6月には、大学院におけるリカレント教育促進を目的と\nした入学前の既修得単位の認定の柔軟化等の制度改正を\n行ったほか、4年3月には大学院が開設する履修証明プロ\nグラムに係る学修においても単位授与が可能となりまし\nた。今後も、関係省庁と連携し、社会人の学びを推進して\nいきます。\n2 障害者の生涯を通じた学習の支援\n障害の有無にかかわらず共に学び、生きる共生社会の実\n現とともに、障害のある人が生涯にわたり自らの可能性を\n追求でき、地域の一員として豊かな人生を送ることができ\nる環境を整えていくことが求められています。\n文部科学省では「学校卒業後における障害者の学びの支\n援推進事業」として、学校から社会への移行期や人生の各\nステージにおける効果的な生涯学習プログラムの開発等に\n関する実践研究や、生涯学習を通じた共生社会の実現に関\nする調査研究を行っており、研究成果を順次普及していま\nす。令和5年度の実践研究事業では、都道府県が中心と\nなって域内の市区町村や大学、特別支援学校、社会福祉法\n人等が参画する障害者の生涯学習のための地域コンソーシ\nアム形成事業、民間団体と市区町村が組織的に連携して特\n色ある生涯学習プログラムを開発・実施する事業、大学・\n専門学校等における生涯学習機会創出・運営体制のモデル\n構築事業を行いました。加えて、上記事業実施に関する課\n題解決や新たに事業に着手する団体を支援するため、アド\nバイザー派遣等を開始し、障害者の学びの場づくりを推進\nしています。障害者の生涯学習の全国的な推進に向けて、\n全国13か所において「共に学び、生きる共生社会コン\nファレンス」を開催し、障害者本人による学びの成果発表\nや学びの場づくりに関する好事例の共有、障害者の生涯学\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n33\n文部科学白書2023 \n習活動に関する研究協議等を行いました。5年10月には、\n障害の有無にかかわらず共に学び、生きる共生社会の実現\nに向けた啓発として、「特定非営利法人(以下「NPO法\n人」とする。)ピープルデザイン研究所」との共催により、\n「超福祉の学校@SHIBUYA~障害の有無をこえて、共に\n学び、創るフォーラム~」を、開催しました。また、障害\n者の生涯を通じた多様な学習を支える活動に対してその功\n績をたたえる文部科学大臣表彰では、同年12月に表彰式\nと事例発表を行い、被表彰者51件を掲載した事例集を作\n成しました。\nそのほか、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関\nする法律」(通称読書バリアフリー法)第18条の規定に基\nづき、令和5年7月に視覚障害者等の読書環境の整備の推\n進に係る関係者協議会を開催しました。\n令和5 年度「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰式の様子\n3 専修学校教育の振興\n専修学校は、昭和50年の学校教育法の改正において\n「職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養\nの向上を図る」ことを目的とする教育施設であるとされ、\n制度が創設されました(図表2-1-7)。多様な分野におい\nて、社会の変化に即応した実践的な職業教育を行う中核的\n機関として、地域産業を支える専門職業人を養成してお\nり、令和5年5月現在で3,020校が設置され、60万7,951\n人の生徒が学んでいます。\n専修学校は、入学資格の違いによって、高等学校卒業程\n度を入学資格とする「専門課程」(専門学校)、中学校卒業\n程度を入学資格とする「高等課程」(高等専修学校)、入学\n資格を問わない「一般課程」の三つの課程があります。文\n部科学大臣の指定を受けた高等課程又は専門課程を修了す\nれば、それぞれ大学入学資格又は大学院入学資格が得られ\nます。また、修業年限が2年以上、総授業時数が1,700単\n位時間以上等の要件を、又は修業年限が4年以上、総授業\n時数が3,400単位時間以上等の要件を満たしている課程で\nあって、文部科学大臣が認定した課程の修了者にはそれぞ\nれ「専門士」又は「高度専門士」の称号が付与されます。\n平成24年度からは単位制及び通信制の教育を可能とす\nるとともに、26年度には企業等との連携によって実践的\nな職業教育の質の確保に組織的に取り組む専門課程を「職\n業実践専門課程」として認定(令和6年3月現在で1,110\n校3,199学科)する制度を創設しました。また、経済界や\n教育界からの要望等を踏まえ、令和5年度からは職業実践\n専門課程であること、認定を受けようとする専修学校の設\n置者の財務状況に関して、継続的かつ安定的であること等\nの要件を満たす学科を「外国人留学生キャリア形成促進プ\nログラム」として認定(6年3月現在で188校475学科)\nする制度を創設しました。当該認定を受けた学科を修了し\nた留学生は、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の決\n定の際、専攻科目と従事しようとする業務との関連性の判\n断を柔軟に行うこととするとともに、そのうち高度専門士\nの称号を付与された者を在留資格「特定活動」の対象に加\nえられることとしました。\n教育費負担の軽減を目的として、高等課程は、高等学校\n等就学支援金や高校生等奨学給付金の支給対象とされてい\nます。また、専門課程は、令和2年度から施行された高等\n教育の修学支援新制度に基づき、一定の要件を満たすこと\nの確認を受けた専修学校(専門課程)において一定の要件\nを満たす生徒については本制度の支援対象となります。\nグローバル化の進展や産業の高度化・複雑化が進展して\nいく中、専修学校は、その柔軟な特性を生かし、実践的職\n業人の育成に努めるとともに、社会人の学び直しの推進に\nも更に貢献していくことが期待されています。\nまた、昨今、リ・スキリングやリカレント教育といった\n職業教育の重要性が高まる中で、専門学校に求められる役\n割もより一層大きくなっています。こうした中で、専門学\n校の教育の質の保証を図り、高等教育段階の職業教育機関\nとしての位置づけを明確化すべく、令和6年3月1日に、\n「学校教育法の一部を改正する法律案」を閣議決定し、国\n会に提出しました。本法律案は、同年6月7日に成立しま\nした(衆・参両院本会議において全会一致で可決。)。\n本法律では、専門学校において、より専門的、実践的な\n\n34 文部科学白書2023\n教育等を受けることができるよう、専門学校に専攻科を設\n置できるようにするとともに、入学資格の見直し等により\n専門学校の高等教育段階の職業教育機関としての位置づけ\nの明確化を図ることとしています。さらに、「専門士」の\n称号に係る法律上の規定の創設による専門学校卒業者の社\n会的評価の向上や、大学と同等の項目での自己点検評価の\n義務付け及び外部評価の実施の努力義務化による専門学校\nの教育の質の保証を図ることとしています(図表2-1-8)。\nこうしたことを通じ、専門学校の教育の更なる充実及び\n魅力の向上を図っていきます。\n図表2-1-7\n専修学校の目的、課程及び主な要件\n目 的\n職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図る。 (学校教育法第124条)\n要 件\n修業年限1 年以上、年間授業時数800単位時間以上、常時40人以上の在学生 等\n課 程\n高等課程(高等専修学校)\n入学資格:中学校卒以上\n専門課程(専門学校)\n入学資格:高校・高等専修学校\n (3 年制)卒以上\n一般課程\n入学資格:限定なし\n (学歴不問)\n図表2-1-8\n学校教育法改正法の概要\n学校教育法の一部を改正する法律の概要\n趣旨\n概要\n教育の質の保証を図るための措置\n専門課程修了者の学修継続の機会確保や社会的評価の向上のための措置\n大学等との制度的整合性を高めるための措置\n施行日\n令和8年4月1日\n 専修学校は、学校教育法において、「職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図る\nこと」が目的とされ、医療、福祉、工業等の分野において、実践的な職業教育機関として人材を輩出してきた。\n 人生100年時代やデジタル社会の進展の中で、職業に結びつく実践的な知識・技能・技術や資格の修得に\n向けて、リスキリング・リカレント教育を含めた職業教育の重要性が高まっていること等を踏まえ、専修学校\nにおける教育の充実を図るため、専門課程の入学資格を厳格化するとともに、専修学校における専攻科の設置\nに係る規定の創設、一定の要件を満たす専門課程の修了者への称号の付与、専門課程を置く専修学校への自己\n点検評価の義務付け等の措置を講ずる。\n① 専修学校の専門課程の入学資格について、大学の入学資格と同様の規定とする。\n※専門課程の入学資格について、高等学校等を卒業した者に「準ずる学力があると認められた者」から、\n高等学校等を卒業した者と「同等以上の学力があると認められた者」に改める。\n※専修学校専門課程の在籍者の呼称を「生徒」から「学生」に改める。\n② 専修学校となるために最低限必要な学習時間に関する基準を、大学・高等専門学校と同様に「単位数」に\nより定めることができるようにする。\n③ 一定の要件を満たす専門課程(以下「特定専門課程」という。)を置く専修学校には、専攻科を置くこと\nができることとする。\n※専攻科は、特定専門課程を修了した者等が、より深く学び・研究することを目的とした課程。\n※一定の要件を満たす専修学校の専攻科については、短期大学及び高等専門学校の認定専攻科と同様に、\n大学等における修学の支援に関する法律に基づく修学支援制度の対象に含める。\n④ 特定専門課程の修了者全てについて大学編入学資格を認めるとともに、当該修了者は専門士と称すること\nができることとする。\n⑤ 専門課程を置く専修学校に大学と同等の項目での自己点検評価を義務付けるとともに、外部の識見を有す\nる者による評価を受ける努力義務を定める。\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n35\n文部科学白書2023 \n4 多様な学習機会の提供\n(1)放送大学の充実・整備\n放送大学は、いつでもどこでも学ぶことができるよう、\nBS放送(テレビ・ラジオ)やインターネットの活用等に\nより、大学教育の機会を幅広く提供しています。また、全\n国に「学習センター」等を設置して学生の学習活動を支援\nするとともに、地域の生涯学習の振興にも寄与していま\nす。令和5年度第2学期現在で学部・大学院を合わせて約\n9万人が在籍しており、これまでに延べ180万人以上の\n学生が学び、13万人を超える卒業生を送り出してきまし\nた。放送大学の学生は職業・年齢も多様であり、学生の有\n職率は約7割です。心身に障害がある学生も800人以上\n在籍しており、字幕放送や印刷教材テキストデータの提供\n等を通じて障害者が学びやすい環境を整えています。ま\nた、知的障害のある人やその支援者への生涯学習支援につ\nながる学習コンテンツの作成に向けた検討も行っていま\nす。\n放送大学は、学部・大学院を合わせて400を超える授\n業科目を開設しており、学生は各自の学習目的に合わせて\n授業科目を選択することができ、科目等履修生として1科\n目から学ぶこともできます。また、特定分野の履修証明制\n度による多様な学習需要への対応や、Web単位認定試験\nの実施等による利便性の高い学習環境の整備を行っていま\nす。加えて、デジタル社会で必要とされるデータサイエン\nスやAIの知識・技術に関するインターネット配信公開講\n座の開設や、社会的に関心の高い様々なテーマの番組放送\n等を行うことで、人生100年時代を見据えた生涯にわた\nる学習環境の一層の充実に取り組んでいます。\n(2)大学、専修学校等における学習機会の提供\n大学や専修学校等は、前述のように社会人を含む様々な\n学生等を受け入れているほか、公開講座やセミナー等を通\nじて地域の人々に多様な学習機会を提供する役割を担って\nいます。\n(3)公民館等社会教育施設における学習機会の提供\n公民館(公民館類似施設含む。)は、地域住民にとって\n身近な学習拠点であり、令和3年度社会教育調査による\nと、全国で約23万9,000講座が開設され、約389万7,000\n人が教養や体育・レクリエーション、家庭教育、職業知\n識・技能等の学習活動に参加しています。\nまた、図書館や博物館、生涯学習センター、青少年教育\n施設、女性教育施設においても施設の特色を生かした様々\nな学習機会が提供されており、国民一人一人の生涯を通し\nて学びを支援しています。\n(4)社会通信教育、民間教育事業者等との連携\n文部科学省は、学校又は一般社団法人若しくは一般財団\n法人の行う通信教育のうち社会教育上奨励すべきものを認\n定し、その普及・奨励を図っています。令和6年3月末現\n在、文部科学省認定社会通信教育は24団体105課程であ\nり、5年における1年間の延べ受講者数は約5万人となっ\nています。また、優れた民間教育事業への後援や表彰等、\n民間教育団体の取組の活性化を図っています。\n5 学習成果の評価・活用\n(1)学校外における学修の単位認定\n高等学校では、生徒の能力・適性、興味・関心などが多\n様化している実態を考慮し、選択の幅を広げる観点から、\n生徒の在学する高等学校での学習の成果に加えて、①大\n学、高等専門学校、専修学校などにおける学修、②知識・\n技能審査の成果に関する学修、③ボランティア活動、就業\n体験活動(インターンシップ)等、④高等学校卒業程度認\n定試験の合格科目に関する学修など、在学する高等学校以\n外の場における学修の成果について、各高等学校の判断に\nよって学校の科目の履修とみなし、単位を与えることが可\n能となっています。令和3年度は、①大学、高等専門学\n校、専修学校などにおける学修については266校、②知\n識・技能審査の成果に関する学修については1,014校、③\nボランティア活動、就業体験活動(インターンシップ)等\nについては371校、④高等学校卒業程度認定試験の合格\n科目に関する学修については305校が単位認定を行って\nいます。\nまた、大学等(大学、高等専門学校、専門学校)は、教\n育内容の充実に資するため、大学等における教育に相当す\nる学修など大学等以外の教育施設等における学修につい\nて、当該大学等における単位として認定できることとされ\nており、令和元年度は531大学(全体の71.6%)がこれ\nを活用しています。\n(2)高等学校卒業程度認定試験\n高等学校卒業程度認定試験は、高等学校を卒業していな\nい者等に対して高等学校卒業者と同程度以上の学力がある\nことを認定する試験です。この試験の合格者には、大学等\nの入学資格が付与されます。令和5年度における延べ出願\n者数は1万9,191人、受験者数は1万6,813人、合格者数\nは7,932人となっています。出願者のうち約半数となる\n47.2%を高等学校中途退学者が占めており、高等学校卒\n業程度認定試験が高等学校等の中途退学者等の再挑戦の機\n会となっていることが分かります。試験合格者のおよそ半\n数は大学等に進学していますが、この試験は、就職等の機\n会に学力を証明する手段としても活用されています。文部\n\n36 文部科学白書2023\n科学省は、採用試験や採用後の処遇において高等学校の卒\n業者と同等に扱われるよう、文部科学省ウェブサイトやパ\nンフレット、ポスターの配布等によって制度の周知に努め\nています。\n(3)大学改革支援・学位授与機構による学位授与\n大学改革支援・学位授与機構は、大学・大学院の正規の\n課程を修了してはいないものの、大学・大学院を卒業又は\n修了した者と同等以上の学力を有すると認められる者に対\nして、高等教育段階の様々な学修成果を評価し、学位を授\n与しています。平成27年度からは、大学と同等の教育課\n程において学修指導が行われていると同機構が認定した短\n期大学・高等専門学校の専攻科の修了見込み者に対して学\n位(学士)を授与する新たな制度を設けました。令和5年\n度末までに、①短期大学、高等専門学校卒業者などが大\n学、専攻科において更に一定の学修を行った場合に当たる\n者として延べ6万6,331人に、②同機構が認定する教育施\n設(省庁大学校)の課程の修了者に当たる者として延べ3\n万5,965人に、学位を授与しています。\n(4)検定試験の質の向上、学習履歴のデジタル化等\n民間の団体(検定事業者)が、受検者の学習成果を測る\nために行う検定試験は、法令等に基づくものではありませ\nんが、全国で実施され多数の受検者が参加するものや、専\n門的な知識・技能を測るために特定の受検者を対象に実施\n*10 保護者・地域住民等が一定の権限と責任をもって学校運営に参画する仕組みである学校運営協議会を設置した学校(「地方教育行政の組織及び運営に関\nする法律」(昭和31年法律第162号)第47条の5)のこと。\n*11 幅広い地域住民等の参画を得て、学校と地域が連携・協働して行う学校内外の活動(社会教育法(昭和24年法律第207号)第9条の7)のこと。\nされるもの、各地域における文化活動や観光産業等の活性\n化を目的としたものなど様々な規模・内容で実施されてい\nます。こうした検定試験によって測られる学習成果が適切\nに評価され、学校や職場、地域社会などで生かされるため\nには、検定試験の質の向上と信頼性の確保が重要です。\n文部科学省は、検定試験に関する評価や情報公開の取組\nを促進するため、平成29年10月に「検定事業者による自\n己評価・情報公開・第三者評価ガイドライン」として取り\nまとめました。ガイドラインでは、検定試験の評価手法、\n評価の視点や内容、情報公開が望まれる項目などが検定事\n業者の自主的な取組の目安として示されています。\nまた、本ガイドラインを踏まえた自己評価や第三者評価\nの普及・定着を促進するための第三者評価に関する調査研\n究を実施し、これを受け、検定試験の自己評価の実施を前\n提としてNPO法人全国検定振興機構において、検定試験\nの第三者評価が行われています。今後も、検定試験の質保\n証の取組について、関係団体とも連携しつつ、普及してい\nきます。\nさらに、令和5年度においてデジタルバッジを活用した\n生涯学習の学習履歴の活用に関する調査研究を実施し、モ\nデル自治体等における取組をまとめた手引書の作成や、国\n内の地方公共団体や教育機関の活用を支援する取組を行い\nました。今後も、生涯学習分野における学習履歴活用の普\n及や、学習成果に基づくネットワーク構築の検討に取り組\nんでいきます。\n 第5節 現代的・社会的な課題に対応した学習等の推進\n1 少子化対策\n我が国の深刻な課題である少子化問題に関し、政府は次\n世代育成支援対策推進法や少子化社会対策基本法などを踏\nまえ対策を推進しています。文部科学省では、①教育の無\n償化・負担軽減、②認定こども園の設置・移行支援や幼稚\n園等における預かり保育・子育て支援の充実、③地域住民\n等の参画によるコミュニティ・スクール(学校運営協議会\n制度)\n*10と地域学校協働活動\n*11の一体的推進、④保護者\nに対する学習機会の提供などによる家庭教育支援といった\n地域ぐるみで子供の教育に取り組む環境の整備等に取り組\nんでいます。\n特に①については、令和元年10月の消費税率10%への\n引上げに伴う税収の増加分を活用し、幼児教育・保育の無\n償化を同年10月から、高等教育の修学支援新制度を2年\n4月から、それぞれ実施しています。また、同年4月か\nら、私立高校等に通う年収約590万円未満の生徒を対象\nに、高等学校等就学支援金の支給上限額の大幅な引上げを\n行っています。\nまた、我が国のこども・子育て政策を抜本的に強化し、\n少子化の傾向を反転させるため、令和5年4月から内閣総\n理大臣を議長とするこども未来戦略会議において議論が行\nわれ、同年12月22日に「こども未来戦略」が閣議決定さ\nれました。少子化対策において、教育の果たす役割は非常\nに重要であることから、本戦略には高等教育費の負担軽減\n等の教育に関する内容が盛り込まれています。さらに、内\n閣総理大臣からの諮問に基づき、こども家庭審議会におい\nて子供や若者、子育て当事者の視点に立って議論が進めら\nれ、「こども未来戦略」と同日に、少子化対策を含むこど\nも施策に関する基本的な方針や重要事項等を一元的に定め\nる「こども大綱」も閣議決定されました。文部科学省とし\nては、これらを踏まえ、こども家庭庁をはじめとする関係\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n37\n文部科学白書2023 \n省庁と連携・協力しながら必要な取組を進めていきます。\n2 \u0007意欲ある高齢者の能力発揮を可能とする高齢社会\nへの対応\n高齢社会においては、価値観が多様化する中で、学習活\n動や社会参加活動を通じての心の豊かさや生きがいの充足\nの機会が求められるとともに、就業を継続したり日常生活\nを送ったりする上でも社会の変化に対応して絶えず新たな\n知識や技術を習得する機会が必要となります。また、一人\n暮らし高齢者の増加も背景に、地域社会において多世代が\n交流することの意義が再認識されています。文部科学省で\nは、高齢社会への対応に資する取組を推進するため、地域\nの多様な主体の対話・協議による学びを通じた課題解決や\n活性化が持続的に行われるための方策や、高齢者の社会参\n画促進のためのノウハウなどについて、普及・啓発に努め\nています。\n3 人権教育の推進\n文部科学省は、日本国憲法及び教育基本法の精神にのっ\nとり、学校教育及び社会教育を通じて、人権尊重の意識を\n高める教育の推進に努めています。学校教育については、\n学校における人権教育の在り方等に関する調査研究とその\n成果の普及等によって、教育委員会・学校における人権教\n育の取組の改善・充実を支援しています。社会教育につい\nては、社会教育主事の養成講習において、人権問題などの\n現代的課題を取り上げ、指導者の育成及び資質の向上を\n図っており、公民館等の社会教育施設を中心に学級・講座\nが開設され、各地域の実情に即した人権教育が推進される\nよう促しています。\nまた、「ハンセン病家族国家賠償請求訴訟の判決受入れ\nに当たっての内閣総理大臣談話」(令和元年7月12日閣議\n決定)等を踏まえ、ハンセン病の元患者やその御家族が置\nかれていた境遇を踏まえた人権教育を推進するため、文部\n科学省に「ハンセン病家族国家賠償請求訴訟を踏まえた人\n権教育推進検討チーム」を設置し、有識者からの意見聴取\nや現地視察等を行いつつハンセン病に対する偏見・差別の\n解消に向けた取組に関する検討を行っています。さらに、\n厚生労働省において開催された「ハンセン病に係る偏見差\n別の解消のための施策検討会」で出された提言を踏まえ、\n厚生労働省、法務省、文部科学省と統一交渉団等による実\n務者協議を開催して議論を行っており、引き続き関係省庁\nとも連携しながら、取組の一層の充実を図っていきます。\n4 男女共同参画社会の形成に向けた取組\n男女共同参画社会の実現は、社会全体で取り組むべき最\n重要課題であり、男女共同参画社会基本法や「男女共同参\n画基本計画」等に基づき、政府において総合的かつ計画的\nな取組を進めています。文部科学省は、「第5次男女共同\n参画基本計画」(令和2年12月25日閣議決定)に示され\nた施策等に基づき、男女共同参画を推進し多様な選択を可\n能にする教育・学習の充実を推進しています。\n(1)\u0007男女共同参画を推進し多様な選択を可能に\b\n \nする教育・学習の充実\n学校教育については、小・中・高等学校において、児童\n生徒の発達の段階に応じて男女の平等や相互の理解と協力\nについて適切に指導が行われるとともに、男女が共に各人\nの生き方、能力、適性を考え、主体的に進路を選択する能\n力と態度を身に付けられるような進路指導が行われるよう\n努めています。\nまた、教育委員会や学校等に対し、学校現場において男\n女の尊重や自分を大事にすることの理解、固定的な性別役\n割分担意識解消の理解を深める教育を推進するための授業\n等で活用できる教材、指導の手引き及び保護者向けの啓発\n資料や、初任者研修や校内研修等において固定的な性別役\n割分担意識や無意識の思い込みを払拭するための教員研修\nプログラムの活用を促しています。\n社会教育については、男女が各人の個性と能力を十分に\n発揮し、社会のあらゆる分野に参画していくための学習機\n会の充実を図っています。令和2年度から開始した「女性\nの多様なチャレンジに寄り添う学びと社会参画支援事業」\nでは、多様な年代の女性の社会参画を支援するため、大学\nや企業、女性教育関係団体等が連携し、キャリアアップ・\nキャリアチェンジ等に向けた学習プログラムの提供等、女\n性のチャレンジを総合的に支援するモデルを構築するなど\nの取組を行いました。\n(2)国立女性教育会館における活動\n国立女性教育会館(NWEC:ヌエック)は、「研修」、\n「調査研究」、「広報・情報発信」、「国際貢献」の四つの機\n能を有機的に連携させつつ各事業を展開し、男女平等意識\nの涵養や女性問題解決に資する教育を進めています。\n令和5年度には、女性団体、男女共同参画センター、地\n方公共団体、初等中等教育機関及び教育委員会、大学等の\n高等教育機関、企業等に対し、それぞれの分野における男\n女共同参画推進リーダー等を対象としたオンライン及び集\n合研修を実施するとともに、これらの機関や組織間のネッ\nトワーク形成を支援しました。また、引き続き同会館主催\n研修の一部にeラーニングを取り入れるとともに、あわせ\n\n38 文部科学白書2023\nて、これまでに実施した研修やセミナーの様子をウェブサ\nイトで配信しています。\nさらに、研修プログラムの開発・実施の土台となる専門\n情報の収集・提供の充実を図るため、施設内の女性教育情\n報センターや女性情報ポータルサイトWinet、広報媒体\n(メールマガジン、SNS等)等において企業や大学等の男\n女共同参画の取組に資する情報収集・発信を重点的に行い\nました。\nこれらに加え、女性の人権やエンパワーメントに係る課\n題について理解を深める国際貢献の取組として、「誰一人\n取り残さないジェンダー主流化に向けたメカニズム」を\nテーマとした「NWECグローバルセミナー」や人身取引、\nジェンダーに基づく暴力の撤廃をテーマにした国際研修を\n実施しました。また、毎年11月に実施されている「女性\nに対する暴力をなくす運動」期間において敷地内研修施設\nのパープル・ライトアップを実施し、女性に対する暴力の\n防止をアピールしました。\n5 性犯罪・性暴力対策の推進\n性犯罪・性暴力は、被害者の尊厳を著しく踏みにじる行\n為であり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼす\nものであることから、その根絶に向けた取組や被害者支援\nを強化していく必要があります。\n政府においては、令和2年6月11日に「性犯罪・性暴\n力対策の強化の方針」、5年3月30日に「性犯罪・性暴力\n対策の更なる強化の方針」、同年7月26日に「こども・若\n者の性被害防止のための緊急対策パッケージ」を取りまと\nめました。文部科学省では、子供を性暴力の加害者、被害\n者、傍観者にさせないための「生命(いのち)の安全教\n育」の推進や、学校等で相談を受ける体制の強化、児童生\n徒等に対して性暴力等を行った教育職員等の厳正な処\n分\n*12等に取り組んでいます。\n「生命(いのち)の安全教育」については、令和3年4\n月に、幼児期・小学校・中学校・高校と、それぞれの子供\nの発達段階に応じて各学校等の授業等で活用可能な教材や\n指導の手引き、大学生・一般向けの啓発資料等を公表\n*13\nし、これらの教材等を活用したモデル事業を実施していま\nす。また教員向け研修動画及び児童生徒向け動画教材の活\n用等や「生徒指導提要(改訂版)」(4年12月)において、\n性犯罪・性暴力に関する課題未然防止教育として、「生命\n(いのち)の安全教育」の実施を位置づけていること等に\nついて、様々な機会を通じて周知しています。5年度は、\n学校等の実践をより後押しするため、これまでのモデル事\n*12 参照:第2部第2章第12節1(3)\n*13 参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/danjo/anzen/index.html\n業を基に作成した実践事例集の公表や全国フォーラムの開\n催を行い、全国の学校等で「生命(いのち)の安全教育」\nが実施されるよう、取組を進めました。\n6 児童虐待の防止\n児童虐待の防止については、政府全体で様々な施策の推\n進を図っていますが、痛ましい事件はあとを絶ちません。\n全国の児童相談所における児童虐待に関する相談対応件数\nが令和4年度には21万9,170件(速報値)となるなど、\n児童虐待は依然として社会全体で早急に取り組むべき課題\nです。\n児童虐待の未然防止や、早期発見・早期対応、虐待を受\nけた児童生徒の支援については、家庭・学校・地域社会・\n関係機関が緊密に連携する必要があります。文部科学省は\nこれまでも、学校教育関係者や社会教育関係者に対する児\n童相談所への通告義務や関係機関との連携等を図る上での\n留意点等の周知、教職員の対応スキルの向上を図るための\n研修教材の作成・配布などを行ってきたほか、スクール\nソーシャルワーカーやスクールカウンセラー等を活用した\n学校における教育相談体制の整備、地域の多様な人材を活\n用した家庭教育支援チーム等による保護者に対する学習機\n会や情報の提供、相談対応等、地域の実情に応じた家庭教\n育支援に関する取組の充実に取り組んでいます。\nまた、平成30年3月に東京都目黒区で発生した女児が\n虐待を受けて亡くなった児童虐待事案も受け、同年6月に\nは「児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議」(以下「関\n係閣僚会議」という。)が開催され、同年7月に「児童虐\n待防止対策の強化に向けた緊急総合対策」(以下「緊急総\n合対策」という。)が取りまとめられました。31年1月に\nは、千葉県野田市において児童虐待が疑われる小学校4年\n生の死亡事案が発生したことを受け、同年2月、関係閣僚\n会議において「「児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総\n合対策」の更なる徹底・強化について」(以下「更なる徹\n底・強化」という。)が決定され、同年3月には、児童虐\n待防止対策のための制度改正や「緊急総合対策」「更なる\n徹底・強化」等のこれまでの取組の実施について改めて徹\n底するため、関係閣僚会議において「児童虐待防止対策の\n抜本的強化について」(以下「抜本的強化」という。)が決\n定されました。\n文部科学省としても、本事案における課題をしっかりと\n検証した上で、関係機関とも連携しつつ、再発防止策を講\nずるため、文部科学副大臣を主査とする「千葉県野田市に\nおける小学4年生死亡事案に関するタスクフォース」を開\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n39\n文部科学白書2023 \n催し、児童虐待事案に係る情報の管理及び関係機関間の連\n携に関する新たなルールを各都道府県教育委員会等に通知\nしたほか、令和元年5月には、学校・教育委員会等が児童\n虐待の対応に留意すべき事項をまとめた「学校・教育委員\n会等向け虐待対応の手引き」を作成し、公表しました。さ\nらに、厚生労働省及び文部科学省が連携して関係閣僚会議\n決定に基づく取組を実施するため、両省副大臣を共同議長\nとするプロジェクトチームを開催し、同年6月に検証に関\nする中間取りまとめを行いました。\n加えて、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉\n法等の一部を改正する法律が令和元年6月に公布されたこ\nとを受け、文部科学省から各都道府県教育委員会等に通知\nを発出し、改正法の内容や児童虐待防止対策に係る対応に\nついて周知を図ったほか、抜本的強化を受け、2年1月に\nは、具体的な虐待対応のケースを取り上げ、必要な対応の\nポイントや関係法令を解説した「学校現場における虐待防\n止に関する研修教材」を作成し、公表しました。さらに、\n地域における児童虐待の未然防止・早期発見の取組に資す\nるよう、元年8月には、抜本的強化を踏まえ、地域で活動\nする家庭教育支援や地域学校協働活動等の関係者に向け\nて、児童虐待への対応に関して留意すべき事項等を取りま\nとめた「児童虐待への対応のポイント」(5年10月改訂)\nを作成し、関係者に周知しました(図表2-1-9)。\n図表2-1-9\nQRコード児童虐待への対応のポイント\nまた、令和4年12月には、いわゆる「宗教二世」の\n方々からの相談を含め、宗教に関する相談に対して、児童\n相談所等の虐待対応の現場において適切に対応できるよう\n厚生労働省が児童虐待に当たる事例や児童相談所等が対応\nに当たっての留意点等を整理したQ&Aを作成しました。\nこれを受けて、文部科学省においても学校において、宗教\nに関することのみを理由として消極的な対応をすることが\nなくQ&Aを活用して必要な支援を行うように周知しまし\nた。\n加えて、令和5年11月の「オレンジリボン・児童虐待\n防止推進キャンペーン」に合わせて、全国の家庭・学校・\n地域の関係者や子供たちに向けて児童虐待の防止に向けた\n周知・啓発を行いました。\n文部科学省としては、引き続き、①専門スタッフの配置\n等による学校・教育委員会の体制強化、②学校・教育委員\n会と児童相談所、警察等の関係機関との連携強化等の子供\nたちを守り通すための取組を一層強化するとともに、③地\n域全体で子供たちを見守り育てるための取組を推進してい\nきます。\n7 子供の貧困対策の推進\n平成26年1月の子どもの貧困対策の推進に関する法律\n施行以降、政府は、子供の将来が生まれ育った環境によっ\nて左右されることのないよう、貧困の状況にある子供が健\nやかに育成される環境の整備に努めてきたところです。令\n和元年6月には同法が改正され、新たに市町村にも「子ど\nもの貧困対策についての計画」策定の努力義務が課される\nとともに、教育の機会均等が図られるべき趣旨が明確化さ\nれました。また、同法改正等を踏まえ、元年11月には、\n政府として総合的に子供の貧困対策を推進するための基本\n的な施策を定めた「子供の貧困対策に関する大綱」が閣議\n決定されました。\n令和5年4月にはこども基本法が施行され、「子供の貧\n困対策に関する大綱」は同法に基づき策定される「こども\n大綱」に一元化されました。こども大綱においては、こど\nもの貧困を解消し、貧困による様々な困難をこどもたちが\n強いられないような社会を作るために、教育の支援や経済\n的支援等を進めるほか、国、地方公共団体、民間の企業・\n団体等の連携・協働により、こどもの貧困に対する社会の\n理解を促進すること等が盛り込まれています。\n文部科学省としては、幼児教育・保育の無償化、義務教\n育段階の就学援助、高校生等への修学支援、高等教育の修\n学支援新制度等により、幼児期から高等教育段階まで切れ\n目のない教育費負担の軽減を図るとともに、高校中退を防\n止するための支援や高校中退後の継続的なサポートの強\n化、こどもが安心して多様な体験・遊びができる機会や学\n習する機会を確保し、必要な場合に支援につなげるための\n取組の促進等に引き続き取り組んでいきます。\n8 主権者教育の推進\n平成27年6月に公職選挙法等の一部を改正する法律が\n成立し、選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられました。\nこれにより、未来の日本の在り方を決める政治に、より多\nくの世代の声を反映することが可能となりました。一方\nで、これまで以上に、国家・社会の形成者としての意識を\n醸成するとともに、自身が課題を多面的・多角的に考え、\n自分なりの考えを作っていく力を育むことが重要となって\nいます。\n文部科学省では、単に政治の仕組みについての必要な知\n識の習得のみならず、主権者として社会の中で自立し、他\n者と連携・協働しながら、社会を生き抜く力や地域の課題\n\n40 文部科学白書2023\n解決を社会の構成員の一員として主体的に担う力を育む主\n権者教育を推進しています。\n具体的には、現行の小・中・高等学校の学習指導要領に\nおいて、関連する教科等における主権者教育の充実を図っ\nています。特に、高等学校では、新設科目の「公共」にお\nいて、現代社会の諸課題を捉え、その解決に向けて、社会\nに参画する主体として自立することや他者と協働してより\nよい社会を形成することについて、考察し、選択・判断す\nる力を育むこととしています。\n文部科学省では、学校における指導の充実に資するよ\nう、各教育委員会の指導主事等を対象とした会議等の場を\n通じて、学習指導要領の趣旨の周知徹底を図っているほ\nか、主権者として必要な力の育成に係る教育の一層の充実\nを図るための実践研究、総務省と連携した政治や選挙等に\n関する副教材等の全国の高等学校等への配布、小・中学校\n向け主権者教育指導資料の公表等の取組を行っています。\n大学等についても、「住民票の異動及び投票方法に係る\n周知啓発等について(依頼)」(令和6年2月5日付け 高\n等教育局長通知)を通じ、進学や就職等で引っ越しをした\n場合における住民票の異動と投票方法、キャンパス内での\n期日前投票所の設置や移動期日前投票所の取組に係る周知\nを行いました。\n9 消費者教育の推進\n消費者をめぐる問題が複雑化・高度化する中、消費者被\n害防止の観点だけでなく、様々な情報の中から必要なもの\nを取捨選択し、適切な意思決定や消費行動を選択し、意見\nを表明し行動することができる自立した消費者を育成する\n教育が重要です。\n文部科学省では、消費者教育の推進に関する法律及びこ\nれに基づく「消費者教育の推進に関する基本的な方針」\n(平\n成25年6月28日閣議決定、令和5年3月28日変更)並\nびに「消費者基本計画」(2年3月31日閣議決定、3年6\n月15日改定)を踏まえ、学校教育や社会教育における消\n費者教育を推進しています。\nまた、平成30年6月、成年年齢を引き下げる民法の一\n部を改正する法律が成立(令和4年4月1日施行)し、若\n年者に対する消費者教育の更なる充実が求められていま\nす。\nそのため、消費者庁、文部科学省、法務省、金融庁の関\n係4省庁において、平成30年度から3年間を集中強化期\n間とする「若年者への消費者教育の推進に関するアクショ\nンプログラム」(30年2月若年者への消費者教育の推進に\n関する4省庁関係局長連絡会議決定、同年7月改定)を決\n定し、本プログラムに基づき、若年者に対する消費者教育\nの推進を図ってきました。令和4年度からは、「成年年齢\n引下げ後の若年者への消費者教育推進方針−消費者教育の\n実践・定着プラン−」(4年3月若年者への消費者教育の\n推進に関する4省庁関係局長連絡会議決定)に基づき、6\n年度までの3年間の計画期間の中で、高等学校段階のみな\nらず、社会人も含めた若年者への切れ目のない消費者教育\nへと進展させ、消費者被害の状況等も踏まえつつ、成年年\n齢引下げ後の消費者教育の実践・定着に向けて関係4省庁\nが連携し、若年者への消費者教育に取り組んでいます。\n学校における消費者教育については、小・中・高等学校\nを通じ、児童生徒の発達段階に応じて、関連する教科等に\nおいて学習が行われています。また、各学校の指導の充実\nに資するよう、都道府県教育委員会等への委託事業等を通\nじて、好事例の共有を行っています。\nあわせて、文部科学省の消費者教育に関する取組の成果\nを広く還元するとともに、多様な主体の連携と協働を促進\nする場として「消費者教育フェスタ」を開催しています。\n令和5年度は、滋賀県近江八幡市と島根県益田市におい\nて、それぞれ「地域連携による消費者教育~近江八幡8年\nの軌跡と未来~」及び「フリースクールと通信制高校にお\nける消費者教育」をテーマとして、有識者による基調講演\nやグループディスカッション、実践者による事例報告など\nをオンラインと併用して実施しました。さらに、成年年齢\nの引下げやデジタル化の進展等、消費者を取り巻く環境の\n変化などを踏まえ、教育委員会や消費者行政部局、企業、\n大学、NPO法人、地域の関係者等の地域の多様な主体が\n連携・協働することにより、実践的で効果的な消費者教育\nを実施するためのモデルを構築する事業を3団体に委託し\nて行いました。加えて、消費者教育の指導者用啓発資料等\nについて啓発を行っているほか、地域における消費者教育\nが連携・協働により一層推進されるよう、消費者教育アド\nバイザーを9回派遣しました。\n⓾ 環境教育・環境学習の推進\n地球温暖化や自然環境の破壊、資源エネルギー問題など\n地球規模での様々な課題がある中、エネルギーの効率的な\n利用など環境に対する負荷を軽減し、持続可能な社会を構\n築するため、国民一人一人が様々な機会を通じて環境問題\nについて学習し、自主的・積極的に環境保全活動に取り組\nんでいくことが重要です。そのため、我が国は持続可能な\n開発のための教育(ESD)の提唱国として、環境問題等\nを含む現代社会における地球規模の課題を自分のこととし\nて捉え、その解決に向けて自分で考え、行動する力を身に\n付ける教育を推進しています。\n令和6年5月には、文部科学省が環境省をはじめとした\n関係省庁と共管している「環境教育等による環境保全の取\n組の促進に関する法律」に基づく「環境保全活動、環境保\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n41\n文部科学白書2023 \n全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関す\nる基本的な方針」(平成30年6月閣議決定)を変更し、国\n民がその発達段階に応じて、あらゆる機会に環境の保全に\nついての理解と関心を深めることができるよう、学校教育\nや社会教育における環境教育の推進のために必要な施策に\n取り組んでいます。\n学校における環境教育については、これまでも、小・\n中・高等学校を通じ、児童生徒の発達の段階に応じて、社\n会科や理科など教科等横断的な学習が行われています。\n文部科学省は、環境教育を一層推進するための施策とし\nて、環境省との連携・協力により、教師等をはじめとする\n環境教育・環境学習の指導者に対する研修等を実施してい\nます。また、「健全育成のための体験活動推進事業」にお\nいて、児童生徒の健全育成を目的とした自然体験活動や農\n林漁業体験など農山漁村等における様々な創意工夫のある\n宿泊体験活動を支援しています。\n公立学校施設については、環境を考慮した学校施設(エ\nコスクール)の整備を関係省庁と連携して推進していま\nす。\nさらに、社会教育については、公民館等の社会教育施設\nを中心として、地域における社会教育関係団体等が連携\nし、環境保全等の地域の課題を解決していくための取組に\nついて情報提供するなど、地域の教育力の向上を図ってい\nます。その他、体験を通じて学ぶことも重要であり、青少\n年の体験活動等の機会の充実を図るため、全国的な普及・\n啓発を実施するとともに、自然体験活動等の取組を推進し\nています。国立青少年教育振興機構では、全国28か所の\n国立青少年教育施設の立地条件や特色を生かした自然体験\n活動等の機会や場を提供しているほか、民間団体が実施す\nる自然体験活動等の振興を図る活動に対して「子どもゆめ\n基金」事業\n*14による助成を行っています。\n⓫ 読書活動の推進\n読書は、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造\n力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付け\nる上で欠かせないものです。文部科学省では、子どもの読\n書活動の推進に関する法律及び第五次「子どもの読書活動\nの推進に関する基本的な計画」(令和5年3月28日閣議決\n定)(以下「第五次基本計画」という。)を踏まえ、9年度\nまでに①子供の「不読率」(1か月に1冊も本を読まない\n子供の割合)の減少(小学生2%以下、中学生8%以下、\n高校生26%以下)、②市町村における「子どもの読書活動\nの推進に関する基本的な計画」の策定率の増加(市にあっ\nては100%、町村にあっては80%以上)を目指して、広\n*14 参照:第2部第1章第7節2(2)②\nく読書活動に対する国民の関心と理解を深めるため、様々\nな施策を実施しています。\n第五次基本計画では、全ての子供たちが読書活動の恩恵\nを受けられるよう①不読率の低減、②多様な子どもたちの\n読書機会の確保、③デジタル社会に対応した読書環境の整\n備、④子どもの視点に立った読書活動の推進を基本的方針\nとし、社会全体で子どもの読書活動を推進することとして\nいます。文部科学省では、国、都道府県、市町村がそれぞ\nれの役割を踏まえ、学校・図書館・民間団体・民間企業等\nの様々な機関と連携し、各種取組を充実・促進していま\nす。\n(1)学校における読書活動の推進\n①学校における読書活動の推進\n子供の読書習慣を形成していく上で、学校はかけがえの\nない大きな役割を担っています。学校教育法には、義務教\n育として行われる普通教育の目標の一つとして、「読書に\n親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基\n礎的な能力を養うこと」が規定されています。また、学習\n指導要領では、学校図書館を計画的に利用しその機能の活\n用を図り、児童生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に\n向けた授業改善に生かすとともに、児童生徒の自主的、自\n発的な学習活動や読書活動を充実することとしています。\n小学校、中学校、高等学校の各学校段階において、児童\n生徒が生涯にわたる読書習慣を身に付け、読書の幅を広げ\nるため、読書の機会の拡充や図書の紹介、読書経験の共有\nによって様々な図書に触れる機会を確保することが重要で\nす。文部科学省の調査によると、令和元年度末現在、全校\n一斉の読書活動(いわゆる「朝読」を含む。)を実施して\nいる公立学校の割合は、小学校で90.5%(平成27年\n97.1%)、中学校で85.9%(平成27年88.5%)、高等学校\nで39.0%(平成27年42.7%)となっています。公立図書\n館との連携を実施している学校も増加しており、各学校に\nおいて積極的な取組が行われています。\n②学校図書館資料の整備・充実\n学校図書館には読書活動を推進する「読書センター」、\n教育課程の展開に寄与する「学習センター」や「情報セン\nター」としての機能が期待されています。\n文部科学省では、公立小中学校等における学校図書館の\n図書を充実するため、学校の規模に応じた蔵書数の目標を\n定めた「学校図書館図書標準」の達成等に向けて、令和4\n年度から8年度までの第六次「学校図書館図書整備等5か\n年計画」を策定しています。\nこの計画の策定に伴い、公立小中学校等の計画的な学校\n\n42 文部科学白書2023\n図書館図書の整備に必要な経費として、新たな図書等の購\n入に加えて、情報が古くなった図書等の更新を行うため、\n単年度199億円、5か年総額995億円の地方財政措置を\n講じることとなっています。令和元年度末時点で「学校図\n書館図書標準」を達成している学校の割合は、小学校\n71.2%、中学校61.1%にとどまっており、文部科学省は、\n「学校図書館図書標準」の達成に向けて、各教育委員会に\n対して蔵書の計画的な整備を促しています。\nまた、第六次「学校図書館図書整備等5か年計画」の策\n定に伴い、学校図書館に新聞を配備するため、単年度38\n億円、総額190億円の地方財政措置を講じることとなっ\nています。\n令和元年度末現在で学校図書館に新聞を配備している学\n校の割合は、小学校56.9%、中学校56.8%、高等学校\n95.1%であり、文部科学省では、各教育委員会に対して\n学校図書館への新聞の配備を促しています。\n③学校図書館の活用を推進するための人的配置の推進\n学校図書館法では、12学級以上の学校には学校図書館\nを活用した教育活動や読書活動の中心的な役割を担う司書\n教諭を必ず置かなければならないこととしています。文部\n科学省は、司書教諭の養成のための講習会を実施し有資格\n者の養成に努めるとともに、司書教諭の配置が促進される\nよう周知を図っています。\nまた、学校図書館活動を充実するためには、専ら学校図\n書館に関する業務を担当する学校司書を配置して、司書教\n諭との連携による多様な読書活動の計画・実施を推進した\nり、学校図書館サービスの改善・充実を図ったりすること\nが有効です。平成26年6月に議員立法によって学校図書\n館法が改正され、それまで法律に規定のなかった「学校司\n書」について、学校図書館の運営の改善及び向上を図り、\n学校図書館の利用の一層の促進に資するため、学校に置く\nよう努めることとされました。学校司書を配置する公立\n小・中学校の割合は近年一貫して増加しており(令和2年\n5月現在:小学校69.1%、中学校65.9%)、児童生徒と本\nをつなぐ役割を果たす学校司書の必要性が強く認識されて\nいることが分かります。こうしたことを踏まえ、公立小・\n中学校等に学校司書を配置するための経費として、平成\n29年度から令和3年度まで単年度220億円、総額1,100\n億円の地方財政措置を講じたところです。さらに、4年度\nからの第六次「学校図書館図書整備等5か年計画」の策定\nに伴い、単年度243億円、総額1,215億円の地方財政措\n置を講じることとなっています。\n*15 参照:https://www.kodomodokusyo.go.jp/\n④学校図書館の更なる整備充実に向けて\n「学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議」\nにおいては、学校図書館の運営に係る基本的な視点や学校\n司書の資格の在り方、その養成等の在り方に関する検討が\n行われ、平成28年10月、「これからの学校図書館の整備\n充実について(報告)」が取りまとめられました。これを\n踏まえ、文部科学省では、学校図書館の運営上の重要な事\n項について、教育委員会や学校等にとって参考となるよ\nう、その望ましい在り方を示す「学校図書館ガイドライ\nン」を作成しました。また、学校司書に求められる知識・\n技能を整理した上で、それらの専門的知識・技能を習得で\nきる望ましい科目・単位数等を示す「学校司書のモデルカ\nリキュラム」を作成し、各教育委員会や大学等に周知を図\nりました。\n(2)地域における読書活動の推進\n文部科学省では、第五次基本計画に基づき、「発達段階\nなどに応じた読書活動推進事業」や子供の読書に関する調\n査研究の実施、「子ども読書の日」(4月23日)を記念し\nた「子どもの読書活動推進フォーラム」の開催、優れた読\n書活動を行っている学校・図書館・団体(個人)の文部科\n学大臣表彰を行っています。文部科学大臣表彰について、\n令和5年度は、学校130校・図書館46館・団体(個人)\n50団体(名)の合計226件を表彰しました。受賞事例に\nついては「子ども読書の情報館」を活用した情報提供\n*15\nを行っています。また、図書館が「地域の知の拠点」とし\nて住民にとって利用しやすく、身近な施設となるための環\n境の整備を進めています。読書活動をはじめとする図書館\nの機能やサービスを一層充実させるため、「図書館の設置\n及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日文部科\n学省告示第172号)を定め、子供のための施設・設備や\n読み聞かせ等のサービスの充実を促しています。\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n43\n文部科学白書2023 \n 第6節 社会教育の振興と地域全体で子供を育む環境づくり\n1 社会教育の振興\n(1)これからの社会教育の在り方\n人生100年時代やSociety 5.0の到来、DXの急速な進\n展、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめとする急\n速な社会経済環境の変化や取り組むべき課題の複雑化を受\nけ、今後、我が国の地域社会においては、住民主体でこれ\nらの課題や変化に対応することが求められています。ま\nた、各地域において地域固有の魅力や特色を改めて見つめ\n直し、その維持発展に取り組むことが期待されているとこ\nろです。こうした中で、地域における学びは、一人一人の\n生涯にわたる学びを支援し、住民相互のつながりの形成の\n促進、地域の持続的発展にも資することから、より一層重\n要になっています。\n第11期中央教育審議会生涯学習分科会においては、高\n齢者や外国人、障害のある方等、様々な困難な立場にある\n方々の社会的包摂の実現や、急速に進展するデジタル社会\nへの対応等に向けて、社会教育・生涯学習が果たすべき具\n体的役割等について議論が行われました。この議論も踏ま\nえつつ、令和5年4月に中央教育審議会生涯学習分科会の\n下に「社会教育人材部会」を設置し、社会教育人材の養成\n及び活躍促進の在り方について議論を行ってきたところで\nす。\nこれらの動向も含め、文部科学省としては、引き続き社\n会教育の振興に努めていきます。\n(2)社会教育に関する専門的職員の充実\n教育委員会に置かれる社会教育に関する専門的職員であ\nる社会教育主事は、地域の学習課題を把握し、社会教育事\n業の企画・実施や、関係者への専門的技術的な助言と指導\nを関係各機関との効果的なネットワークを活用して行うこ\nとによって、地域住民の自発的な学習活動や学習を通じた\n地域づくりの活動を支援する役割を果たしています。ま\nた、図書館及び博物館に置かれる専門的職員である司書及\nび学芸員は、利用者や地域住民の学習機会の充実を図り、\n学習活動の支援を行っています。\n文部科学省では、現職の社会教育主事、司書、学芸員に\n対して、地域が抱える課題や学習ニーズに対応した実践的\nな研修を実施することによって、これらの専門的職員の資\n質向上を図っています。また、社会の状況に応じて、地域\n住民の高度化・多様化する学習ニーズに対応する社会教育\n主事や司書を養成するため、大学等に委嘱して社会教育主\n事講習や司書講習を実施するほか、学芸員資格認定試験に\nよる資格付与を行っています。\n社会教育主事の養成については、社会教育主事講習及び\n社会教育主事養成課程の科目の改善を図るため、社会教育\n主事講習等規程の一部を改正し、「生涯学習支援論」と\n「社会教育経営論」を新設するとともに、新課程の修了者\nは「社会教育士」と称することができることとしました\n(令和2年4月1日施行)。また、社会教育士には、地域学\n校協働活動の推進や社会教育施設における活動のみなら\nず、環境や福祉、防災、農山漁村振興、まちづくり等の地\n域コミュニティに関する多様な分野における学習を支援す\nる活動を通じて、人づくりや地域づくりに関する活動に積\n極的に携わっていくことや、首長部局やNPO法人、大学、\n企業等においても広く活用され、教育委員会に置かれる社\n会教育主事を中心とした社会教育行政の連携体制の構築に\n寄与することなどが期待されています(図表2-1-10)。\n\n44 文部科学白書2023\n図表2-1-10\n学びを通じて、人づくり・つながりづくり・地域づくりの中核的な役割を果たす社会教育士\n*16 参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/01_l/08052911/mext_00479.html\n文部科学省としては、社会教育人材の養成に係る改善方\n策として、社会教育士の称号の取得ニーズの増加を踏まえ\nた社会教育主事講習の新規開講の促進や更なる受講定員の\n拡大、社会教育主事講習のオンライン化やオンデマンド化\nなど、多様で特色ある受講形態の促進による受講者の選択\n肢の拡大等に取り組んでいきます。また、社会教育人材の\n活躍促進に係る改善方策として、地方公共団体における社\n会教育主事の配置促進、社会教育士の活躍事例の収集や\nロールモデルの提示、社会教育人材のネットワーク化等に\n取り組んでいきます。\n2 社会教育施設を通じた様々な施策の展開\n文部科学省では、「第4期教育振興基本計画」を踏まえ\nて、公民館・図書館等の社会教育施設の機能強化に向け\nて、社会的包摂の実現や地域コミュニティづくり、地域課\n題の解決等において社会教育施設が果たすべき役割を明確\n化し、社会教育施設の活性化に取り組むことなどにより、\n地域の教育力向上を図ることとしています。特に、公民館\n等における地域のコミュニティ拠点機能の強化を図る観点\nから、子供の居場所としての活用、住民相互の学び合い・\n交流の促進、関連施設・施策や首長部局・学校・NPO法\n人・民間企業等との連携を推進しています。\n(1)公民館\n公民館は、地域住民にとって最も身近な学習拠点である\nだけでなく、交流の場、地域コミュニティの形成の場とし\nて重要な役割を果たすとともに、地域の防災拠点としての\n役割も期待されています。令和3年10月現在、公民館\n(公民館類似施設含む。)は全国に約1万4,000館設置さ\nれ、住民の学習ニーズや地域の実情に応じた学級・講座の\n開設など様々な学習機会を提供しています。\n文部科学省では、公民館職員専門講座や社会教育主事講\n習等において、地域課題を解決するための活動の事例提供\n等により、公民館における取組が一層充実するよう努めて\nいます。また、特に事業内容・方法等に工夫を凝らし、地\n域住民の学習活動に大きく貢献していると認められる公民\n館(公民館と同等の社会教育活動を行う施設を含む)を優\n良公民館として表彰しており、第76回(令和5年度)優\n良公民館表彰においては、69館を表彰館として決定しま\nした\n*16。\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n45\n文部科学白書2023 \n(2)図書館\n図書館は、人々の学習に必要な図書や様々な情報を収\n集・整理・提供する身近な社会教育施設です。令和3年\n10月現在の図書館数は、公立図書館が3,372館、私立図\n書館が22館となっています。文部科学省では、平成24年\n4月に図書館法施行規則の一部改正を行い、図書館を支え\nる司書が地域社会の課題や人々の情報要求に対して的確に\n対応できるよう、大学における司書養成課程等の改善・充\n実を図りました。また、図書館職員の資質向上に向けて、\n司書等の研修の充実に努めています。\n図書館には「地域の知の拠点」として、子供や高齢者な\nど多様な利用者や住民の学習活動を支え、地域が抱える\n様々な課題解決の支援や地域の実情に応じた情報サービス\nの提供など幅広い観点から社会貢献や地域発展のために寄\n与することが期待されます。\n(3)博物館\n第7章第5節を参照。\n3 社会全体で子供たちの成長を支える取組の推進\n(1)地域と学校の連携・協働のための仕組み\n子供たちを取り巻く様々な課題や地域の課題の解決のた\nめには、学校と家庭、地域の連携・協働が重要です。この\nため、文部科学省では、地方教育行政の組織及び運営に関\nする法律に基づくコミュニティ・スクール(学校運営協議\n会制度)と、社会教育法に基づく地域学校協働活動を一体\n的に推進しています。\nコミュニティ・スクールは、「社会に開かれた教育課程」\nの実現はもとより、学校における働き方改革や不登校対\n策、地域防災の推進など、学校や地域を取り巻く課題解決\nのプラットフォームとなり得るものであり、今後の学校運\n営に欠かすことのできない仕組みです。「第4期教育振興\n基本計画」では、「全ての公立学校に地域と連携・協働す\nる体制を構築するため、コミュニティ・スクールと地域学\n校協働活動の一体的な取組を一層推進する」こととしてお\nり、更なる導入の加速とともに、導入後の取組の質的向上\nを図っています(図表2-1-11)。\n図表2-1-11\nコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進\n地域学校協働活動\n地域と学校が連携・協働して行う\n学校内外における活動\n地域学校協働活動推進員\n社会教育\n団体・施設\n文化・スポーツ\n団体\nPTA\n地域住民\n保護者\n子ども会\n民生委員\n児童委員\n人権擁護\n委員\n消防団\n教育・体験活動プログラム等の利用者と\n提供者のマッチングを行うポータルサイト\n(現在構築中)の活用\n※社会教育法第5条\n地域学校協働本部\n地域の人々や団体による「緩やかなネットワーク」\nを形成した地域学校協働活動を推進する体制\n企業・NPO\n地域住民等の参画を得て、\n・放課後等における学習支援・体験活動(放課\n後子供教室など)\n・授業補助、校内清掃、登下校対応、部活動\n補助などの学校における活動\n・地域の防災活動やお祭り等地域の伝統行事\nへの参画など地域を活性化させる活動\nなどを実施\n※\n学校運営の基本方針を承認\n学校運営について、\n意見\n教職員の任用に関して、\n意見\nコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進\n学校運営協議会\n学校運営や学校運営に必要な支援に関する協議を行う\n※地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の5\n※学校運営の責任者として教育活動等を実施する\n 権限と責任は校長が有する\n地域学校協働活動推進員\n地域と学校をつなぐコーディネーターの役割\nコミュニティ・スクール\n(学校運営協議会を設置した学校)\n●校長が作成する\n●\n教育委員会又は校長に\n●\n教育委員会に\n学校運営の\n基本方針\n学校運営・\n教育活動\n説明\n説明\n承認\n意見\n校長等\n教\n育\n委\n員\n会\n意見\n任命\n委嘱\n学校運営\n教職員の任用\n地域学校協働活動推進員\n(委員)10~15人程度\n・地域住民\n・保護者\n・地域学校協働活動推進員など\n情報共有\n情報共有\n※社会教育法第9条の7\n(2)地域と学校の連携・協働の現状\nコミュニティ・スクールの導入校数・導入率は近年飛躍\n的に伸びており、令和5年5月1日現在、全国の公立学校\nのうち1万8,135校(52.3%)と半数を超えました(図\n表2-1-12)。また、地域学校協働活動を推進する体制であ\nる地域学校協働本部が整備されている学校数は、2万\n\n46 文部科学白書2023\n1,144校(61.0%)となっています。地域学校協働活動の\n一環として、地域住民等の協力を得て子供たちに学習・体\n験活動等を提供する「放課後子供教室」は1万7,129教\n室\n*17が実施されています。\n文部科学省では、地域と学校の連携・協働を一層推進す\nるため、次のような取組を実施しています。\n①\u0007全国フォーラム(地域とともにある学校づくり推進\nフォーラム)や教育委員会担当者向け説明会・協議会等\n*17 補助事業を活用している数であり、地方単独財源で実施している数は含まない。\nの開催\n②\u0007豊富な知見を有するCSマイスターの教育委員会等への\n派遣\n③\u0007学校と多様な地域関係者とをつなぐ地域学校協働活動推\n進員等の配置促進\n④\u0007趣旨に賛同する多様な企業・団体等を「土曜学習応援\n団」として位置づけ、出前授業等の教育プログラムを提\n供する取組の実施\n図表2-1-12\nコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の導入状況\nコミュニティ・スクールの導入状況ー学校数ー\n75%以上\n50%以上\n25%以上\n25%未満\n▍都道府県別導入割合\n▍全国のコミュニティ・スクールの数\n幼稚園\n341/2,437園\n義務教育学校\n152/202校\n小学校\n10,812 /18,437校\n高等学校(中等教育学校含む)\n1,152/3,484校\n中学校\n5,167/9,010校\n特別支援学校\n511/1,117校\n▍校種別導入校数の推移\n/34,687\n10,812\n令和5年5月1日\n時点\n前年度から\n2,914校増\n(導入率9.4ポイント増)\n※沖縄県は地図を拡大しています。\n コミュニティ・スクールとは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47\n条の5の規定に基づく学校運営協議会を置く学校であり、学校運営協議会とは同\n規定に基づき教育委員会より任命された委員が、一定の権限と責任を持って、学\n校の運営とそのために必要な支援について協議する合議制の機関のことです。\nコミュニティ・スクールを導入している学校数:18,135/34,687校\n(教育委員会が学校運営協議会を設置している学校数)\n全国の公立学校のうち、52.3%がコミュニティ・スクールを導入\n地域とともにある学校づくり推進フォーラム\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n47\n文部科学白書2023 \n(3)PTAや青少年教育団体等の実施する共済事業\nPTAや青少年教育団体等は、PTA・青少年教育団体共\n済法に基づき、行政庁の認可を受けて、その主催する活動\n等における災害について共済事業を実施することができま\nす。令和5年度末までに、全国で27団体が本法に基づく\n共済事業の認可を受けています。文部科学省は、共済契約\n者等を保護する観点から、共済事業が適切かつ健全に実施\nされるよう、行政庁である都道府県教育委員会等に対する\n研修会の実施や情報提供等の支援に努めています。\n 第7節 家庭教育支援の推進と青少年の健やかな成長\n1 \u0007地域の多様な主体が連携協力した家庭教育支援\nの充実\n(1)家庭教育の現状と課題\n家庭教育は、保護者が第一義的責任を有するものであ\nり、子供の基本的な生活習慣や豊かな情操、自立心の育\n成、心身の調和のとれた発達を図る上で重要です。一方、\n共働き家庭の増加、地域のつながりの希薄化など、家庭を\n取り巻く環境が変化するとともに、児童虐待や不登校など\n子供の育ちをめぐる課題も懸念されています。こうした\n中、家庭教育に関する様々な悩みや不安を抱えつつ、地域\n社会から孤立し、自ら学びや相談の場にアクセスすること\nが困難であるなど、支援が届きにくい家庭も多くなってい\nます(図表2-1-13)。\n図表2-1-13\n子育てについての悩みや不安\nいつも感じる\nあまり感じない\nたまに感じる\n全く感じない\n16.1%\n54.2%\n24.1%\n5.5%\n子育てについての悩みや不安の程度\n45.1\n33.6\n33.0\n33.4\n26.6\n14.3\n17.2\n12.1\n17.1\n9.2\n9.4\n5.9\n2.6\n1.8\n0%5%10%15%20%25%30%35%40%45%50%\n子供の行動・気持ちが分からない\nしつけの仕方が分からない\n子供の生活習慣の乱れについて悩みや不安がある\n子供の健康や発達について不安がある\n子育てをする上で経済的に厳しい\n子供の友人関係について悩みや不安がある\n子育てに十分な時間が取れない\n子供との接し方が分からない\n忙しい時子供の面倒を見てくれる人がいない\n家族で協力して子育てができていない\n子育てに関して家族・親族の方針が合わない\n保護者同士の関係について悩みや不安がある\n子育てについて職場の理解が得られない\nその他\n子育てについての悩みや不安の内容\n(出典)令和5年度文部科学省委託調査「家庭教育支援推進のための調査研究(家庭教育についての保護者へのアンケート調査)」\n報告書\n「第4期教育振興基本計画」では、家庭を取り巻く環境\nが変化する中、地域全体で家庭教育を支えることの重要性\nが高まっていることが指摘されており、文部科学省では、\n学校や子育て経験者をはじめとした地域人材など、地域の\n多様な主体が連携・協力した親子の育ちを応援する取組等\nを推進しています。\n(2)家庭の教育力の向上に向けた取組の推進\n文部科学省では、「地域における家庭教育支援基盤構築\n事業」により、身近な地域において保護者が家庭教育に関\nする学習や相談ができる体制が整うよう、地域の多様な人\n材を活用した家庭教育支援チーム等による保護者への学習\n機会や情報の提供、相談対応、アウトリーチ型の支援等、\n地域の実情に応じた家庭教育支援を行う地方公共団体の取\n組を推進しています(令和6年3月末現在の「家庭教育支\n援チーム」数:1,124チーム(同事業により支援している\nチーム数と登録制度により登録しているチーム数を合計し\nたもの))。\n\n48 文部科学白書2023\n(3)\u0007子供の基本的な生活習慣の確立に向けた支援\nの推進\n①子供の基本的な生活習慣の現状\n子供たちが健やかに成長していくためには、規則正しい\n生活習慣を確立することが必要です。\n令和5年度「全国学力・学習状況調査」によると、子供\nの睡眠習慣については、毎日、同じくらいの時刻に寝てい\nる小学校6年生の割合は約81%、中学校3年生の割合は\n*18 参照:https://www.hayanehayaoki.jp/\n約78%、また、毎日、同じくらいの時刻に起きている小\n学校6年生の割合は約91%、中学校3年生の割合は約\n91%となっています。\nさらに、同調査において、子供の朝食摂取については、\n朝食を毎日食べている小学校6年生の割合は約84%、中\n学校3年生の割合は約79%となっているほか、毎日朝食\nを食べる子供の方が、同調査の平均正答率が高い傾向にあ\nります(図表2-1-14)。\n図表2-1-14\n朝食摂取と学力調査の平均正答率との関係\n朝食の摂取と学力の関係\n毎日朝食をとる児童生徒ほど、学力調査の平均正答率が高い傾向\n○朝食の摂取と学力調査の平均正答率との関係\n(%)\n(%)\n<小学校6年生>\n<中学校3年生>\n(出典)文部科学省令和5年度「全国学力・学習状況調査」\nしている\nどちらかといえば、している\nあまりしていない\n全くしていない\n0\n10\n20\n30\n40\n50\n60\n70\n80\n国語\n算数\n0\n10\n20\n30\n40\n50\n60\n70\n80\n国語\n数学\n68.8 \n68.8 \n64.5 \n64.5 \n62.3 \n62.3 \n56.6 \n56.6 \n57.1 \n57.1 \n50.3 \n50.3 \n54.6 \n54.6 \n48.1 \n48.1 \n71.9 \n71.9 \n53.9 \n53.9 \n66.6 \n66.6 \n45.8 \n45.8 \n61.0 \n61.0 \n39.5 \n39.5 \n58.6 \n58.6 \n37.6 \n37.6 \n②「早寝早起き朝ごはん」国民運動の推進\n子供の生活習慣づくりについて、社会全体の問題として\n子供たちの生活リズムの向上を図っていくため、平成18\n年4月に「早寝早起き朝ごはん」全国協議会が発足されて\n以降、文部科学省は同協議会と連携して、「早寝早起き朝\nごはん」国民運動を継続的に推進しています。具体的には\nPTAをはじめ、経済界、メディア、有識者、市民活動団\n体、教育・スポーツ・文化関係団体、読書・食育推進団\n体、行政などの参加を得て、全国において、子供の基本的\nな生活習慣の確立や生活リズムの向上につながる運動を展\n開しています。\n同協議会では、ウェブサイトによる情報提供も行ってお\nり\n*18、規則正しい生活習慣の重要性を広く普及・啓発して\nいます(図表2-1-15)。文部科学省では、子供の生活習慣\nづくりに資するよう、隔年で、「優れた「早寝早起き朝ご\nはん」運動の推進に係る文部科学大臣表彰」を行っていま\nす。令和4年度は、51活動を表彰し、表彰を受けた活動\nの概要をまとめた資料を文部科学省のウェブサイトで公表\nしています。\n図表2-1-15\nQRコード「早寝早起き朝ごはん」\n全国協議会\nさらに、国立青少年教育振興機構においては、文部科学\n省と連携協力して、平成29年度から「早寝早起き朝ごは\nん」国民運動を促進するための「早寝早起き朝ごはん」\nフォーラム事業を実施するとともに、中学生の基本的な生\n活習慣の維持・定着・向上を図るための「早寝早起き朝ご\nはん」推進校事業を実施しています。\n2 青少年の健全育成の推進\n(1)青少年の体験活動の推進\n①学校・家庭・地域における体験活動の推進\n平成25年1月に中央教育審議会から答申された「今後\nの青少年の体験活動の推進について」においては、学校・\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n49\n文部科学白書2023 \n家庭・地域が連携して社会総ぐるみで人づくりの「原点」\nである体験活動の機会を意図的・計画的に創出していくこ\nとの必要性が提言されています。本答申等を踏まえ、文部\n科学省は、体験活動の重要性等について普及・啓発を行う\nとともに、学校・家庭・地域における体験活動を推進して\nいます。具体的には、シンポジウムの開催や、長期の自然\n体験活動事業、企業が社会貢献活動の一環として行う青少\n年の体験活動の表彰と実践事例の紹介等を行っています。\nさらに、児童生徒の豊かな人間性や社会性を育むため、\n「健全育成のための体験活動推進事業」を実施し、学校に\nよる宿泊体験活動の取組を支援するとともに、内閣官房、\n総務省、農林水産省、環境省と連携して子供の農山漁村宿\n泊体験などを推進しています。\n②青少年の国際交流の推進\n文部科学省は、青少年の国際的視野の醸成などを図るた\nめ、次代を担う青少年等の海外派遣及び日本への受入れを\n行う「青少年国際交流推進事業」を実施し、日独及び日韓\nの青少年が様々なテーマにおいて交流を行い、相互理解の\n促進を図っています。令和5年度においては、若者が活躍\nする社会等のテーマで交流を行いました。\n国立青少年教育振興機構においても、令和5年度は日中\n韓の小学4年生から6年生100人を対象とした「日中韓\n子ども童話交流事業」を韓国で開催するほか、「ミクロネ\nシア諸島自然体験交流事業」でミクロネシア諸島の10歳\nから14歳の青少年の受入れを再開するなど、様々な青少\n年の国際交流推進事業を実施しています。\n(2)\u0007国立青少年教育振興機構を中心とした\b\n \n体験活動の推進\n①青少年教育施設における体験活動の推進\n国立青少年教育振興機構では、全国28か所に設置する\n国立青少年教育施設において体験活動等の機会や場を提供\nするとともに、青少年教育指導者の養成及び資質向上等を\n行い、我が国の青少年教育の振興及び青少年の健全育成を\n図っています。また、社会全体で体験活動を推進する気運\nを高めるため、青少年団体等と連携して「体験の風をおこ\nそう」運動を推進しており、全国各地で体験活動に関する\n様々なイベントや全国的なフォーラムを実施し、体験活動\nの重要性を広く家庭や社会に発信しています。\n*19 参照:第2部第9章第1節7\n②「子どもゆめ基金」事業\n国立青少年教育振興機構は、未来を担う夢を持った子供\nの健全育成を推進するため、「子どもゆめ基金」助成事業\nを通じて民間団体による様々な体験活動や読書活動等への\n支援を行っています。令和5年度は、3,222件の活動を採\n択しました。\n(3)青少年を有害情報から守るための取組の推進\n*19\n近年、スマートフォン等をはじめとした様々なインター\nネット接続機器の普及に伴い、SNS等の利用によるトラ\nブルや犯罪被害の発生、長時間利用による生活リズムの乱\nれが深刻な問題となっています。文部科学省は、「青少年\nが安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備\n等に関する法律」などに基づいて、地域・民間団体・関係\n府省庁等と連携しつつ、保護者及び青少年に対する啓発や\n教育活動を推進しています。\n(4)依存症予防教育の推進\n近年、飲酒、薬物、ギャンブル等に関する依存症等が社\n会的な問題となっており、将来的な依存症患者数の逓減や\n青少年の健全育成を図る観点から、国、学校、地域が一体\nとなって予防教育を行うことが必要となっています。\n文部科学省は平成28年度から「依存症予防教育推進事\n業」を実施しており、厚生労働省との共催による全国的な\nシンポジウムを開催するとともに、社会教育施設等を活用\nした児童生徒、学生、保護者、地域住民向けの「依存症予\n防教室」等の取組を支援しています。\n\n50 文部科学白書2023\n 第8節 日本語教育の推進\n*20 参照:つながるひろがる にほんごでのくらし(つなひろ)|日本語学習|文化庁(bunka.go.jp)\n1 外国人に対する日本語教育施策の推進\n(1)在留外国人に対する日本語教育施策\n我が国における在留外国人数は、約341万人であり、\n近年は、中長期に在留する外国人が増加しています(令和\n5年末現在、出入国在留管理庁調べ)。国内の日本語学習\n者数は、約22万人(4年11月現在、文化庁調べ)となっ\nており、日本で暮らす多くの外国人が様々な目的で日本語\nを学んでいます(図表2-1-16)。また、元年6月には日本\n語教育の推進に関する法律が成立するとともに、2年6月\nには「日本語教育の推進に関する施策を総合的かつ効果的\nに推進するための基本的な方針」が閣議決定されました。\nこのような状況の下で、文部科学省は、コミュニケー\nションの手段、文化発信の基盤としての日本語教育の推進\nを図るため様々な取組を行っています。\n図表2-1-16\n日本語学習者数等\n日本語教師等の数\n日本語学習者数\n日本語教育実施機関・施設等数\n8,329 \n32,949 \n36,168 \n37,962 \n39,588 \n41,606 \n46,411 \n41,755 \n39,241 \n44,030 \n60,601 \n174,359 \n191,753 \n217,881 \n239,597 \n259,711 \n277,857 \n160,921 \n123,408 \n219,808 \n821\n1,893 \n2,012 \n2,111 \n2,109 \n2,290 \n2,542 \n2,516 \n2,541 \n2,764 \n0\n500\n1,000\n1,500\n2,000\n2,500\n3,000\n0\n50,000\n100,000\n150,000\n200,000\n250,000\n300,000\n平成2\n平成26\n平成27\n平成28\n平成29\n平成30\n令和元\n令和2\n令和3\n令和4\n(人)\n(年度)\n機\n関\n・\n施\n設\n等\n数\n(2)日本語教育の全国展開・学習機会の確保\n文部科学省では、国の基本的な方針を踏まえて、地方公\n共団体が地域の実情に応じた日本語教育の推進を図るた\nめ、「外国人材の受入れ・共生のための地域日本語教育推\n進事業」において「地域日本語教育の総合的な体制づくり\n推進事業」を実施し、都道府県・政令指定都市が実施する\n日本語教育環境を強化する取組を支援しています。\nまた、「生活者としての外国人」のための日本語教室が\nない市区町村(以下「空白地域」という。)を対象とした\n日本語教室立ち上げを支援する地域日本語教育スタート\nアッププログラムや、日本語学習サイト「つながるひろが\nる にほんごでのくらし」\n(通称:つなひろ)\n*20(図表2-1-\n17)の運営を実施しています。同サイトでは、空白地域\nに居住する外国人等を対象に、生活に役立つ日本語の学習\n機会を提供することを目的として、動画を中心とした日本\n語学習コンテンツを18言語で公開しています(令和6年\n3月現在)。\nまた、日本語を学ぶ外国人の特定の課題に対する学習\nニーズに対応した先進的な日本語教育の創出・普及や難\n民・ウクライナ避難民等に対する日本語教育等にも取り組\nんでいます。\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n51\n文部科学白書2023 \n図表2-1-17\n日本語学習サイト「つながるひろがる にほんごでのくらし」\n(3)日本語教育の質の向上\n外国人の日本語学習者が増加し多様化する中で、日本語\n教育の水準を向上するためには、日本語教育人材の資質・\n能力の向上が不可欠になっています。\n文部科学省では、文化審議会国語分科会が示した教育内\n容やモデルカリキュラムに基づき、日本語教育人材が役\n割・段階・活動分野に応じた研修が受けられるよう支援し\nています。大学や日本語教育機関等における日本語教師養\n成カリキュラムの開発に加え、「生活者としての外国人」\nや就労者、留学生、児童生徒等、難民などに対する初任日\n本語教師、中堅日本語教師や日本語教育コーディネーター、\n日本語学習支援者のための研修カリキュラムの開発を行っ\nています。さらに、開発したカリキュラムの優良モデルを\n活用した研修プログラム普及事業を全国で実施していま\nす。\nその他、日本語教育に関する調査及び調査研究等を実施\nするとともに、日本語教育大会等を通じて情報の発信・共\n有を行っています。\n(4)日本語教育の更なる推進に向けた施策の検討\n文部科学省では、日本語教育の更なる推進に向けて様々\nな検討を行っています。\n日本語教育の推進に関する法律の成立、「日本語教育の\n推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基\n本的な方針」の閣議決定以降、関係省庁で施策が進められ\nてきました。令和5年度は、日本語教育推進会議におい\nて、6年度の「日本語教育の推進に関する施策を総合的か\nつ効果的に推進するための基本的な方針のフォローアッ\nプ」の取りまとめに向けて、本方針の施策の進捗状況を整\n理しました。\nまた、令和5年通常国会において成立した「日本語教育\nの適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定\n等に関する法律」の6年4月からの施行に向けて、文化審\n議会国語分科会日本語教育小委員会の中に設けられたワー\nキンググループにおいて、教育面に係る指針など、認定や\n登録に係る細則等の策定に係る具体的な検討が行われたこ\nとを踏まえ、5年12月に政省令を制定しました。\nこのほか、文化審議会国語分科会では、地方公共団体等\nにおいて地域日本語教育の在り方を検討する際の「よりど\nころ」として活用できるよう、今後、期待される方向性\nや、その方向性に沿った事例などを集めた「地域における\n日本語教育の在り方について(報告)」が令和4年11月に\n取りまとめられました。さらに、3年10月に取りまとめ\nられた「日本語教育の参照枠(報告)」に基づき、「生活者\nとしての外国人」が自立した言語使用者として生活してい\nく上で必要な日本語能力を身に付け、日本語で意思疎通を\n図り生活できるように支援するため、外国人が日常生活を\n営む上で必要とされる生活上の行為に基づいた言語能力記\n述文である「生活Can do」を作成し公開しました。\n\n52 文部科学白書2023\n2 \u0007日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための\n日本語教育機関の認定等に関する法律\n日本語教師の資格制度の枠組みや日本語教育機関の評価\n制度に関連する事項に関するこれまでの検討を踏まえ、\n「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教\n育機関の認定等に関する法律」が令和5年通常国会におい\nて成立し、同年6月2日に公布されました。\n(1)日本語教育機関の認定制度の創設\n近年、我が国に在留する外国人数は増加傾向にあり、日\n本語学習を希望する外国人に対し、その希望や能力等に応\nじた日本語教育を受ける機会が最大限に確保されるよう、\n関係省庁の関連施策との有機的な連携を図りつつ、日本語\n教育の水準の維持向上を図ることが重要です。\n本法律では、日本語教育課程を置く教育機関の設置者\nは、日本語教育を適正かつ確実に実施することができる日\n本語教育機関である旨の文部科学大臣の認定を受けること\nができるようになりました。また、文部科学大臣は、認定\n日本語教育機関の情報を、多言語でインターネットの利用\n等により公表することとなりました。さらに、段階的な是\n正措置として、文部科学大臣は、必要な場合に日本語教育\nの実施状況に関し報告を求めることができるほか、勧告及\nび是正命令を行うことができることとしています。\n(2)認定日本語教育機関の教員の資格の創設\n今日、我が国において日本語教育に関する専門的な知識\n及び技能を必要とする業務に従事する者の質的かつ量的確\n保が求められています。\n本法律では、認定日本語教育機関において日本語教育を\n行うために必要な知識及び技能についての試験(日本語教\n員試験)に合格し、文部科学大臣の登録を受けた機関(登\n録実践研修機関)が実施する実践研修を修了した者は、\n「登録日本語教員」として、文部科学大臣の登録を受ける\nことができることとなりました。\nなお、上記の制度は、令和6年4月1日より施行されて\nいます。また、認定日本語教育機関の教員の資格等につい\nては経過措置を設けています。\nこうした制度の円滑な運用を通じて、日本語教育の適正\nかつ確実な実施を図り、我が国に居住する外国人が日常生\n活及び社会生活を国民と共に円滑に営むことができる環境\nの整備に努めていきます。\n\n \n第\n1\n章\n \n教\n育\n政\n策\nの\n総\n合\n的\n推\n進\nと\n生\n涯\n学\n習\n社\n会\nの\n実\n現\n53\n文部科学白書2023 \n令和5年5月に成立した「日本語教育の適正かつ確実な\n実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律」\nにより、6年4月1日から、認定日本語教育機関や登録日\n本語教員の制度が始まりました。\nこれまで外国人等に対する日本語教育は文化庁国語課が\n所管していましたが、日本語教育の環境整備を一層推進し\nていく観点から、令和6年4月1日の同法の施行に伴い文\n部科学省に移管されるとともに、総合教育政策局に日本語\n教育課が設置されました。\n我が国に在留する外国人は急激に増加しており、今後と\nも増加していくことが見込まれています。\n地域社会の国際化が進んでいく中で、共生社会を構築\nし、地域社会のコミュニティをより緊密で強固なものとす\nるため、日本語学習・文化理解とともに多文化共生の考え\n方を育むことが重要です。\n自らとは異なる立場や地域の人々と接する機会を持つこ\nとを通じて、社会の構成員一人一人が自分自身のよさや可\n能性を認識するとともに、あらゆる他者を尊重する共生社\n会の実現につながることが期待されます。\n文部科学省としては、関係省庁と連携しつつ、日本語教\n育の適正な実施を通じて、外国人等の方々が日常生活及び\n社会生活を国民とともに円滑に営むことができる環境の整\n備や共生社会の実現に取り組んでいきます。\n日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律の概要\n趣旨\n令和6年4月1日(認定日本語教育機関の教員の資格等については経過措置を設ける)\n概要\n1.日本語教育機関の認定制度の創設\n2.認定日本語教育機関の教員の資格の創設\n施行期日\n※認定基準(省令)の協議\n法務大臣\n協議\n法務大臣その他\n関係行政機関の長\n協力\n 日本語教育の適正かつ確実な実施を図り、もって我が国に居住する外国人が日常生活及び社会生活を国民と共に円滑に営むことができる\n環境の整備に寄与するため、①日本語教育機関のうち一定の要件を満たすものを認定する制度、②認定日本語教育機関の教員資格を創設。\n※認定機関における日本語教育の\n適正かつ確実な実施を図るため、\n相互に連携を図りながら協力\n(1)日本語教育機関の認定制度【第二条関係】\n○日本語教育機関の設置者は、日本語教育課程を適正かつ確実に実施することができる日本語教育機関である旨の文部科学大臣認定を受けることができる。\n(2)認定の効果等【第二条・第五条関係】\n○文部科学大臣は、認定日本語教育機関の情報を、多言語でインターネットの利用等により公表する。\n○認定日本語教育機関の設置者は、生徒の募集のための広告等に文部科学大臣が定める表示を付することができる。\n(3)文部科学大臣による段階的な是正措置【第十一条・第十二条関係】\n○文部科学大臣は、必要な場合に日本語教育の実施に関し報告を求めることができるほか、勧告及び是正命令を行うことができる。\n ※認定基準に関する法務大臣への協議【第十五条関係】、文部科学大臣と法務大臣その他の関係行政機関の長との協力【第十六条関係】を規定。\n○認定日本語教育機関において日本語教育を行うために必要な知識及び技能についての①「日本語教員試験」に合格し、②文部科学大臣の登録を受けた\n「登録実践研修機関」が実施する「実践研修」の修了者は、\n「登録日本語教員」として、文部科学大臣の登録を受けることができる。\n【第十七条関係】\n○日本語教員試験は、\n「基礎試験」及び「応用試験」とで構成し、文部科学大臣が指定する「指定試験機関」が実施する。\n【第二十二条・第二十八条関係】\n○文部科学大臣の登録を受けた「登録日本語教員養成機関」が実施する養成課程の修了者は、申請により「基礎試験」を免除する。\n【第二十三条関係】\n文部科学省に日本語教育課が設置されました\nColumn\n01\n",
"通商白書2023\n2023年6月\n経済産業省\n\n⚫法律に基づかない非法定白書(経済産業省の他の4白書(中小企業白書、小規模\n企業白書、ものづくり白書、エネルギー白書)は法定白書、同様の非法定白書としては\n経済財政白書等)\n⚫毎年、閣議配布を行い発行(今年で75回目)\n⚫国際経済動向や通商に影響する諸外国の政策の分析を通じて、通商政策の形成に\n貢献するとともに、国民等に対して通商政策を基礎づける考え方や方向性を示す。\n通商白書の位置づけ\n1.位置づけ\n2.作成の目的\n1\n\n2\n通商白書2023の目次\n第Ⅰ部岐路に立たされる世界経済\n第1章減速感を強める世界経済\n第1節世界経済の現状と見通し\n第2節ロシアによるウクライナ侵略を巡る状況とその影響\n第3節高まるインフレ圧力\n第4節新興国・途上国での高まる債務リスク\n第5節分断が進行する世界経済\n第2章世界経済の機能回復に向けた課題\n第1節供給サイドの強化\n第2節自由で公正な貿易秩序と経済安全保障の両立\n第3節持続可能で包摂的な経済成長及び発展の確保\n第3章各国・地域の動向\n第Ⅱ部世界経済が難局を迎える中で我が国が取るべき対応\n第1章我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靭化\n第1節グローバル・バリューチェーンの強靱化\n第2節我が国の経済安全保障戦略の展開と企業側の課題\n第2章グローバルな成長の取り込みによる成長力の強化\n第1節我が国の経常収支の動向\n第2節我が国の貿易収支構造の強靱化に向けた課題\n第3節我が国経済の成長のけん引役として期待されるインバウンド需要\n第4節企業の海外展開と我が国経済への裨益\n第5節海外の技術・人材・イノベーションの取込等「内なる国際化」の促進\n第Ⅲ部施策編\n第1章ルールベースの国際通商システム\n第1節G7/G20/OECD\n第2節APECを通じた地域経済統合の推進と\n経済成長の促進\n第3節WTO全体の動向\n第4節経済連携協定の進展\n第5節投資関連協定\n第6節新たな多国間連携(IPEF、日米豪印、\nデジタル等)\n第2章各国戦略\n米国、欧州、中国、ASEAN・大洋州、インド、\n中南米、ロシア、中東、アフリカ\n⚫通商白書は3部(Ⅰ動向編、Ⅱ構造編、Ⅲ施策編)で構成。\n⚫第Ⅰ部では世界経済の動向と課題、第Ⅱ部では日本経済が抱える課題について分析。\n第Ⅲ部では通商分野に係る政府の取組を報告。\n\n通商白書2023のポイント\n第Ⅰ部岐路に立たされる世界経済\n第1章減速感を強める世界経済\n・世界経済は、ロシアによるウクライナ侵略による不確実性の高まりやインフレの高進、金融引締めの加速により減速感を強めている。\n・欧米を中心とした急速な金融引き締めは、通貨価値の下落、金利上昇を通じてグローバル・サウスを中心に債務リスクが上昇。\n・世界は、米→中へ貿易大国の変化を経験。米中対立に加え、ロシアのウクライナ侵略等により世界経済は不透明化。しかし、相互経済\n依存が進む今日、完全なデカップリングは世界経済に大きな損失。グローバル・サウスは中立を維持することで、自国の利益を確保。\n・近年、経済依存関係を武器化する経済的威圧に係る事案が増加。WTOが機能不全に陥る中、欧米諸国では対応の検討を加速。\n第2章世界経済の機能回復に向けた課題\n・足下の世界的なインフレは供給不足による側面が強い。設備投資等による供給力強化や生産性向上、サプライチェーン強靭化が重要。\n・貿易の開放は生産性の上昇を通じて経済成長につながる一方、貿易相手国の不確実性は自国の貿易に負の影響。ただし、自由・民主\n主義・人権・法の支配といった基本的価値を尊重する貿易相手ほど、不確実性の高まりによる貿易損失効果が小さい。\n・分断の危機に瀕する世界経済の機能回復に向け、ルールベースの国際貿易秩序の再構築、有志国との信頼できるサプライチェーンの構\n築、グローバルサウスとの連携強化の取組を同時に進めていくことが重要。\n第Ⅱ部世界が難局を迎える中で我が国が取るべき対応\n第1章我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靭化\n・地政学や経済安全保障上のリスクは、既に企業意識に大きく影響。日本企業が最も重視する投資先は、中国からASEANへ。\nインドを重視する企業も増加。国内回帰の機運も高まっている。\n・コロナ禍でサプライチェーンの脆弱性が露呈。サプライチェーン全体の実態把握には取引先とのデータ連携が重要。データ連携を通じたサプラ\nイチェーンの統合的な管理実現のための基盤整備を加速。\n・半導体等の重要物資のサプライチェーンの混乱は世界に大きな影響。国内製造拠点の強化を含め、有志国間の連携を強化してく必要。\n第2章グローバルな成長の取り込みによる成長力の強化\n・過去最大の貿易赤字の大宗は鉱物性燃料の輸入価格の上昇による。貿易構造強靱化の観点からも、化石燃料の依存低減は重要課題。\n・円安は輸出の好機である一方、約3割の品目で収益増につなげられず。ただし、価格設定の見直しにより収益が改善される可能性。\n・企業の海外展開は収益、雇用、賃金、生産性のみならず、地域の輸出促進の観点からも国内経済に貢献。\n・「企業の海外展開」と「内なる国際化」を、ともに強力に推進していくことが重要。\n3\n\n第Ⅰ部岐路に立たされる世界経済\n第1章減速感を強める世界経済\n第2章世界経済の機能回復に向けた課題\n第Ⅱ部世界経済が難局を迎える中で我が国がとるべき対応\n第1章我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靭化\n第2章グローバルな成長の取り込みによる成長力の強化\n第Ⅲ部施策編\n4\n\n政策金利の推移\n減速感を強める世界経済\n⚫世界経済は、ロシアによるウクライナ侵略による不確実性の高まりやインフレの高進、金融引締め\nの加速により減速感を強めている。\n(資料)左上図、左下図:IMF「WEO」により作成。右上図、右下図:ロシアについてはロシア中銀、その他はRefinitivにより作成。\n2.6%\n2.8%\n3.0%\n3.2%\n3.4%\n3.6%\n3.8%\n4.0%\n4.2%\n4.4%\n4.6%\n2022\n2023\n2024\n2025\n2026\n2027\n2028\n2021年4月見通し\n2022年4月見通し\n2015-2019年平均\n2023年4月見通し\n2%\n3%\n4%\n5%\n6%\n7%\n8%\n9%\n2022\n2023\n2024\n2025\n2026\n2027\n2028\n世界のインフレ率見通し\n2021年4月見通し\n2022年4月見通し\n2015-2019年平均\n2023年4月見通し\n世界経済の成長率見通し\n-1%\n0%\n1%\n2%\n3%\n4%\n5%\n6%\n7%\n2021/1/1\n2021/3/1\n2021/5/1\n2021/7/1\n2021/9/1\n2021/11/1\n2022/1/1\n2022/3/1\n2022/5/1\n2022/7/1\n2022/9/1\n2022/11/1\n2023/1/1\n2023/3/1\n2023/5/1\n米国\n日本\nEU\nカナダ\n英国\n0%\n25%\n50%\n75%\n100%\n125%\n150%\n0%\n5%\n10%\n15%\n20%\n25%\n30%\n2021/1/1\n2021/3/1\n2021/5/1\n2021/7/1\n2021/9/1\n2021/11/1\n2022/1/1\n2022/3/1\n2022/5/1\n2022/7/1\n2022/9/1\n2022/11/1\n2023/1/1\n2023/3/1\n2023/5/1\nロシア\nトルコ\nブラジル\nメキシコ\n南アフリカ\nインド\nインドネシア\nアルゼンチン(右軸)\n5\n\n貿易大国の変遷\n「デカップリング」が世界経済に与える影響\n世界経済の分断の危機\n⚫20世紀初頭から、自由貿易と保護主義が約20年毎に台頭し、貿易量のシェア1位は英国、米国、\n中国と変遷。デカップリングの進行は世界経済の成長の大きな下押しリスク。グローバル・サウス\nは中立の立場をとることで、自国の利益を確保する構図に。\n(資料)左表:1900~1938年Federico, G. and Tena-Junguito A. (2019): World \ntrade, 1960年~世界銀行、IMF DOTSにより作成。\n右図:熊谷他(2023)「グローバルな「デカップリング」が世界経済に与える影響\n──IDE-GSMによる分析」\nシナリオ①:米中貿易戦争並みの分断(非関税障壁の付加)では\n2030年のGDPへの影響はマイナス2.3%(約2.7兆米ドル)\nシナリオ②:相互に関税率換算で100%の非関税障壁を設ける場合で\nは同マイナス7.9%(約8.7兆米ドル)\nシナリオ①\nシナリオ②\n年\nイベント\n貿易量\n(兆ドル)\nシェア1位\n2位\n3位\n4位\n5位\n1900\n0.02\n英国\n(18.1)\nドイツ\n(13.1)\n米国\n(11.1)\nフランス\n(8.7)\nオランダ\n(3.9)\n1914\n第一次世界\n大戦勃発\n0.03\n英国\n(15.9)\n米国\n(13.8)\nドイツ\n(12.0)\nフランス\n(7.1)\nオランダ\n(4.1)\n1930\n世界恐慌\n0.06\n英国\n(13.4)\n米国\n(12.4)\nドイツ\n(9.6)\nフランス\n(6.7)\n日本\n(3.6)\n1938\n第二次世界\n大戦前\n0.05\n英国\n(14.1)\n米国\n(10.7)\nドイツ\n(9.4)\n日本\n(5.0)\nフランス\n(4.8)\n1960\n0.26\n米国\n(14.3)\n英国\n(9.4)\nドイツ\n(8.6)\nフランス\n(5.2)\nオランダ\n(3.9)\n1974\n日米貿易\n摩擦激化\n1.6\n米国\n(12.8)\nドイツ\n(9.7)\n日本\n(7.1)\nフランス\n(6.0)\n英国\n(5.6)\n1995\nWTO発足\n10.4\n米国\n(13.0)\nドイツ\n(9.5)\n日本\n(7.5)\nフランス\n(5.7)\n英国\n(4.9)\n2001\n中国WTO\n加盟\n12.7\n米国\n(15.1)\nドイツ\n(8.4)\n日本\n(5.9)\nフランス\n(5.2)\n英国\n(4.9)\n2008\nリーマン\nショック\n32.8\n米国\n(10.5)\nドイツ\n(8.0)\n中国\n(7.8)\n日本\n(4.7)\nフランス\n(4.1)\n2017\n米中対立\n激化\n35.9\n中国\n(11.5)\n米国\n(11.0)\nドイツ\n(7.3)\n日本\n(3.8)\nフランス\n(3.4)\n2020\nコロナ\n35.7\n中国\n(13.1)\n米国\n(10.7)\nドイツ\n(7.2)\n日本\n(3.6)\nオランダ\n(3.6)\n6\n\n25\n39\n50\n41\n30\n34\n23\n37\n26\n19\n12\n20\n13\n19\n14\n17\n8\n27\n20\n1413\n1717\n38\n20\n5\n9 8\n0\n10\n20\n30\n40\n50\n60\n1995\n1997\n1999\n2001\n2003\n2005\n2007\n2009\n2011\n2013\n2015\n2017\n2019\n2021\n(参考)WTO紛争解決システムとルールに基づくガバナンスの危機\n⚫上級委員会の不在が長期化する中、上訴することで紛争案件を事実上の塩漬け状態とする「空\n上訴」が、既に19件積み重なっている。\n⚫紛争解決システムの利用件数は、機能停止前の半分以下に減少(毎年平均で約20件程度か\nら、2020年は5件、2021年は9件、2022年は8件に。)し、ルールの執行への信任が失われつつ\nある懸念。\n⚫日本がWTOに訴えたケースについても、既に3件が「空上訴」され、事実上の塩漬け状態。\nWTO設立以来の紛争処理件数\n日本の申立て案件(パネル設置に至ったもの)\nパネル段階\n中国\nステンレス製品AD措置(DS601)\n※6/19にパネル報告書が公表された。\n上級委段階(実質塩漬け)\nインド\nICT製品関税引き上げ措置(DS584)\n韓国\nステンレス棒鋼AD措置(DS553)\nインド\n鉄鋼製品SG措置(DS518)\n7\n(資料)左図:WTOにより作成。右表:経済産業省作成。\n\n(参考)EUの経済的威圧や市場歪曲的措置への対抗\n制度\n<施行済み>\n⚫改訂通商紛争執行規則(空上訴対抗規定)\nWTOの紛争解決手続きで上級委員会への「空上訴」を行った国や、FTAの仲裁手続きで仲裁人の選任等を\n妨害し、紛争解決をブロックした国に対し、EU独自の判断で対抗措置を発動できる制度。2021年2月に施行\n済み。\n⚫国際調達措置(IPI)\nEU企業に対して政府調達市場を制限している国に対して、欧州委員会が調査を行い、二国間交渉で解決が\n得られない場合はその国の企業によるEU域内の政府調達を制限できる制度。インフラ事業については1500万\nユーロ、物品・サービス調達については500万ユーロ以上の案件に適用。2022年8月に施行済み。\n⚫\n外国補助金規則(FSR)\n域外国の補助金を受けた企業によるEUの政府調達や企業統合等がEU域内市場への歪曲性が高いとみなさ\nれた場合、欧州委員会が是正措置等を課したり調達契約を禁止することができる制度。2023年1月に施行\nされ、移行期間を経て7月から適用。\n<理事会・欧州議会で審議中>\n⚫\n反威圧措置案(ACI)\nEU又は加盟国に対する非EU諸国による威圧に対して、貿易・投資等の政策措置を迅速に制定することで、\n威圧の抑止やその影響打消しを図る制度。2021年12月に欧州委員会が提案し、2023年3月に暫定合意。\n⚫近年、EUは経済的威圧行為や市場歪曲的措置に対して、独自に対抗できる措置を相次いで公\n表。欧州委員会の提案に基づき、理事会・欧州議会の審議を経て順次、実行に移されている。\n(資料)経済産業省作成。\n8\n\n第Ⅰ部岐路に立たされる世界経済\n第1章減速感を強める世界経済\n第2章世界経済の機能回復に向けた課題\n第Ⅱ部世界経済が難局を迎える中で我が国がとるべき対応\n第1章我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靭化\n第2章グローバルな成長の取り込みによる成長力の強化\n第Ⅲ部施策編\n9\n\n需要曲線と供給曲線からみた価格変動\nメカニズム(イメージ)\nインフレ抑制に向けた方策\nインフレ抑制における供給力強化の重要性\n⚫足下の世界的なインフレは供給不足による側面が強い。設備投資等による供給力強化や生産性\n向上、サプライチェーン強靭化が重要。\nP⓪\nY⓪\nY①\nP①\nY②\nP②\nY③\nP③\n価格\n産出量\n需要曲線\n供給曲線\nP⓪\nY⓪\nY③\nP③\n価格\n産出量\nY④\nY⑤\n④金融引き締めや緊縮的\n財政政策で需要を減らす\n⑤設備投資等により供給を\n増やす\n需要曲線\n供給曲線\n⓪コロナ前の状況\n①パンデミックで需要、供給ともに\n減少\n②徐々に需要が回復するも供給\nは戻らず\n③ロシアによるウクライナ侵略で\n供給懸念が高まる\n(資料)経済産業省作成。\n10\n\n労働者一人当たり資本ストックとインフレ率の関係\n(資料)フローニンゲン大学「PennWorldTable10.01」及び国連「人口推計」により作成。\n全要素生産性とインフレ率の関係\n設備投資、全要素生産性とインフレ率の関係\n⚫労働者一人当たり資本ストックの変化率が高いほど、また、全要素生産性が高いほど、インフレ\n率は低い傾向にある。\n-12%\n-10%\n-8%\n-6%\n-4%\n-2%\n0%\n2%\n4%\n6%\n8%\n10%\n-8%\n-6%\n-4%\n-2%\n0%\n2%\n4%\n6%\n8%\n10%\n(調整済みのGDPデフレーターの前年比※1)\n(労働者一人当たり資本ストックの前年比)\n※1950年~2019年の期間における世界118カ国の\nデータを用いて推計\n-12%\n-10%\n-8%\n-6%\n-4%\n-2%\n0%\n2%\n4%\n6%\n8%\n10%\n-8%\n-6%\n-4%\n-2%\n0%\n2%\n4%\n6%\n8%\n10%\n(調整済みのGDPデフレーターの前年比※2)\n(全要素生産性の前年比)\n※1950年~2019年の期間における世界118カ国の\nデータを用いて推計\n※1労働者一人当たり資本ストック以外による要因(全要素生産性、\n一人当たり雇用者報酬等)を調整したGDPデフレーター。\n※2全要素生産性以外による要因(労働者一人当たり資本ストック、\n一人当たり雇用者報酬等)を調整したGDPデフレーター。\n11\n\n貿易開放度と全要素生産性\n自由貿易の基盤としての基本的価値の重要性\n⚫ルールベースの国際貿易秩序を重視するOECD諸国では、貿易開放による生産性上昇が顕著。\n⚫自由・民主主義・人権・法の支配といった基本的価値が反映された世銀のガバナンス評価が高い\n国相手の貿易では、不確実性の高まりによる貿易損失効果は小さい。\n世界ガバナンス指標と\n不確実性の高まりによる貿易損失効果の関係\n(資料)左図:CEPII“Gravity dataset”、Policy Uncertainty、世界銀行「World Governance Indicators」により作成。\n右図:フローニンゲン大学「PennWorldTable10.01」及び国連「人口推計」により作成。\nドイツ\n中国\n米国\nフランス\n英国\n日本\nイタリア\n韓国\nインド\nロシア\nメキシコ\nオーストラリア\nカナダ\nブラジル\nトルコ\nインドネシア\n-1.5\n-1.0\n-0.5\n0.0\n0.5\n1.0\n1.5\n2.0\n2.5\n-3\n-2\n-1\n0\n1\n2\n3\n4\n-0.8\n-0.6\n-0.4\n-0.2\n0.0\n0.2\n0.4\n0.6\n-8\n-7\n-6\n-5\n-4\n-3\n-2\n-1\n0\n1\n2\n3\n●OECD加盟国\n●非OECD加盟国\n貿\n易\n相\n手\n国\nの\n不\n確\n実\n性\nの\n高\nま\nり\nに\nよ\nる\n貿\n易\n損\n失\n効\n果\nが\n小\nさ\nい\n※\n4\n全\n要\n素\n生\n産\n性\nが\n高\nい\n※\n2\n貿易開放度が高い※1\n※2010年~2019年の平均\n※1980年~2019年の期間における\n世界118カ国のデータを用いて推計\n世銀のガバナンス評価が高い※3\n※3X軸はWorld Governance Indicatorsの全6指標を主成分分析により1つに集約して\n指標化したもの。\n※4Y軸は日本を貿易相手とした際の貿易損失効果=1とした指数を対数表示したもの。\n※1X軸はSqualli and Wilson(2011)によるComposite Trade Share(CTS)を\n対数表示にしたもの。\n※2Y軸は貿易開放度以外の要因(高齢化率等)を調整した全要素生産性。\n2017年の米国の全要素生産性=1とした指数値を対数表示にしたもの。\n12\n\n信頼できるサプライチェーンの構築\n⚫\nWTO改革\n• 透明性、ルール形成(特にプルリ)、紛争解決\nグローバルサウスとの関係強化\nルールベースの国際貿易秩序の再構築\n⚫\nWTOの補完\n• 経済的威圧対抗措置(EU)\n• MPIA(日、EU、中、豪、加等)\n• 空上訴対抗措置(EU、ブラジル)\n• 第三国補助金等規則(EU)\n• 経済連携協定による新たなルール整備\n(日、EU等)\n⚫\n重要鉱物に関する有志国・日米間での連携\n⚫\n経済連携協定の強化(TPP英国、バングラ、イスラエル等)\n⚫\nインド太平洋経済枠組み(IPEF)\n⚫\nサプライチェーン強靱化イニシアティブ(SCRI)\n⚫\n経済的威圧への対応に関する連携(G7)\n⚫\nインド協力(日、米、豪)\n⚫\nASEAN協力(日、韓、米、豪、NZ、中等)\n⚫\nアフリカ協力(日(TICAD)、米、EU、中等)\n⚫EU等の主要国は、産業政策をテコとした、WTOを補完する独自措置を整備。また、各国は有志\n国との間で、信頼できるサプライチェーン構築のため、合意作りに取り組み始めている。\n⚫日本はこれらの取組を踏まえ、ルールベースの国際貿易秩序の再構築、有志国との信頼できるサ\nプライチェーンの構築、グローバルサウスとの連携強化の取組、を同時に進めていく。\n「自由で公正な貿易秩序」と経済安全保障の両立に向けて\n(資料)経済産業省「第10回産業構造審議会通商・貿易分科会」資料により作成。\n13\n\n第Ⅰ部岐路に立たされる世界経済\n第1章減速感を強める世界経済\n第2章世界経済の機能回復に向けた課題\n第Ⅱ部世界経済が難局を迎える中で我が国がとるべき対応\n第1章我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靭化\n第2章グローバルな成長の取り込みによる成長力の強化\n第Ⅲ部施策編\n14\n\n40\n45\n50\n55\n60\n65\n70\n75\nASEAN6\n中国\n北米\nNIEs3\n欧州\nインド\n直近10年間\n今後5年間\n40\n50\n60\n70\n80\n90\n100\n中国\n米国\nロシア\nその他アジア\nベトナム\n台湾\n直近10年間\n今後5年間\nサプライチェーンリスクに対する認識の高まり\n⚫我が国企業は、中国に対して、地政学的リスクや経済安全保障上のリスクを強く認識。投資先と\nして中国を重視する企業も以前と比べ減少する一方、ASEAN・インドを重視する企業が増加。\n⚫サプライチェーン強靱化に向けた課題では、国内調達・生産・販売強化も強く課題として認識。\nサプライチェーン上のリスクが高まっている国・地域\n中国でリスクが高まっている理由\n※上位3位をウェイト付け(1位:3点、2位:2点、\n3位:1点)集計した結果を偏差値で表示。\n(資料)ノムラ・リサーチ・インスティテュート・シンガポール「現下の世界経済情勢を踏まえた\n我が国企業の海外展開の実態及び課題把握に関する調査研究」により作成。\n直接投資先として重視する国・地域\n35\n40\n45\n50\n55\n60\n65\n戦\n略\n的\nな\n在\n庫\nの\n積\nみ\n増\nし\n調\n達\n・\n生\n産\n・\n販\n売\n拠\n点\nの\n分\n散\n化\n日\n本\nに\nお\nけ\nる\n調\n達\n・\n生\n産\n・\n販\n売\nの\n強\n化\n調\n達\n・\n生\n産\n・\n販\n売\nの\n現\n地\n化\nの\n強\n化\n運\n転\n資\n金\nの\n確\n保\nや\n積\nみ\n増\nし\n生\n産\n工\n程\nの\n自\n動\n化\nや\n省\n人\n化\n投\n資\n物\n流\n網\nの\n再\n点\n検\n、\n代\n替\n輸\n送\n手\n段\nの\n確\n保\nサプライチェーン強靱化に向けた課題認識\n※上位3位をウェイト付け(1位:3点、2位:2点、\n3位:1点)集計した結果を偏差値で表示。\n0%\n10%\n20%\n30%\n40%\n50%\n60%\n70%\n80%\n地政学的リスク\n環境リスク\n経済安全保障上のリスク\nマクロ経済リスク\nサプライチェーンリスク\n人権問題リスク\n金融リスク\n直近10年間\n今後5年間\n※新型コロナウイルス感染症の\n影響は環境リスクに含まれる。\n※上位3位をウェイト付け(1位:3点、2位:2点、\n3位:1点)集計した結果を偏差値で表示。\n(n=198)\n(n=198)\n(n=167)\n(n=169)\n(n=621)\n(n=621)\n(n=621)\n15\n\n(2)アドバンストスペシャリティ拠点\n(九州・熊本)\n→産業用の先端半導体の世界拠点\n(1)次世代半導体の設計・製造拠点\n(北海道・千歳市)\n→次世代半導体の設計・製造に始まり、\nこれを活用するベンチャー等の新たな\nユーザーも集積する拠点に\n(3)トラスティッドメモリー拠点\n(広島、四日市、北上)\n→次世代メモリの設計・製造拠点\n(7)蓄電池の開発生産拠点(関西)\n→蓄電池の開発・生産で世界をリードする拠点\n(5)次世代コンピューティングハブ\n→神戸(理研)、新川崎(IBM)、つくば\n(産総研)等をリアル/バーチャルに連携\n(4)アドバンストパッケージ\nクラスター\n→素材・装置メーカーやアカデミア\nで連携し、先端集積・実装\nクラスターハブ拠点を構築\n(6)グリーンパワークラスター\n→日本全体がパワー半導体の世界拠点に\n※丸印は各プロジェクトの実施地域イメージ\n(8)サイバーセキュリティ基盤拠点\n→我が国全体での能力向上を図る場の構築\n(参考)半導体等の重要物資に係る国内製造拠点の強化\n⚫北海道に次世代半導体の製造拠点の構築を決定したRapidusや九州・熊本のJASMに限らず、\n全国各地で、それぞれの地域特性を活かした半導体の設計・製造拠点を整備していく。\n⚫半導体に限らず、蓄電池についても、地域の産業クラスターを背景に、世界をリードする拠点の整備を\n進める。また、コンピューティングも、国内の拠点を連携させ、世界的なコンピューティングハブを目指す。\n(資料)経済産業省作成。\n16\n\n(参考)我が国の安全保障貿易管理制度\n(資料)経済産業省作成。\n⚫我が国は、外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づき、輸出管理等を実施。\n⚫外為法に基づく輸出規制は、(1)リスト規制と(2)キャッチオール規制から構成されており、\nこれらの規制に該当する技術の提供や貨物の輸出は、経済産業大臣の事前許可が必要。\n政令\n輸出貿易管理令\n(輸出令)\n外国為替令\n(外為令)\n「別表第1」に規制対象貨物を記載\n1項武器関連\n2項原子力関連\n3項化学兵器関連\n3の2項生物兵器関連\n4項ミサイル関連\n5項~15項通常兵器関連\n16項キャッチオール規制\n「別表」に規制対象技術を記載\n1項武器関連\n2項原子力関連\n3項化学兵器関連\n3の2項生物兵器関連\n4項ミサイル関連\n5項~15項通常兵器関連\n16項キャッチオール規制\n第48条第1項\n第25条第1項、第3項\n省令\n貨物等省令※\n規制対象貨物の\n「スペック」を記載\n規制対象技術の\n「スペック」を記載\n外国為替及び\n外国貿易令\n(外為法)\n法律\n<貨物の輸出>\n<技術の提供>\n※「貨物等省令」:輸出貿易管理令別表第一及び外国為替令別表の規定に基づき貨物\n又は技術を定める省令\nリスト規制\nキャッチオール規制\n①兵器そのもの\n②兵器もしくはその一部になりそうな\n高い性能を持つ汎用品・技術\n③兵器の開発などにも利用できる高\nい性能を持つ汎用品・技術\n⚫大量破壊兵器キャッチオール規制\nと通常兵器キャッチオール規制\n⚫リスト規制品に該当するもの以外\n(木材、食料品等を除く)の技\n術の提供や貨物の輸出であって、\nその用途や需要者に兵器の開発\nに関する懸念がある場合\nいずれかの規制に該当する場合には、経済産業大臣の事前の許可が必要\n目\n的\n我が国を含む国際的な平和及び安全の維持\n手\n段\n武器や軍事転用可能な貨物や技術が、我が国の安全等を脅かすおそれ\nのある国家やテロリスト等、懸念活動を行うおそれのある者に渡ることを防\nぐために輸出管理等を実施。\n懸念用途\n民生用途\n工作機械\nウラン濃縮用\n遠心分離機の\n製造\n自動車の製造\nや切削\nシアン化ナトリウム\n化学兵器の\n原材料\n金属めっき\n工程\nろ過器\n細菌兵器製造\nための細菌抽出\n海水の\n淡水化\n炭素繊維\nミサイルの\n構造材料\n航空機の\n構造材料\n軍事分野における民生技術の活用懸念の例\n軍事転用が可能な\n高度な貨物や技術\n輸出管理が厳格に\n実施されていない国\n大量破壊兵器等の開発等\nを行っている国、テロリスト\n先進国\n迂回輸出\n工作機械\n炭素繊維\n安全保障貿易管理制度の全体像\n17\n\n(資料)ノムラ・リサーチ・インスティテュート・シンガポール「現下の世界経済情勢を踏まえた我が国企業の海外展開の実態及び課題把握に関する調査研究」により作成。\n我が国企業のサプライチェーンの把握状況と課題\nサプライチェーンの実態把握の状況\n1次取引先:直接の取引先\n2次取引先:1次取引先の取引先\n3次取引先:2次取引先の取引先\n4次取引先:3次取引先の取引先\n⚫コロナ禍でサプライチェーンの脆弱性が露呈。サプライチェーン全体の実態把握には取引先とのデー\nタ連携が重要。データ連携を通じたサプライチェーンの統合的な管理実現のための基盤整備を加速。\n完全に把握\n概ね把握\n半分以上\nは把握\n把握しているのは\n半分以下\nほとんど把握\nしていない\n1次取引先\n36.2%\n46.1%\n5.8%\n2.3%\n1.1%\n2次取引先\n3.9%\n27.1%\n17.1%\n15.1%\n14.7%\n3次取引先\n1.6%\n7.7%\n6.6%\n9.7%\n30.9%\n4次取引先\n1.4%\n5.3%\n4.3%\n4.7%\n31.9%\n1次取引先\n37.4%\n41.5%\n5.5%\n3.1%\n2.6%\n2次取引先\n6.8%\n27.9%\n13.7%\n11.3%\n15.9%\n3次取引先\n1.6%\n8.1%\n8.2%\n9.3%\n26.6%\n4次取引先\n0.8%\n5.6%\n4.5%\n4.7%\n28.3%\n仕入先\n(n=621)\n販売先\n(n=621)\n0%\n5%\n10%\n15%\n20%\n25%\n30%\n35%\n40%\n45%\n0%\n20%\n40%\n60%\n80%\n100%\n取引先の\n理解・協力\n取引先との\nデータ連携\n把握を行う\nための\nノウハウ\n自社が扱う\n取引先情報\nのデジタル化\n把握を行う\nための\nリソース確保\n親会社や\n公的機関等に\nよるデータ\n共有基盤の整備\nサプライチェーンの実態把握に向けた課題\n35.6\n41.6\n27.3\n64.4\n58.4\n72.7\n0%\n20%\n40%\n60%\n80%\n100%\n全体\n(n=621)\n製造業\n(n=361)\n非製造業\n(n=260)\n経験あり\n経験なし\nサプライチェーンの途絶経験(2020年以降)\n中国\n日本\nASEAN6\n北米\nNIEs3\nその他\n地域\n欧州\nその他\nASEAN\nインド\n2020年度\n35.7%\n25.8%\n20.4%\n8.1%\n7.2%\n3.6%\n5.9%\n2.7%\n1.8%\n2021年度\n40.3%\n29.9%\n21.3%\n9.5%\n5.9%\n3.6%\n5.4%\n4.1%\n1.4%\n2022年度\n43.4%\n31.7%\n14.9%\n8.6%\n5.9%\n5.4%\n5.4%\n3.2%\n0.9%\n2020年度\n29.4%\n25.3%\n16.7%\n6.8%\n5.0%\n4.5%\n4.1%\n2.7%\n3.2%\n2021年度\n31.2%\n27.1%\n17.2%\n6.8%\n2.3%\n5.4%\n3.2%\n4.1%\n2.3%\n2022年度\n35.3%\n30.3%\n9.0%\n6.3%\n2.7%\n5.0%\n3.2%\n2.7%\n2.3%\n2020年度\n23.5%\n30.3%\n19.9%\n11.3%\n7.2%\n11.3%\n5.9%\n4.1%\n5.4%\n2021年度\n24.0%\n34.4%\n18.1%\n11.3%\n8.6%\n16.7%\n7.2%\n6.3%\n5.9%\n2022年度\n27.6%\n33.5%\n14.0%\n10.4%\n7.7%\n11.8%\n8.1%\n4.1%\n5.4%\n(n=221)\n調達\n生産\n販売\nサプライチェーンが途絶した地域\n■1次取引先(n=430)\n■2次取引先(n=305)\n■3次取引先(n=167)\n■4次取引先(n=122)\n18\n\n第Ⅰ部岐路に立たされる世界経済\n第1章減速感を強める世界経済\n第2章世界経済の機能回復に向けた課題\n第Ⅱ部世界経済が難局を迎える中で我が国がとるべき対応\n第1章我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靭化\n第2章グローバルな成長の取り込みによる成長力の強化\n第Ⅲ部施策編\n19\n\n(資料)財務省・日本銀行「国際収支統計」により作成。\n⚫国際収支の安定的な黒字を維持する観点から、投資収益を維持しつつも、貿易収支・サービス\n収支の改善が必要。\n-20\n-10\n0\n10\n20\n30\n40\n1996\n1997\n1998\n1999\n2000\n2001\n2002\n2003\n2004\n2005\n2006\n2007\n2008\n2009\n2010\n2011\n2012\n2013\n2014\n2015\n2016\n2017\n2018\n2019\n2020\n2021\n2022\n(兆円)\n投資収益\n貿易収支\nサービス収支\n経常収支\n貿易・サービス収支、投資収益、経常収支の推移と方向性\n投資収益\n貿易収支\nサービス収支\n海外での生産性向上・イノベーション獲得による\n投資収益の安定化\n・配当や利子などの第一次所得収支は世界最大級\n輸出促進による改善\n・パンデミックや資源高、円安の影響により、足下の貿易赤字\nは過去最大\nデジタル・知財収益の獲得、インバウンド強化\nによる改善\n・海外クラウドサービスへの支払いが増加し、赤字は拡大の\n見込み\n・コロナ禍による水際措置の強化に伴うインバウンドの減少\n安定的な経常収支黒字に向けて(貿易・サービス収支・投資収益の方向性)\n20\n\n貿易収支の強靱化に向けた課題\n⚫過去最大の貿易赤字の大宗は化石燃料の輸入価格の上昇による。貿易構造強靱化の観点から\nも、鉱物性燃料の輸入依存低減は重要課題。\n(資料)日本銀行「実質輸出入」、「企業物価指数」により作成。\n2022年の貿易収支の変動要因分解※\n※貿易収支の変化率=(実質輸出の変化率-実質輸入の変化率)+{(円建て輸出物価の変\n化率ー契約通貨建て輸出物価の変化率)ー(円建て輸入物価の変化率ー契約通貨建て輸入物価\nの変化率)}+(契約通貨建て輸出物価の変化率-契約通貨建て輸入物価の変化率)\nここでの貿易収支は、(実質輸出×円建て輸出物価)/(実質輸入×円建て輸入物価)としている。\nなお、変化率には対数差分を用いている。\n0.8%p\n10.5%p\n4.5%p\n-16.2%p\n-4.3%p\n-13.7%p\n-19.2%p\n-3.1%p\n-25%\n-20%\n-15%\n-10%\n-5%\n0%\n5%\n10%\n15%\n実質輸出の増加\n実質輸入の増加\n円安による輸出価格の上昇\n円安による輸入価格の上昇\n契約通貨建て\n輸出価格の上昇\n契約通貨建て\n輸入価格の上昇\n鉱物性燃料の\n輸入価格の上昇分\n内訳\nその他の\n輸入価格の上昇分\n実質数量要因\n為替変動要因\n契約通貨建て価格変動要因\n-3.5%p\n-3.2%p\n-14.8%p\n-25%\n-20%\n-15%\n-10%\n-5%\n0%\n貿易収支の変動要因分解\n実質数量要因\n為替変動要因\n契約通貨建て\n価格変動要因\n輸出入別に\n分解\n実質数量\n為替変動\n契約通貨建て\n価格変動\n総額\n輸出\n約8000億円\n約10兆円\n約4兆円\n約15兆円\n輸入\n約4兆円\n約12兆円\n約17兆円\nうち鉱物性燃料価格分\n約14兆円\n約33兆円\n(参考)財務省「貿易統計」ベースに換算した試算値\n(2021年→2022年の変化額)\n21\n\n33%\n37%\n45%\n35%\n45%\n28%\n34%\n44%\n44%\n33%\n48%\n43%\n18%\n38%\n30%\n28%\n21%\n31%\n21%\n40%\n34%\n28%\n30%\n41%\n27%\n33%\n64%\n30%\n26%\n27%\n23%\n24%\n20%\n18%\n17%\n22%\n19%\n14%\n19%\n18%\n4%\n20%\n11%\n8%\n12%\n10%\n14%\n15%\n14%\n6%\n8%\n13%\n7%\n6%\n14%\n11%\n0%\n20%\n40%\n60%\n80%\n100%\n紙・パルプ・木材・木製品\n窯業・土石製品\n繊維製品\n電気機械\n食料品・たばこ\n化学製品\nプラスチック製品\n一般機械\nその他\n鉄鋼・非鉄金属・金属製品\n精密機械\n輸送用機器\n石油・石炭製品\n総計\n円建て輸出金額増ドル単価下落\n円建て輸出金額増ドル単価上昇\n円建て輸出金額減ドル単価下落\n円建て輸出金額減ドル単価上昇\n輸出収益の改善に向けた課題\n⚫円安は輸出の好機である一方、約3割の品目で円安を円建て輸出収益の増加につなげられず。\n⚫円建て輸出収益が減少した品目のうち、ドル単価が下落した品目はドル単価の引上げで、ドル単\n価が上昇した品目はドル単価の引下げで収益が改善する可能性がある。\n円建て輸出収益の状況(2022年)\n円建て輸出収益の変動要因分解\n(資料)Global Trade Atlas databaseにより作成。\n-1.2\n-1.0\n-0.8\n-0.6\n-0.4\n-0.2\n0.0\n0.2\n0.4\n0.6\n0.8\nドル単価\n数量\n為替\nドル単価\n数量\n為替\nドル単価\n数量\n為替\nドル単価\n数量\n為替\n円建て輸出金額\n円建て輸出金額\n円建て輸出金額\n円建て輸出金額\n単価下落\n→収益増\n単価上昇\n→収益増\n単価下落\n→収益減\n単価上昇\n→収益減\n(前年比、\n対数)\n22\n\n⚫企業のグローバル化は、収益、雇用、投資、賃金、生産性のみならず、地域の輸出促進の観点か\nらも国内経済に貢献。\n企業のグローバル化による国内経済への裨益\n(資料)左上図、左下図、中央下図、右下図:経済産業省「企業活動基本調査」、「海外事業活動基本調査」により作成。\n右上図:経済産業省「工業統計」、「企業活動基本調査」、「海外事業活動基本調査」、日本銀行「短期経済観測調査」により作成。\n海外直接投資開始の効果(5年後の成長率、製造業)\n-2%\n0%\n2%\n4%\n6%\n8%\n売上高\n従業員数\n有形固定資産\n海外直接投資を開始した企業\n海外直接投資を行っていない企業\n0%\n1%\n2%\n3%\n4%\n海外生産比率の上昇\n外需DIの改善\n海外生産比率の高まりが\n周辺地域の輸出に及ぼす影響\n※海外現地法人を持つ日系製造業企業\nの国内事業所が立地する半径5km以\n内の地域の輸出に及ぼす影響をみたもの\n2012年から2019年にかけての\n海外生産比率の上昇による\n地域の輸出の増加分\n2012年から2019年にかけての\n外需環境の改善による\n地域の輸出の増加分\n0\n2\n4\n6\n8\n10\n12\n-15%-10%-5% 0%\n5% 10% 15% 20% 25% 30%\n売上高経常利益率(製造業)\n0.0\n0.5\n1.0\n1.5\n2.0\n2.5\n3.0\n0.0\n0.2\n0.4\n0.6\n0.8\n1.0\n1.2\n1.4\n1.6\n1.8\n全要素生産性(製造業)\n0.00\n0.05\n0.10\n0.15\n0.20\n0.25\n0.30\n0\n2\n4\n6\n8\n10\n12\n14\n一人当たり雇用者報酬(製造業)\n企\n業\n数\nが\n多\nい\n※\n企\n業\n数\nが\n多\nい\n※\n企\n業\n数\nが\n多\nい\n※\n利益率が高い\n生産性が高い\n生産1単位当たりの\n全要素生産性(百万円)\n報酬が高い\n年間一人当たり\n雇用者報酬(百万円)\n海外直投を行って\nいない企業\n海外直投を行っている\n日本企業\n日本に所在する\n外資系企業\n海外直投を\n行っていない\n日本企業\n海外直投を\n行っている\n日本企業\n日本に所在する\n外資系企業\n海外直投を行って\nいない企業\n海外直投を行っている\n日本企業\n日本に所在する\n外資系企業\n※縦軸はカーネル密度で示している。\n※縦軸はカーネル密度で示している。\n※縦軸はカーネル密度で示している。\n23\n\n(参考)輸出による中小企業の成長促進\n中小企業における輸出開始の効果\n⚫国内需要の制約に直面する中小企業にとって、輸出による外需獲得は成長実現の好機。\n⚫これまで輸出をしたことがない中小企業・地域企業でも、その準備や具体的な商談・輸出を速やか\nに進められるよう、「新規輸出1万者支援プログラム」等を通じて万全の支援を実施。\nカミイソ産商株式会社(愛媛県)\n資本金:2000万円\n従業員:94名\n・ラベル・和紙製品製造メーカー。スーパーマーケットで使用される販\n促ラベルの他に愛媛県産の和紙を使った様々な和紙製品を展開。\n・マスキングテープや和紙製品の販売を5年前から始めたが、欧州で\nの販路がほぼない上にブランドが認知されていないことが課題だった。\n・欧州でのブランド力向上を図るためのプロモーション活動の実施、\n展示会に出展し即売も行った。\n・また、フランス人デザイナーとの共同開発により、フランス人の考える\n日本をイメージしたモチーフをマスキングテープに取り入れた。\n・株式会社エニスの支援により、BtoB顧客にも対応、ブランドの周\n知を図る。\n・海外販売先は26ヵ国に拡大、越境ECでも約500万円を売上。\n・マスキングテープは1個5€で販売をしたが、この価格が適正であり、\n現地からの素材やデザインの評価が高く、十分な市場調査ができた。\n※従業員50-99人の企業\nフランスの展示会に出展\nフランス人デザイナーと共同\n開発した商品をパリ近郊で\nのクリスマスマーケットで販売\nWEB販売のページを作成\n-6%\n-4%\n-2%\n0%\n2%\n4%\n6%\n8%\n10%\n-6%\n-4%\n-2%\n0%\n2%\n4%\n6%\n8%\n10%\n売上高\n全要素生産性\n輸出開始企業\n輸出を行って\nいない企業\n輸出開始企業\n輸出を行って\nいない企業\n(輸出開始1年前からの成長率)\n(輸出開始1年前からの成長率)\n新規輸出1万者支援プログラム\n新規輸出に挑戦する事業者\n(資料)左上図:経済産業省「企業活動基本調査」により作成。左下図、右図:経済産業省作成。\n周知・紹介\n登録\nジェトロ「新規輸出1万者支援プログラム」ポータルサイト・相談窓口\n・輸出に精通した専門家が輸出\nの可能性について個別相談\n・輸出に向けた経営計画の立案\nから具体的な準備まで伴走支援\n輸出相談\nものづくり補助金・\n持続化補助金\nジェトロによる支援\n・輸出向け商品に必要な設備導入\nの補助\n・PR動画やSNS発信の補助\n・越境ECサイトに掲載するウェブ\nページ作成の補助\n・海外ECサイトを活用した販路開拓支援\n・輸出商社とのマッチング\n・専門家による伴走支援\n・新輸出大国コンソーシアム支援機関と\n連携した支援\n「JAPAN BRAND」採択事業により、フランスでの販路開拓を\n支援する株式会社エニスの支援で、以下の取組を実施\n個別カウンセリングで支援策を提案\n商工会\n商工会議所\n中小企業団体中央会\n金融機関等\n24\n\nベンチャー投資と全要素生産性\n対GDP比で見たVCによるベンチャー投資額の推移\nスタートアップによる経済成長の促進\n⚫スタートアップ投資はイノベーションを通じて経済成長を促進。一方、我が国のスタートアップ投資は\n対GDP比で見ると主要国と比べ低水準。スタートアップ育成5か年計画の実行により、2027\n年度までに10兆円規模のスタートアップ投資を目指す。\n(資料)左図:OECD stat、フローニンゲン大学「PennWorldTable10.01」により作成。\n右図:OECD statにより作成。\nカナダ\nドイツ\nフランス\n英国\nイタリア\n日本\n米国\n0.00\n0.05\n0.10\n0.15\n0.20\n0.25\n0.30\n0.35\n0\n2\n4\n6\n8\n10\n12\nVCによるベンチャー投資額が多い※2\n全\n要\n素\n生\n産\n性\nが\n高\nい\n※\n1\n0.0%\n0.1%\n0.2%\n0.3%\n0.4%\n0.5%\n0.6%\n0.7%\n0.8%\n2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021\n米国\nカナダ\n英国\nフランス\nドイツ\n日本\nイタリア\n日本は\n2021年時点で\n0.06%\n※2010年~2019年の平均\n※1ベンチャー投資額以外による要因(高齢化率等)を調整した全要素生産性。\n2017年の米国の全要素生産性=1とした指数値を対数表示にしたもの。\n※2ベンチャー投資額(100万ドル)を対数表示にしたもの。\n25\n\n(資料)経済産業省「第14回産業構造審議会経済産業政策新機軸部会」資料により作成。\n我が国企業の海外展開の推進\n⚫海外展開を通じ、①海外投資・進出を起点とした製品・サービスの貿易促進の好循環の創出、\n②イノベーション創出、生産性・競争力の向上、③有志国やグローバル・サウスなどの国際関係強\n化への貢献といった効果が期待される。このため、これらの視点に立った取組の推進が重要。\n⚫海外投資・進出を起点とした製品・サービス貿易促進の好循環\n⚫イノベーション創出、生産性・競争力向上\n⚫国際関係の強化への貢献\n海外投資・進出\n輸出促進\nサービス貿易促進\n⚫海外生産拠点と国内拠点との間で、製\n品・材料供給等の輸出を拡大\n⚫海外拠点を通じたサービス提供と合わせ、\n関連機器の輸出を促進\n⚫海外法人での利益を配当などを通じた国\n内還流を促進\n⚫スタートアップを含む海外進出企業による\n利益拡大、イノベーション創出\n⚫海外サービス拠点を通じた日本からの\nサービス提供(デジタル技術の活用)\n⚫日本の魅力ある商品・サービスの展開で\nの認知度向上によるインバウンド需要増\n⚫ライセンス利用による知財収入の獲得\n最適立地の追求\n新商品・サービスの開発\nスケールの追求\n⚫現地の社会課題等に基づくニーズに応え\nる商品・サービス開発\n⚫現地のクリエーター等との協業\n⚫コスト面でも最適な立地で製造・供給す\nることで競争力向上\n⚫海外市場を想定し、事業スケールの確保\nによる付加価値増大・生産性向上\n有志国との関係強化\n⚫同志国間の信頼に足るサプライチェーン\n構築による連携強化\nグローバルサウスとの連携\n⚫グローバルサウスが直面する社会課題\n解決へ日本企業が貢献\n26\n\n0\n20\n40\n60\n80\nインド\nアメリカ\nシンガポール\n中国\nドイツ\nイギリス\n日本\n香港\nアラブ首長国連邦\nカナダ\nマレーシア\n台湾\nフランス\n韓国\nベトナム\nその他\n不明\nR&D拠点\n地域統括拠点\n販売拠点\n金融拠点\nバックオフィス\n物流拠点\n製造拠点\n55\n50\n42\n22\n38\n19\n22\n20\n9\n10\n6\n5\n11\n8\n3\n5\n0\n6\n3\n2\n0\n5\n11\n2\n-4\n-9\n-2\n0\n-23\n-4\n-10\n-10\n-1\n-6\n-3\n-3\n-11\n-8\n-7\n-10\n-7\n-14\n-12\n-13\n-21\n-30\n-50\n-62\n整備されたインフラ\n市場の大きさ\n社会の安定性\n消費者の所得水準\n市場の成長性\nその他\n高度人材(専門職)の獲得\n高度人材(管理職)の獲得\n国内企業や大学・研究機関の技術・製品開発力の高さ\n補助金・減税等の行政による優遇策\n洗練された消費者の存在\n知財等の法整備\n資金調達環境の充実\nアクセスビリティ\n顧客産業・関連産業の集積・存在\n一般人材の獲得\n不明\n税制・規制の透明性\n外国人の生活環境\n事業規制の開放度\n行政手続きの複雑さ\n税率\n事業活動コスト\n英語での円滑なコミュニケーション\n外国企業が事業拠点として最も魅力的\nと考える国・地域\n(資料)ノムラ・リサーチ・インスティテュート・インディア「我が国のグローバル化促進のための日本企業及び外国企業の実態調査」により作成。\n先進国と比較し外国企業が感じる日本市場の「強み」と「弱み」\n事業拠点に関する日本の評価と「内なる国際化」に向けた課題\n⚫外国企業への調査によれば、研究開発拠点としての日本を高く評価。\n⚫先進国間での比較では、日本は、インフラ、市場規模、社会の安定性、消費者の所得水準等が\n「強み」である一方、英語、事業活動コスト、税率等に課題。\n⚫これらの課題への対応を含め、生産性・イノベーション向上、所得・投資の好循環を産み出すための\n「内なる国際化」を進めることが重要。\n弱み\n強み\n(回答企業数:133社、\n回答数:674)\n※各社は強み/弱みのそれ\nぞれ最大3つまで回答\n(回答企業数:98社、回答数:540)\n※各社は拠点種別ごとに最大3か国まで回答\n27\n",
"令和5年 情報通信に関する現状報告の概要\n第1部:特集 ―新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて―\n我が国の通信インフラの高度化に伴うデータ流通の進展の過程を整理し、データの流\n通・利活用の現状と課題、新たな潮流を概観するとともに、データを活用した多様な\nサービスの恩恵を誰もが享受できるデータ流通社会の実現に向けた取組等を展望\n第2部:情報通信分野の現状と課題\n情報通信分野における市場の動向やデジタル活用の現状を概観し、情報通信政策の現状\nと課題、今後の方向性等を整理\n第1章 通信インフラの高度化とデータ流通の進展\n \n●我が国の通信インフラの高度化の過程を概観するとともに、一方向の情報発信が中心\nであったWeb1.0からSNS等での双方向の情報共有が実現したWeb2.0への進展等\nを整理\n第4章 ICT市場の動向\n \n●国内外のICT産業の概況(例:情報通信産業のGDP、ICT財・サービスの輸出入額)\nや各市場(例:電気通信、放送コンテンツ・アプリケーション)の現状を整理・分析\n \n●国民生活・企業活動・公的分野における国内外のデジタル活用の現状を整理・分析\n第5章 総務省におけるICT政策の取組状況\n \n●ICT分野における省内横断的な取組(例:デジタル田園都市国家構想の推進)、各政\n策領域(電気通信、電波政策、放送政策等)において総務省が実施する政策・今後の\n方向性等を整理\n第2章 データ流通・活用の現状と課題\n \n●主要国の企業によるデータの利活用の現状と消費者の意識、政府によるデータ利活用\n推進施策(例:包括的データ戦略、欧州データ戦略)やパーソナルデータ保護に係る\n施策(例:改正個人情報保護法、GDPR)等を整理\n \n●教育・医療等の分野でのデータを活用したサービスの先進事例を紹介\n \n●巨大プラットフォーマへのデータ集中の現状と課題(例:データの取扱いに関する透\n明性・公正性への懸念)を整理し、国内外の対応策(例:改正電気通信事業法、\nDigital Market Act)を概観\n \n●SNS等プラットフォーム上での違法・有害情報や偽・誤情報の拡散等の現状を整理\nし、国内外における官民の対応策(例:改正プロバイダ責任制限法等制度的対応、\nファクトチェックの推進、リテラシー教育の充実、G7等国際会議での議論)を概観\n第3章 強靭・健全なデータ流通社会の実現に向けて\n \n●メタバース、デジタルツイン、生成AI等データを活用した新たなサービスの動向を整理\n \n●データを活用したサービスの恩恵を誰もが享受できる社会の実現に向けた課題・取組\n(例:通信障害等の非常時でもデータ流通を支える強靱なICT基盤の整備、 超高速・\n大容量のデータ流通を実現するBeyond 5Gの実現、データ関連技術の国際標準化の\n推進、メディアリテラシーの向上等健全な情報空間の確保)を整理・分析\n\n第1章\n通信インフラの高度化と\nデータ流通の進展\n \n●通信インフラの高度化やデジタルサービスの多様化等に伴い、データ流通も進展\n \n●インターネット普及初期の頃はホームページ閲覧など片方向のデータの流通が中心\n(Web1.0)。2000年代に入り、SNS等の普及により、不特定多数のユーザ間での双方向の\nデータのやり取りが進展(Web2.0)。\n第1節:データ流通を支える通信インフラの高度化\n \n●固定通信ネットワークは、2001年にFTTH (Fiber To The Home)サービスが開始され、\n2000年代後半に従来のADSLからの乗り換えが進展。2008年にはFTTHが総契約数におい\nてDSLを抜き、現在までFTTHサービスが主流\n \n●移動通信ネットワークは、1979年に第1世代となるサービスの開始以降、2020年に開始さ\nれた第5世代に至るまで約10年周期で世代交代が行われ、大容量化・高速化の方向で進化が\n継続\n第2節:データ流通とデジタルサービスの進展\n \n●1995年のWindows95の発売以降、我が国でもインターネットが急速に普及し、その後、\nデータ流通・利活用は幾つかのステージを経て進化\n \n●インターネット普及初期の頃(1990年代半ば~2000年代半ば)は「Web1.0」と称され、\nホームページの閲覧、電子メールでのメッセージの送信等、片方向の情報・データの流通が\n中心\n \n●2005年前後のSNS、動画投稿サイトなどの登場、その後のスマートフォンの急速な普及によ\nり、利用者も自らが情報発信の役目を担うように変化。この不特定多数の利用者の間で情報\nが相互に行き交う双方向の情報の流れが進んだ時期は、「Web2.0」と称される\n(出典)総務省作成\n\n第2章\nデータ流通・活用の現状と課題\n第1節:加速するデータ流通とデータ利活用\n \n●我が国の企業でもパーソナルデータの活用が進展する一方、諸外国の企業と比較するとその\n活用状況は低調\n \n●パーソナルデータ活用の課題・障壁として、我が国では「データの収集・管理に係るコスト」\nや「データの管理に伴うリスクや社会的責任の大きさ」を挙げる企業が多い\n企業におけるパーソナルデータの活用状況\n52.8 \n81.9 \n77.0 \n92.6 \n25.2 \n17.9 \n7.8 \n12.9 \n6.5 \n5.7 \n参考値:日本\n(2019年度調査時)\n活用している\n検討中\n活用する予定はない\nわからない\n日本\n米国\nドイツ\n中国\n0\n20\n40\n60\n80\n100(%)\n(出典)総務省(2023)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」\n及び総務省(2020)「データの流通環境等に関する消費者の意識に関する調査研究」を基に作成\nパーソナルデータ活用における障壁・課題\n0\n10\n20\n30\n40\n50\n日本\n米国\nドイツ\n中国\n19.6 \n28.2\n25.6\n13.4\n10.1\n22.3\n23.9\n0.4\n24.9\n27.5\n31.7\n31.4\n23.6\n18.8\n11.7\n10.4\n0.0\n10.7\n18.8\n29.4\n26.2\n17.8\n15.5\n12.6\n9.7\n0.0\n12.3\n23.6\n26.5\n37.9\n32.0\n26.2\n31.7\n22.3\n0.0\n9.4\n個人データの定義が不明瞭であり、線引きが難しい\nデータの収集・管理に係るコストの増大\nデータの管理に伴うインシデントリスクや\n社会的責任の大きさ(データ漏えい等)\nデータの取扱いに伴うレピュテーションリスク\nデータの所有権が自社の帰属ではないまたは\n不明な場合があること\nデータの利活用方法の欠如、費用対効果が不明瞭\nデータを取り扱う(処理・分析等)人材の不足\nその他\n特に課題・障壁はない\n(%)\n(出典)総務省(2023)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」\n\n第2節:プラットフォーマーへのデータの集中\n \n●SNS、e-Commerce、検索等、プラットフォーマーの提供するサービスは我々の生活の利便\n性向上に貢献\n \n●一方、プラットフォーマーはサービスの提供等を通じて膨大なデジタルデータを収集・蓄積。\nこれらを活用した広告ビジネス等によりデジタル関連市場で強大な経済的地位を確立\nアプリケーション別モバイルデータトラヒックの割合\nFacebook\n27.82%\nFacebook\n27.82%\nGoogle\n19.09%\nGoogle\n19.09%\nTikTok\n13.76%\nTikTok\n13.76%\nNetflix\n2.41%\nMicrosoft\n1.96%\nApple\n1.51%\nAmazon\n0.38%\nその他\n33.07%\nその他\n33.07%\n(出典)SANDVNE「PHENOMENA(THE GLOBAL INTERNET\n PHENOMENA REPORT JANUARY 2023)」を基に作成\nプラットフォーマーが取得するデータ項目\nデータ項目\nプラットフォーム\nGoogle\nFacebook\nAmazon\nApple\n名前\n〇\n〇\n〇\n〇\nユーザー名\n-\n-\n〇\n-\nIPアドレス\n〇\n〇\n〇\n〇\n検索ワード\n〇\n-\n〇\n〇\nコンテンツの内容\n-\n〇\n-\n-\nコンテンツと広告表示の対応関係\n〇\n〇\n-\n-\nアクティビティの時間や頻度、期間\n〇\n〇\n-\n〇\n購買活動\n〇\n-\n〇\n-\nコミュニケーションを行った相手\n〇\n〇\n-\n-\nサードパーティーアプリ等でのアクティビティ\n〇\n-\n-\n-\n閲覧履歴\n〇\n-\n〇\n-\n(出典)Security.org「The Data Big Tech Companies Have On You」\nより、一部抜粋して作成\n売上高の内訳(2022年)\n0\n10\n20\n30\n40\n50\n60\n70\n80\n90\n100\nGoogle\nFacebook\nAmazon\n広告\nクラウド\nサブスクリプション\n電子商取引\nその他\n(%)\n7.3\n7.3\n97.5\n79.4\n15.6\n15.6\n9.3\n6.9\n6.9\n42.8\n42.8\n27.4\n27.4\n2.5\n11.3\n(出典)各社公表資料を基に作成\n主要プラットフォーマーの売上高の推移\n0\n100\n200\n300\n400\n500\n600\n(10億ドル)\nGoogle\nAmazon\nMeta\nApple\nMicrosoft\nBaidu\nAlibaba\nTencent Holdings\n2011\n2012\n2013\n2014\n2015\n2016\n2017\n2018\n2019\n2020\n2021\n2022(年)\n(出典)Statistaデータを基に作成\n\n第2節:プラットフォーマーへのデータの集中\n \n●SNS、検索などプラットフォーマーの提供するデジタルサービスは我々の生活の利便性向上\nに貢献する一方、一定数のユーザは、サービス利用時にプラットフォーマーへパーソナルデー\nタを提供することについて不安を感じている\n \n●プラットフォーマーへパーソナルデータを提供する際に重視する点について、我が国では、\n「十分なセキュリティの担保」、「データの利用目的」、「適切なデータの取扱い方法」を挙げる\nユーザが多い\nパーソナルデータ提供への不安感の有無\nとても不安を感じる\nやや不安を感じる\nあまり不安を感じない\n全く不安を感じない\nよくわからない\n0\n20\n40\n60\n80\n日本\n米国\nドイツ\n中国\n17.5\n40.9\n17.6\n5.8\n18.2\n31.2\n31.9\n16.1\n17.6\n3.2\n27.2\n39.3\n25.0\n6.1\n2.4\n14.1\n25.1\n34.9\n24.1\n1.8\n100\n(%)\n(出典)総務省(2023)「ICT基盤の高度化とデジタルデータ及び情報の流通に関する調査研究」\nパーソナルデータ提供時に重視する項目・条件\n0\n20\n40\n10\n30\n60\n50\n70\n(%)\n日本\n米国\nドイツ\n中国\nデータの提供に対する適切な同意の取得\n適切なデータの取扱方法\n提供するデータの種類、項目\nデータ提供先の組織・企業\n提供されたデータの利用目的\n提供されたデータを用いたサービス等のメリットの享受\n提供先が十分なセキュリティを担保すること\n(出典)総務省(2023)「ICT基盤の高度化とデジタルデータ及び情報の流通に関する調査研究」\n\n第3節:インターネット上での偽・誤情報の拡散等\n \n●SNS等プラットフォームサービス上では、その特性(例:アテンション・エコノミー、アル\nゴリズム)により、自分と似た意見にばかり触れてしまうようになる(エコーチェンバー)、\n自分好みの情報以外が自動的にはじかれてしまう(フィルターバブル)等、「情報の偏り」が\n生じやすい\n \n●SNS等の普及により、利用者が様々な情報を容易に入手・発信可能となる一方、誹謗中傷や\n偽・誤情報の流通・拡散の問題も顕在化。AI・ディープフェイクの普及により、偽画像・動\n画の拡散が加速するおそれ\n違法・有害情報センターへの相談件数の推移\n0\n1,000\n2,000\n3,000\n4,000\n5,000\n6,000\n7,000\n平成22\n平成23\n平成24\n平成25\n平成26\n平成27\n平成28\n平成29\n平成30\n令和元\n令和2\n令和4\n令和3\n(年度)\n(件)\n1,337\n1,560\n2,386\n2,927\n3,400\n5,200\n5,251\n5,598\n5,085\n5,198\n5,407\n6,329\n5,745\n(出典)総務省「令和4年度インターネット上の違法・有害情報対応相談業務等請負業務報告書(概要版)」\nインターネット上の偽・誤情報への接触頻度\n毎日、またはほぼ毎日\n最低週1回\n月に数回\nほとんどない\n頻度はわからない\n一度も見たことがない\nそもそも何がフェイクニュースなのかがわからない\n19.1\n12.0\n16.6\n18.6\n20.2\n2.9\n10.7\n19.5\n19.5\n21.7\n10.7\n22.2\n5.0\n1.4\n令和3年度\nインターネット上のメディア\n(SNSやブログなど)\n令和3年度\nまとめサイト\n(%)\n(出典)総務省「令和3年版 国内外における偽情報に関する意識調査」\nAI・ディープフェイクを利用した偽・誤情報の事例\n年\nエリア\n内容\n2021\n欧州\nロシアの議員のディープフェイク動画と気づかずに欧州の議員\nがビデオ電話会議を実施した\n2022\n日本\n「Stable Diffusion」が静岡県の台風洪水デマ画像作成に使われ、\nTwitter上に投稿された\n2023\n米国\n政治活動家が、バイデン大統領が第三次世界大戦の開始を告げ\nる動画を作成。作成者はAIで作成した旨を説明したが、多くの\n人が説明をつけないまま動画を共有した\n米国\nベリングキャットの創設者が、トランプ前大統領が逮捕される\n偽画像を「Midjourney」を使用して作成・公表し、Twitter上\nで拡散された\n(出典)各種ウェブサイトを基に作成\n(出典)Spectee「静岡災害デマ、画像生成AIの急速な進化が\nもたらす新しい時代」(2022.09.28)\n\n第3節:インターネット上での偽・誤情報の拡散等\n \n●SNS等では自分に近い意見や考え方等が表示されやすい傾向があることについて知っている\n(「よく知っている」と「どちらかと言えば知っている」の合計)と回答した割合は、欧米と\n比較すると低い。また、我が国について年代別に見ると、50歳代及び60歳代では他の年齢\n層と比較すると低い\n \n●また、ファクトチェック等の偽・誤情報に関連した取組の認知度も他国と比較すると低い状況\nSNS等では自分に近い意見が表示されやすいことの認識\n15.0\n11.0\n10.0\n4.0\n8.0\n31.5\n30.0\n28.0\n28.5\n24.5\n35.0\n37.5\n34.5\n29.5\n26.0\n9.6\n31.3\n22.3\n30.9\n28.5\n46.3\n48.8\n49.0\n32.5\n15.0\n20.8\n14.2\nよく知っている\nどちらかと言えば知っている\nどちらでもない\nどちらかと言えば知らない\nよく知らない\n0\n20\n40\n60\n80\n日本\n米国\nドイツ\n中国\n20 ~29歳\n30 ~39歳\n40 ~49歳\n50 ~59歳\n60歳以上\n100\n(%)\n0\n20\n40\n60\n80\n100\n(%)\n(国際比較)\n(国内:年代別)\n(出典)総務省(2023)「ICT基盤の高度化とデジタルデータ及び情報の流通に関する調査研究」\nファクトチェックの認知度\n10.2\n53.0\n34.9\n22.1\n26.0\n44.6\n18.4\n28.9\n35.7\n22.1\n32.0\n40.6\n18.0\n13.3\n18.9\n26.6\n20.7\n11.4\n53.6\n4.8\n10.5\n29.2\n21.3\n3.4\n内容や意味を具体的に知っている\nなんとなく内容や意味を知っている\n言葉は聞いたことがある\n知らない\n韓国\n日本\n米国\n英国\nフランス\nドイツ\n0\n20\n40\n60\n80\n100\n(%)\n(出典)総務省「令和3年版 国内外における偽情報に関する意識調査」\n\n第3章\nデータ流通・利活用を巡る新たな潮流\n第1節:データ流通・活用の新たな潮流\n \n●データ流通の新たな潮流として、ブロックチェーンを活用したデータの流通・分散管理をベー\nスとする「Web3」、その応用技術(例:分散型自律組織(DAO))が登場\n \n●通信ネットワークやXR技術等の高度化に伴い、メタバースやデジタルツインを活用した新た\nなサービスが登場し、国民の認知度も向上しつつある。エンターテイメントのみならず、教\n育、地域活性化、インフラ管理、防災、農業等でも活用\n \n●進化の著しい生成AIについても、対話型言語モデル「Chat GPT」、テキストを入力すると画\n像を生成する「プロンプト型画像生成AI」などが登場\nメタバース活用事例\n◇東京大学メタバース工学部\n(出典)東京大学\nデジタルツイン活用事例\n◇バーチャル静岡\n(出典)静岡県\nメタバースの認知度(国際比較)\n18.7\n17.0\n21.1\n7.3\n38.8\n32.9\n41.9\n20.1\n30.7\n28.2\n23.5\n35.3\n11.8\n21.9\n13.5\n37.3\n0\n10\n20\n30\n40\n50\n60\n70\n80\n90\n100(%)\n中国\nドイツ\n米国\n日本\n内容や意味を具体的に知っている(人に内容や意味を説明できる)\nなんとなく内容や意味を知っている\n言葉は聞いたことがある\n知らない・初めて聞いた\n(出典)総務省(2023)「ICT基盤の高度化とデジタルデータ及び情報の流通に関する調査研究」\n\n第2節:豊かなデータ流通社会の実現に向けて\n \n●データを活用した多様なデジタルサービスは我々の生活に深く浸透。Web3の応用技術やメ\nタバース等の新たなサービスも注目を集めており、地域活性化、防災等の我が国が抱える様々\nな社会的・経済的課題解決に貢献すると期待\n \n●データの安全かつ適正な流通を促進し、データ利活用の恩恵を誰もが享受できる社会の実現\nに向けた取組の推進が重要\n〈データ流通を支える強靱な通信ネットワーク〉\n \n◆非常時でも継続的にデジタルサービスを利用できる環境の実現に向けて、災害に強い通信\nネットワークの構築、代替手段の確保(例:事業者間ローミング、非地上系ネットワークの\n活用)\n \n◆災害に対するレジリエンス向上等の観点から、データセンターや海底ケーブル等の立地分散\n化を推進\n \n◆国際情勢が複雑化する中、経済安全保障の観点から、サイバーセキュリティやサプライ\nチェーンリスクへの対応を強化\n〈超高速・超大容量のデータ流通を支えるBeyond 5Gの早期実現〉\n \n◆メタバース等の新たなサービスの普及、データ主導型のSociety5.0の実現に向けて、超高\n速・超大容量・超低遅延のデータ流通を可能とするBeyond 5G(6G)に向けた取組を強\n化・加速\n \n◆地球温暖化等環境問題が深刻化する中、超低消費電力でのデータ流通を可能とするBeyond \n5Gの早期実現が必要\n〈標準化・国際ルール形成への貢献〉\n \n◆国境のないデジタル空間では、国際社会と連携して標準化やルールを推進・形成していくこ\nとが重要\n \n◆普及・進化が著しいAIについては、G7広島サミットで立ち上げられた「広島AIプロセス」や\nG7デジタル・技術大臣会合で合意されたアクションプラン等に基づき、各国と連携してAIの\n利用環境整備等を推進\n \n◆メタバースについては、メタバース間の相互運用性の実現、関連技術の国際標準化等に向け\nた取組を促進\n〈豊かかつ健全な情報空間の実現〉\n \n◆玉石混交のデータ・情報が流通するインターネット空間において、国民一人一人が、適切に情\n報を受発信したり、AI等の新たなツール・サービスを正しく活用したりするためのリテラシー\nの向上\n \n◆表現の自由に配慮するとともに、透明性を確保した上で、情報の媒介者であるプラットフォー\nム事業者を含めた幅広い関係者による自主的取組(例:ファクトチェック、研究開発)の促\n進\nデータ流通・利活用を巡る取組\n\n第4章\nICT市場の動向\n項目\n年度\n金額\n前年比\nICT市場規模(支出額)\n2022\n27.2兆円\n+5.2%\n情報通信産業の国内生産(名目)\n2021\n52.7兆円\n+0.8%\n情報化投資\n2021\n15.5兆円\n▲0.4%\nICT財・サービスの輸入額(名目)\n2021\n19.2兆円\n+14.6%\nICT財・サービスの輸出額(名目)\n2021\n12兆円\n+13.3%\n情報通信産業の研究費\n2021\n3.4兆円\n▲1.6%\n情報通信産業の研究者数\n2021\n15.7万人\n▲6.0%\n5G人口カバー率\n2021\n93.2%\n―\nインターネットトラヒック\n2022\n29.2Tbps\n+23.7%\n固定系ブロードバンドの契約数\n2021\n4,383万\n+2.7%\n放送事業者全体の売上高\n2021\n3.7兆円\n+4.6%\n放送サービス加入者数\n2021\n8161.3万\n▲0.2%\nデジタル広告市場規模\n2022\n3.1兆円\n+13.7%\n5G対応スマホ出荷台数\n2021\n1,753万台\n+67.7%\n5G基地局の市場規模(出荷額)\n2022\n3,035億円\n+6.2%\n動画配信市場規模\n2022\n5,305億円\n+15.0%\nメタバース市場規模(売上高)\n2022\n1,825億円\n+145.3%\nデータセンターサービス市場規模\n2022\n2.0兆円\n+15.3%\nクラウドサービス市場規模(売上)\n2022\n2.2兆円\n+29.8%\nNICTERでのサイバー攻撃関連の通信数\n2022\n約5,266億\n+0.9%\nインターネット利用率(個人)\n2022\n84.9%\n82.9%\n※\nスマートフォン保有率(個人)\n2022\n77.3%\n74.3%\n※\nテレワーク導入率\n2022\n51.7%\n51.9%\n※\nIoT・AIの導入状況\n2022\n13.5%\n14.9%\n※\n※前年比増減ではなく前年の割合を記載\n\n第5章\n総務省における\nICT政策の主な取組状況\n総合的なICT政策の推進\nデジタル田園都市国家構想の推進\n \n●構想の実現に向け、「ハード・ソフトのデジタル基盤整備」、「デジタル人材の育成確保」、「誰\n一人取り残されないための取組」等の取組を加速\n \n●「デジタル田園都市国家インフラ整備計画(改訂版)」に基づき、光ファイバ、5G等デジタル\n基盤の整備を強力に推進\n2030年頃を見据えた情報通信政策の在り方に関する検討\n \n●情報通信審議会 情報通信政策部会 総合政策委員会で、我が国の情報通信産業の国際競争力\nと安全安心な利用環境の確保の視点から、予想される2030年の未来の姿からのバックキャス\nトを行い、10年後の情報通信政策のあるべき方向性等について議論し、2023年6月、「2030\n年頃を見据えた情報通信政策の在り方」最終答申を取りまとめ、公表\n電気通信事業政策\nデジタルインフラの整備・維持、安心性・信頼性の確保\n \n●「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」の目標達成(光ファイバ世帯カバー率(2027年度\n末):99.9%)に向けた光ファイバの整備、「デジタルインフラ整備基金」によるデータセンター\nや海底ケーブルの地方分散の支援等を実施。また、「非常時における事業者間ローミング等に関\nする検討会」を開催し、非常時における携帯電話事業者間のネットワーク相互利用等に関する\n検討を実施。\n安心・安全な利用環境の整備\n \n●消費者保護ルールの整備、インターネット上の違法有害情報や偽・誤情報への対応等の取組\nを推進\n放送政策\n放送の将来像と放送制度の在り方の検討\n \n●「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の提言等を踏まえ、設備の共用化の\n推進、マスメディア集中排除原則の見直し、複数地域での放送番組の同一化等を可能とするた\nめの制度整備等を実施\n放送ネットワークの強靱化、耐災害性の強化\n \n●ケーブルテレビの光化による放送ネットワークの耐災害性強化等を通じて、災害時にも情報\nを確実に届けられる環境の整備を推進\n電波政策\n5Gの普及・展開\n \n●「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」の目標達成(5G人口カバー率(2025年度末):全\n国97%)に向けて、補助金・税制措置による5Gの普及促進、インフラシェアリングの推進等\nの取組を実施\n\nサイバーセキュリティ政策\n情報通信ネットワークの安全性・信頼性の確保\n \n●国民が安心してICTを利用できる環境を整備するため、IoT機器のセキュリティ確保、電気通\n信事業者によるC&Cサーバの検知等の取組の促進、サプライチェーンリスク対策に関する取\n組等を推進\nサイバーセキュリティ人材の育成\n \n●NICTのナショナルサイバートレーニングセンターを通じたサイバーセキュリティ人材育成の\n取組(CYDER等)を推進\nICT利活用の推進\n社会・経済的課題の解決につながるICT利活用の推進\n \n●ローカル5Gの推進、テレワークの普及促進、教育・医療等におけるICT利活用の推進\n誰もがICTによる利便性を享受できる環境の整備\n \n●年齢や障害によるデジタルディバイドを解消し「誰一人取り残さない」デジタル化に向けた\n取組(高齢者等を対象としたデジタル活用支援、情報バリアフリー促進支援等)、ICT活用の\nためのリテラシー向上に向けた検討・取組等を推進\nICT国際戦略\n我が国のICT分野における国際競争力強化と世界の社会課題解決への貢献\n \n●我が国の国際競争力強化と世界的な課題解決への貢献のため、デジタルインフラ等の海外展\n開、デジタル分野での二国間・多国間における連携(日米、日欧、QUAD、G7、IGF等)等\nを推進\n \n●2023年4月のG7デジタル・技術大臣会合では、議長国である我が国の主導により、「安全で\n強靭性のあるデジタルインフラ」、「自由でオープンなインターネットの維持・推進」、「責任\nあるAIとAIガバナンスの推進」等6つのテーマについて議論が行われ、本会合の成果として\n「G7デジタル・技術閣僚宣言」を採択\nICT技術政策\nBeyond 5Gに向けた研究開発と実装、国際標準化\n \n●次世代情報通信インフラBeyond 5G(6G)の実現に向けて、新たな基金を活用し、我が国\nが強みを有する技術分野を中心として、社会実装・海外展開を目指した研究開発を強力に推\n進するとともに、産官学の連携によるBeyond 5G(6G)の国際標準化等を推進\n郵政行政\nデジタル社会における郵便局の地域貢献の在り方の検討\n \n●郵便局におけるマイナンバーカードの普及・活用策の検討、行政サービスの窓口としての活\n用推進、郵便局と地域の公的基盤との連携に関する実証事業等を実施\n",
"令和5年版\n環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書\n(要約)\n令和5年6月\n環\n境\n省\n\n1\n令和5年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書概要\n環境基本法第12条に基づき、毎年、環境の状況、環境の保全に関して\n講じた施策及び講じようとする施策を取りまとめ。\n例年、4月~5月の与党部会での審査ののち、環境の日(6月5日)\nに合わせ、6月上旬頃に閣議決定。\n循環型社会白書(循環型社会形成推進基本法)、生物多様性白書\n(生物多様性基本法)と合わせて、1冊に合冊。\nページ数の削減及びWEB等の活用を検討。\n第1部:総説\n第2部:講じた施策・講\nじようとする施策\n特\n集\nと\nし\nて\n毎\n年\nテ\nー\nマ\nを\n設\n定\n毎\n年\n定\n例\nの\nも\nの\n(\n政\n府\n全\n体\nの\n環\n境\n施\n策\nの\n動\n向\nに\nつ\nい\nて\n分\n野\nご\nと\nに\n詳\n細\nを\n記\n述\n)\n概要\n概要\n白書の構成\n白書の構成\nネットゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ経済の統合的な実現に向けて\n~環境・経済・社会の統合的向上~\nネットゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ経済の統合的な実現に向けて\n~環境・経済・社会の統合的向上~\n総説のテーマ\n総説のテーマ\nテーマ\n年度\n気候変動時代における私たちの役割\n(気候変動、社会変革・地域循環共生圏、ライフスタイルイノベーション、東日本大震災、新型コロナ)\n令和2年版\n2050年カーボンニュートラルに向けた経済社会のリデザイン(再設計)\n(新型コロナ、気候変動、生物多様性、地域循環共生圏、ライフスタイルイノベーション、東日本大震災)\n令和3年版\nグリーン社会の実現に向けて変える私たちの地域とライフスタイル~私たちの変革から起こす脱炭素ドミノ~\n(気候変動、生物多様性、地域循環共生圏、ライフスタイルイノベーション、東日本大震災)\n令和4年版\n過去のテーマ一覧\n過去のテーマ一覧\n気候変動や生物多様性の損失等の地球環境の悪化は、危機的状況にあり、環境問題の枠にとどまらず、経済・社\n会にも大きな影響を与える問題として認識されている。\n直面する数々の社会課題に対し、炭素中立・循環経済・自然再興の同時達成に向け、地域循環共生圏の構築等\nにより統合的に取組を推進することを通じて、持続可能な新たな成長を実現し、将来にわたる質の高い生活の確保を\n目指す。\n\n2\n被災地の環境再生の取組の進捗や、復興の新たなステージに向けた未来志向の取組を伝える。\n経済社会システムの変革は、炭素中立だけでなく、循環経済・自然再興の面からの取組も相互に連\n関していく。3つの同時達成に向けて相乗効果が出るよう統合的に取組を推進する。\n気候変動や生物多様性の損失等の地球環境の悪化は、環境問題の枠にとどまらず、経済・社会にも\n大きな影響を与える問題として認識され、引き続き、世界は危機に直面している。\n第1部の構成\n第1部の構成\n第2章持続可能な経済社会システムの実現に向けた取組\n第2章持続可能な経済社会システムの実現に向けた取組\n第1章気候変動と生物多様性の現状と国際的な動向\n第1章気候変動と生物多様性の現状と国際的な動向\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\n炭素中立、循環経済、自然再興の同時達成は、地域やそこに住んでいる人々の暮らしを、環境をきっ\nかけとして豊かさやwell-beingにもつなげていくことが重要。「地域循環共生圏」を更に発展させる\nとともに、全国規模に広げていく。\n第4章東日本大震災・原発事故からの復興・再生に向けた取組\n第4章東日本大震災・原発事故からの復興・再生に向けた取組\n地球環境の限界(プラネタリーバウンダリー)の考え方やIPCCをはじめとする科学的知見の進展、G7・G20におけ\nる首脳級の議論、COP27やCOP15等の国際動向、TNFD、SATOYAMAイニシアティブなど。\nGXの実現、地域の脱炭素化、成長志向型カーボンプライシング構想、地域と共生した再生可能エネルギーの最大\n限の導入、ESG金融の推進、プラスチック資源循環の促進、海洋プラスチック汚染対策、生物多様性国家戦略、\n2030年までに陸と海の30%以上の保全(30by30)、外来生物対策など。\n地域循環共生圏の拡大と深化、ESG地域金融・環境教育等、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民\n運動、官民連携協議会、ライフスタイルシフト(住まい、食、ファッション、移動など)の変革、人の命と環境を守る\n(熱中症対策、エコチル調査、化学物質対策)など。\n帰還困難区域の復興・再生に向けた取組、福島県内除去土壌等の県外最終処分に向けた取組、復興の新たな\nステージに向けた未来志向の取組、ALPS処理水に係る海域モニタリング、リスクコミュニケーションの取組など。\n\n3\n2022年も世界各地で高温や大雨等の異常気象が発生。\n我が国では、8月上旬には北海道地方や東北地方及び北陸地方を中心に記録的な大雨となり、3日から4日にかけては複\n数の地点で24時間降水量が観測史上1位の値を更新し、河川氾濫や土砂災害の被害が発生。\n高温が顕著だった6月下旬には東・西日本で、7月上旬には北日本で、1946年の統計開始以降、当該旬として1位の記\n録的な高温となり、全国の熱中症救急搬送人員は、調査開始以降、6月は過去最高、7月は2番目に多い。\n国内外で深刻な気象災害等が発生し、地球温暖化の進行に伴い、今後、豪雨や猛暑のリスクが更に高まると\n予想されており、気候変動問題は危機的な状況にある。\n2022年の気象災害から見る気候変動問題\n第1章気候変動と生物多様性の現状と\n国際的な動向\n令和4年8月の大雨の被害の様子\nパキスタンの大雨の洪水被害の様子\n資料:AFP=時事\n<パキスタンバロチスタン州ジャファラバード地区>\n<福井県南越前町>\n資料:「WMO Provisional State of Global Climate in 2022」、気象庁ホームページより環境省作成\n2022年の世界各地の異常気象\n資料:AFP=時事\n\n4\n国連環境計画(UNEP)の「Emissions Gap Report 2022」では、世界は未だパリ協定の目標達成には及\nばず、1.5℃に向けた信頼性の高い経路に乗れていないと結論付けられている。\n世界的に見て各国のNDC(国が決定する貢献)は全く不十分\nであり、排出ギャップは依然として大きいままである。\n追加的な対策を実施しなければ、現行対策シナリオでは今世紀\nの気温上昇は2.8℃となる。条件無又は条件付NDCの実施によ\nり、気温上昇はそれぞれ2.6℃、2.4℃まで抑えられるだろう。\nネットゼロ誓約の信頼性と実行可能性は未だ不確実性が高い。\n2020年の世界の人為起源の温室効果ガスの総排出量は、全\n体でおよそ540億トンCO2、大気中の温室効果ガス濃度は上昇\nが続いていて、気候変動問題の解決のためには、速やかで持続的\nな排出削減が必要。\n我が国の2021年度の温室効果ガス排出・吸収量(確報値)は、11億2,200万トン(CO2換算)であり、\n削減目標基準年の2013年度の排出量比20.3%減少。\n我が国の2021年度の温室効果ガス排出量は、11億7,000万トンCO2であり、\n前年度の排出量と比べて、2.0%(2,320万トンCO2)増加となっている。\n我が国の2021年度の森林等の吸収源対策による吸収量は、4,760万トン\nCO2であり、排出量からこの吸収量を引いた排出・吸収量は、11億2,200万トン\nCO2となっている。\n2021 年度の温室効果ガス排出・吸収量の国連への報告においては、我が国として\n初めて、ブルーカーボン生態系の一つであるマングローブ林による吸収量2,300 トンを\n報告。\n我が国の温室効果ガス排出・吸収量\nシナリオ毎の2050年までのGHG排出量推計と排出ギャップ、今世紀の気温上昇予測(中央値のみ)\n温室効果ガス排出量の動向\n第1章気候変動と生物多様性の現状と\n国際的な動向\n資料:UNEP\n「Emissions \nGap Report \n2022」より環境\n省作成\n\n5\n気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書の統合報告書(2023年3月公表)\n・人間活動が、温室効果ガスの排出を通して地球温暖化を引き起こしてきたことは疑う余地がない。\n・継続的な温室効果ガスの排出は更なる地球温暖化をもたらし、短期間のうちに約1.5℃に達する。\n・この10年間に行う選択や実施する対策は、現在から数千年先まで影響を持ち、今すぐ対策を取ることが必要。\n生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)\n生物多様性と生態系サービスに関する地球規模評価報告書(2019年公表)\n人間活動の影響により、過去50年間の地球上の種の絶滅は、過去1,000万年平均の少なくとも数十倍、あるいは数百倍の\n速度で進んでおり、適切な対策を講じなければ、今後更に加速すると指摘。\n科学的知見から考察する気候変動と生物多様性の損失/安全保障との関連\n/プラネタリー・バウンダリーとソーシャル・バウンダリー\n第1章気候変動と生物多様性の現状と\n国際的な動向\n安全保障との関連(気候変動影響評価報告書)\n気候変動と生物多様性の相互の関連IPBESとIPCCの合同ワークショップの報告書(2021年公表)\n気候変動と生物多様性は相互に関連しており、森林や藻場の保全など、生態系の保護、持続可能な管理と再生のための対策\nが気候変動の緩和、気候変動への適応に相乗効果をもたらすことを指摘。\n気候変動や生物多様性に関する科学的知見は、それぞれの問題が危機的状況にあることと相互に\n関連することを示唆。また、気候変動と安全保障との関連についても示唆されている。\n・プラネタリー・バウンダリー(地球の限界、生態学的上限)を超えず、ソーシャル・\nバウンダリー(社会の境界、社会的基礎)の下に落ちない領域を「ドーナツ内での\n生活」とし、Well-beingに焦点を当てた経済が繁栄することができるとされている。\n・しかし現実では、多くの分野がプラネタリーバウンダリーの高リスクの領域にあり、多\nくの人々がソーシャル・バウンダリー以下の状況で生活している。\nプラネタリー・バウンダリーとソーシャル・バウンダリー\n「ドーナツ内での生活」\n気候変動は、気候変動が引き起こす農業生産量の変動や食料価格の高騰、農\n業への影響や災害による経済成長の低下、環境難民の流入等が紛争リスクの要\n因の一つとなっている可能性がある等安全保障にも影響を及ぼすと考えられている。\n\n6\n2022年11月にエジプト・シャルム・エル・シェイクで国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)\nが開催された。パリ協定のルール交渉から目標達成に向けた本格的な「実施」に向けたCOPとなった。\n西村明宏環境大臣は、温室効果ガスの排出を削減する緩和策の重要性をCOPの全体決定に盛り込むべきであること、また、\n2030年までの排出削減に向けた野心と実施を向上するための「緩和作業計画」を採択すべきであることを呼びかけた。\nさらに、気候変動の悪影響に伴う損失と損害(ロス&ダメージ)に対する技術支援等を包括的に提供する「日本政府のロス\n&ダメージ支援パッケージ」を発表する等、我が国の気候変動分野での取組の発信も行った。\n西村明宏環境大臣は、21か国・地域の閣僚級及び代表と二国・二者間会合を行い、決定の採択に向けた提案や議論を行っ\nたほか、ウクライナ、UAE、カナダ、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局と協力に関する覚書に署名する等、精力的\nに交渉を行った。\nCOP27の全体決定として「シャルム・エル・シェイク実施計画」が決定され、COP26の「グラスゴー気候合意」の\n内容を踏襲しつつ、緩和、適応、ロス&ダメージ、気候資金等の分野で、全締約国の気候変動対策の強化を\n求める内容が盛り込まれた。\n気候変動に関する国際的な議論(COP27)\n第1章気候変動と生物多様性の現状と\n国際的な動向\n「閣僚級セッション」においてスピーチを行う西村明宏環境大臣\n特に緩和策としては、パリ協定の1.5℃目標に基づく取組の実施の重要性を確認するとともに、パリ協定に整合的なNDC(国\nが決定する貢献)を設定していない締約国に対して、目標の再検討・強化を求めることが決定された。\nCOP27議長国エジプトのサーメハ・ハサン・シュクリ議長(右)とバイ\n会談を行う西村明宏環境大臣(左)\n資料:環境省\n資料:環境省\n\n7\n生物多様性に関する国際的な議論(COP15第二部)/\n自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)\n第1章気候変動と生物多様性の現状と\n国際的な動向\n2022年12月にカナダ・モントリオールで生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)第二部が開催さ\nれ、愛知目標の後継となる世界目標として「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択。2030年ミッション\nにネイチャーポジティブ(生物多様性の損失を止め、反転させる)の考え方が取り入れられ、30by30目標を\n始めとする23個のグローバルターゲットが設定された。\n資料:環境省\n西村明宏環境大臣が日本国代表として出席し、2023年から\n2025年における1,170億円の途上国支援などを表明し、生\n物多様性日本基金(JBF)第2期(総額1,700万米ドル\n規模)の開始、経団連自然保護協議会と連携し、\nSATOYAMAイニシアティブに関するプロジェクト\n(COMDEKS)への支援(7億円規模)等、新枠組の採\n択に向けた我が国の取組や立場について発信。\n交渉を進展させるため、15の閣僚や国際機関、NGOと会談\nを行い、主要議題に関する意見交換等を積極的に行った。\nCOP15における生物多様性日本基金\n第2期開始イベント\n資料:環境省\nCOP15の閣僚級セッションで発言を行う\n西村明宏環境大臣\n事業活動における自然資本及び生物多様性に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠\n組みを構築する「自然関連財務情報開示タスクフォース(Task force on Nature-related \nFinancial Disclosures(TNFD))」が2021年6月に発足。\nTNFDの議論をサポートするステークホルダーの集合体「TNFDフォーラム」は、我が国から2023年3月29日時点で、103者が\n参画(世界全体の参画者数は1,007者)。\n気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)と整合した形で、資金の流れをネイチャーポジティブに移行させることを目的に、\n自然関連リスクに関する情報開示の枠組みを構築することを目指す。\n\n8\n2023年4月に我が国が議長国として、G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合を札幌にて開催。\n脱炭素、循環経済、ネイチャーポジティブ経済を統合的に推進し、これらの対策のシナジーを追求することで、\n気候変動、生物多様性の損失、汚染の3つの世界的危機に加え、エネルギー危機、食糧安全保障、経済\n影響、健康への脅威にも対処することを確認。\n気候変動に関する国際的な議論(G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合)\n第1章気候変動と生物多様性の現状と\n国際的な動向\n概要\n経済成長とエネルギー安全保障を確保しながら、\nネットゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ経済の統合的な実現に向けた\nグリーントランスフォーメーションの重要性を共有。\n全ての部門・全ての主体の行動の必要性を確認。\nバリューチェーン全体の変革と、これに向けた情報開示等の企業の取組の重要性を共有。\n政府による率先行動。非政府主体(都市・地方自治体)の行動を推進・支援。\n2040年までに追加的なプラスチック汚染をゼロにする野心に合意\n(大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの2050年からの10年前倒し)。\nNDC及び長期戦略が1.5℃目標、2050年ネットゼロと整合していない国(特に主要経済国)に対し、排出削減目標の\n強化、2050年ネットゼロを呼びかけ。全ての分野、温室効果ガスを対象にすることを要請。\n締約国に対し、2025年までの世界全体排出量のピークアウト等へのコミットの呼びかけ。\n各国の事情に応じた多様な道筋を認識しつつ、それらがネットゼロという共通目標に繋がることを強調。\n安全性、エネルギー安全保障、経済効率性及び環境(S+3E)を同時に実現することの重要性を再確認。\nエネルギー安全保障、気候危機、地政学的リスクに一体として取り組むことにコミット。\n排出削減と経済成長の両立を実現するシステム変革の重要性を強調。\n産業の脱炭素化の重要性の再確認と具体的行動の共有。\nコミュニケの冒頭では、ロシアによるウクライナ侵攻を非難し、ウクライナとの連帯を表明。ウクライナのグリーン復興に向けて協力す\nる用意があることを示す。\n資料:環境省\n\n9\n気候変動に関する国際的な議論(G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合)\n第1章気候変動と生物多様性の現状と\n国際的な動向\nコミュニケ附属文書(Annex)及び関連イニシアティブ\n関連イニシアティブ\nG7ネイチャーポジティブ\n経済アライアンス\nネイチャーポジティブ経済へ\nの移行の支援・促進に向け\nたアクションを議論・特定す\nるための知識の共有や情報\nネットワークの構築の場\n循環経済及び資源効率性\nの原則(CEREP)\n民間企業による循環経済に\n関するイニシアティブの立ち\n上げや行動強化を奨励し、\n政府・金融セクターとの対話\nや自主的行動を促進する\n行動指針\n産業脱炭素化アジェンダ(IDA)\nに関する結論\nこれまでの成果を更に前進・拡大する\nため、本年は、①鉄鋼の脱炭素(生\n産・製品排出量のグローバルなデータ\n収集枠組)、②削減貢献量(活用\n方法・セクターごとの算定方法の標準\n化等)について議論し、結論に合意\n質の高い炭素市場の\n原則\n自主的な炭素市場等にお\nけるクレジットの質を担保す\nるため、供給側、需要側及\nび炭素市場ごとに、質を高\nめるために求められる事項\nをまとめた規範\n重要鉱物セキュリティのための5つのポ\nイント\nクリーンエネルギー移行と経済安全保障\nの両立に向け各国が協調して取り組むア\nクションプラン(長期的な需給予測、責\n任ある資源・サプライチェーン開発、更な\nるリサイクルと能力の共有、技術革新に\nよる省資源、供給障害への備え)\n地方の気候行動に関するG7ラウンド\nテーブル\nG7各国による、自国内・海外の地方\n自治体の気候行動を支援する政策・\nプログラムについて、G7間での相互学\n習と政策改善を強化し、協調支援\n(都市間連携の促進等)を模索す\nる場\nG7気候災害対策支援\nインベントリ\nロス&ダメージについて、特に\n脆弱な国による支援に対す\nるアクセス改善のため、G7が\nすでに提供している気候災\n害に対する支援をまとめた一\n覧\n侵略的外来種に関するG7\nワークショップ\n侵略的外来種に関する対\n策を加速するために、国際協\n力や情報共有体制の強化\n等について議論\n6条実施パートナーシップセ\nンター\nパリ協定6条を実施するた\nめの能力構築を支援する「6\n条実施パートナーシップ」を展\n開する実施機関\nCCU・カーボンリサイクル技\n術に関するワークショップ\nCCUやカーボンリサイクル燃\n料について、算定・報告・検\n証手法の調和についての議\n論や情報交換を実施\n脱炭素で豊かな暮らし(ウェルビーイ\nング)のためのG7プラットフォーム\n消費者の行動変容等の需要対策\nに関するG7の政策・良好事例の情報\n共有・発信\n\n10\n我が国の産業構造・社会構造を変革し、\n将来世代を含む全ての国民が希望を\n持って暮らせる社会を実現すべく、「GX\n実現に向けた基本方針」を2023年2月\nに閣議決定。\n炭素中立(カーボンニュートラル)GXの実現に向けて/地域の脱炭素化\n第2章持続可能な経済社会システムの\n実現に向けた取組\n世界では、2022年にロシアによるウクライナ侵攻が発生し、世界のエネルギー情勢が一変。我が国においても、気候危\n機とも言われる状況の中、経済社会の構造を変化に対してより強靭で持続可能なものに変革する新しい資本主義の観\n点から、取組を加速することが必要。2050年カーボンニュートラルと2030年度46%削減目標の実現に向けて、\n2030年までの期間を「勝負の10年」と位置づける。\n全ての社会経済活動において脱炭素を主要課題の一つとして位置づけ、持続可能で強靱な社会経済システムへの\n転換を進めることが不可欠。\n炭素中立(カーボンニュートラル)・循環経済(サーキュラーエコノミー)・自然再興(ネイチャーポジティブ)の同\n時達成に向け、統合的に取組を推進することが必要。\n「グリーントランスフォーメーション」(「GX」(Green \nTransformation))の実現\n第3回GX実行会議の様子\n資料:首相官邸ホームページ\n地域の脱炭素化\n地域脱炭素ロードマップに基づき、2030年度までにカーボン\nニュートラルを実現する脱炭素先行地域を2025年度まで\nに少なくとも100か所選定するとともに、脱炭素の基盤とな\nる重点対策を全国展開。2022年度までに2回の募集により\n46の脱炭素先行地域を選定とともに、32の地方公共団\n体における脱炭素の基盤となる重点対策の加速化を支援。\n地域脱炭素は、地方の成長戦略として、地域の強みをい\nかした地域の課題解決や魅力と質の向上に貢献する機会。\n意欲と実現可能性が高いところからその他の地域に広がって\nいく「実行の脱炭素ドミノ」を起こしていく。\n「GX経済移行債」等を活用した20兆円規模の大胆な先\n行投資支援(規制・支援一体型投資促進策等)、カーボ\nンプライシング(排出量取引制度・炭素に対する賦課金)\nによるGX投資先行インセンティブ及び新たな金融手法の\n活用の3つの措置を講じることとされ、これらの早期具体化及\nび実行に向けて、「脱炭素成長型経済構造への円滑な移\n行の推進に関する法律案(GX推進法案)」を2023年2\n月に閣議決定し、第211回国会に提出。\n脱炭素事業に意欲的に取り組む民間\n事業者等を集中的、重点的に支援す\nるため、財政投融資を活用した株式会\n社脱炭素化支援機構が2022年10\n月に設立。2023年3月末までに、\nWOTA、ゼロボード、コべックへの支援\n決定を公表。\n今後10年間で150兆円超とされる巨額のGX投資を官民協\n調で実現するため、「成長志向型カーボンプライシング構想」\nを速やかに実行・実現していく。\n務台俊介環境副大臣(当時)による\n環境政策に係る全国行脚の様子\n資料:環境省\n\nイノベーションの喚起と社会実装、先端技術開発や社会実装等\n(高品質GaN(窒化ガリウム)、バイオプラスチック、GOSAT-GW\n等)、環境スタートアップの研究開発や事業化を支援。\n再生可能エネルギーの普及拡大として、地域の再エネ主力化、EV\n等の電動車普及による再エネ主力電源化と移動の脱炭素化の同\n時達成、風力発電を始めとする適正な環境影響評価制度の在り\n方の検討等を実施。\n11\n炭素中立(カーボンニュートラル)\nESG金融、企業における取組/横断的取組\n第2章持続可能な経済社会システムの\n実現に向けた取組\n「質の高い炭素市場」の構築のため、\nCOP27において、我が国が主導し60を超\nえる国や機関の参加表明を得て「パリ協定\n6条実施パートナーシップ」を立ち上げ\n(2023年3月23日現在、64か国、27機\n関が参加)。JCMの活用の機会が広がり、\n国際的な連携の更なる強化が期待される。\n「アジア・ゼロエミッション共同体」構想の実\n現にも貢献。\nESG地域金融促進事業として、ビジネス構築のモデルづくりを推進、金融機関を通じた企業の脱炭素化を後押し。\n企業の脱炭素に向けた取組に関して専門的なアドバイスを行う人材に対するニーズの高まりを踏まえ、温室効果ガスの排出量計\n測や削減対策支援、情報開示に関する知識やノウハウ等に関して、資格制度が提供すべき学習プログラムの要件をまとめた\n「脱炭素アドバイザー資格制度認定ガイドライン」を公表。\n地域金融機関、商工会議所等と連携し、中小企業への支援を実施(GHG排出量削減目標設定支援モデル事業や「中小規\n模事業者のための脱炭素経営ハンドブック」の公表等)。\n•\n廃棄物処理施設から排出さ\nれる二酸化炭素を、水素を\n活用して一酸化炭素に変換\nする技術の開発と、一酸化\n炭素及び水素を用いて、微\n生物触媒によりエタノールを\n製造するプロセスを、岩手県\n久慈市にて実証。\n二酸化炭素の資源化を通じた炭素循環社会モデル\n構築促進事業(積水化学工業)\n•\n日本航空(JAL)が\n定期運航する旅客機\nに二酸化炭素濃度連\n続測定装置(CME)\nと自動大気サンプリング\n装置(ASE)の2種\n類の観測装置を搭載\nして温室効果ガスを広\n域で観測。\n航空機による大気観測「CONTRAILプロジェクト」\nJALの旅客機と2種類の観測装置\n資料:積水化学工業\n久慈実証プラント外観\n資料:国立環境研究所\nパリ協定6条実施パートナーシップの立ち上げ\nに参加する西村明宏環境大臣\n資料:環境省\n途上国に我が国の優れた脱炭素技術等を移転する二国間クレジット\n制度(JCM)は、2022年には25か国まで拡大し、240件以上の再\nエネや省エネの技術導入等の脱炭素プロジェクトを実施。世界の脱\n炭素化への貢献と日本企業の海外展開を促進。\n\n12\n12\n資源循環が進めば、製品等のライフサイクル全体における温室効\n果ガスの低減に。我が国における温室効果ガス全排出量のうち、\n資源循環が貢献できる余地がある部門の割合は約36%という\n試算もある。\n循環経済(サーキュラーエコノミー)\n第2章持続可能な経済社会システムの\n実現に向けた取組\n「循環経済(サーキュラーエコノミー)」は、昨年のG7でも、気候変動対策、生物多様性の保全と並んで、行動を強化すべ\nき分野として位置づけられるなど、国際社会共通の課題。\n2022年9月公表の「循環経済工程表」で、目指すべき循環経済の方向性や施策の方向性を示した。ライフサイクル全体で\nの資源循環に基づく脱炭素化の取組を、官民が一体となって推進し、脱炭素社会の実現に幅広く貢献する。\n2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行され、プラスチック使用製品のライフサイクル全\n般にわたって、3R+Renewable(バイオマス化・再生材利用等)の原則に則り、あらゆる主体におけるプラスチック資源循\n環の取組を促進するための措置を講じている。\n3R+Renewable\nのイメージ\n資料:環境省\n2022年11月~12月の政府間交渉委員会において、海洋環境等におけるプラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際文\n書(条約)の策定に向けた政府間交渉を開始。「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を提唱した我が国は、プラスチックの大量消\n費国・排出国を含む多くの国が参画する実効的かつ進歩的な枠組みの構築に向けて、引き続き議論に貢献していく。\n基本方針は、これまでの政策課題への方針を拡充させつつ、「廃棄物・資源循環分野における2050年温室効果ガス排出実\n質ゼロに向けた中長期シナリオ案」及び「循環経済工程表」等を踏まえた内容に変更。整備計画は、脱炭素化の観点から気\n候変動への対策内容の強化と、3Rの推進と循環型社会の実現に向けた資源循環の強化の視点を追加。\n(案を2023年4月の中央環境審議会循環型社会部会にて公表)\n廃棄物処理を取り巻く情勢の変化を受け、廃棄物処理基本方針の変更及び廃棄物処理施設整備計画の策定に着手。\n3R+Renewable(バイオマス化・再生材利用等)は、3Rの\n徹底と再生可能資源への代替を図るものだが、主に炭素を含む物\n質の焼却・埋立の最小化による温室効果ガスの削減だけではなく、\n生産過程のエネルギー消費量削減、原料のバイオマス化を含む素\n材転換、処理過程の再生可能エネルギーへのシフトを進め、脱炭\n素社会の実現に幅広く貢献する基盤的取組。\n\n13\n自然再興(ネイチャーポジティブ)生物多様性国家戦略2023-2030の策定\n第2章持続可能な経済社会システムの\n実現に向けた取組\n「自然再興(ネイチャーポジティブ)」とは、愛知目標をはじめとするこれまでの目標が目指してきた生物多様性の損\n失を止めることから一歩前進させ、損失を止めるだけではなく回復に転じさせるという強い決意を込めた考え方。\nCOP15で「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、我が国ではそれを踏まえ、2023年3月に生物多様\n性国家戦略2023-2030を閣議決定。「2030年ネイチャーポジティブ」を達成するための5つの基本戦略を掲げた。\n新枠組の決定に先駆け、我が国では国内の30by30目標の達成に向けた「30by30ロードマップ」を2022年4月\nに公表するとともに、取組をオールジャパンで進めるため、有志の企業、地方公共団体、NPO等で構成される「生物\n多様性のための30by30アライアンス」を発足。\n生物多様性国家戦略2023-2030の構造\n資料:環境省\n我が国では、現在、陸地の約20.5%、海洋の\n約13.3%が国立公園等の保護地域に指定。\n30by30目標(2030年までに陸と海の30%以\n上を保全する)を達成するためには、国立公園\n等の保護地域の拡充とともに、保護地域以外で\n生物多様性の保全に資する地域(Other \nEffective area-based Conservation \nMeasures、以下「OECM」という。)を設定して\nいくことが重要。\n民間の取組等によって生物多様性の保全が図ら\nれている区域を「自然共生サイト」として認定する\n仕組みを2023年度から開始。2023年中に少\nなくとも100ヶ所以上の認定を目指す。認定区\n域は、保護地域との重複を除き、OECMに登録。\n自然共生サイトやOECM等で民間の活動を促\n進することで、良質な自然資本(ストック)形成\nを通じた持続可能な成長を推進し、生物多様性\nの保全のみならず地域活性化、国土保全、観\n光や農林水産業の振興などにつなげていくことが\n重要。\n\n14\n14\n14\n自然再興(ネイチャーポジティブ)\n生態系の健全性の回復に向けて(政府の取組)\n第2章持続可能な経済社会システムの\n実現に向けた取組\n•\n一部の規制がかからない形で特定外来生物(条件付特定外来生物)を指定することが\n可能となり、アメリカザリガニ及びアカミミガメを、2023年6月より指定。両種の野外への放出\n等が禁止される一方、一般家庭では手続なく、引き続き飼育等をすることができる。\n•\n両種の野外への放出を防ぐためには、水辺の生態系等へ大きな被害を与えること、最後ま\nで飼い続けること(終生飼養)の重要性について、国民の理解を深めていくことが重要。\nアメリカザリガニ・アカミミガメの放出を防ぐ―普及啓発の強化―\nアカミミガメの終生\n飼養を促す動画\n資料:環境省\n「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(平成16年法律第78号)の改正により、\nヒアリなどの意図せず国内へ入ってきてしまう外来種への対策を強化。\nアメリカザリガニなどの現状で規制がかかっていないが広く飼育されている外来種への規制手法を整備。\n地方公共団体など各主体との防除等の役割分担の明確化等により防除体制を強化。これを踏まえ、地方公共団体の防除\n事業に対する交付金等の制度を創設。\n自然を活用した解決策(NbS)は、生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)、生態系を活用した適応策(EbA)等の\n自然が有する機能を持続可能に利用し、多様な社会課題の解決につなげる考え方。\nネイチャーポジティブ経済に向けて、\n「ネイチャーポジティブ経済研究会」を設置し、ネイチャーポジティブ経済の実現に当たっての課題や、その実現により生じるビ\nジネスチャンス、各主体の役割などを議論、2023年度中に、ネイチャーポジティブ経済移行戦略(仮称)として取りまとめる\nことを目指す。\nあらゆるセクターの参画と連携を促進し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する取組の推進のため、「2030生物多\n様性枠組実現日本会議(J-GBF)」(会長:経団連会長)を設立、社会経済の変革を目指す、「J-GBFネイチャーポ\nジティブ宣言」を発表。\n生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)の適地を示す「生態系保全・再生ポテンシャルマップ」の作成・活用方策の手引きとその材料となる全国\n規模のベースマップを2023年3月に公開し、これらの取組を通して、グリーンインフラやEco-DRRによる災害に強く自然と調和した地域づくりを促進。\n\n15\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\n地域循環共生圏の更なる進展\n持続可能な社会をつくるためには、環境・社会・経済の統合的向上が重要。炭素中立、循環経済、自然再興\nの同時達成に向けた取組で、地域やそこに住んでいる人々の暮らしを環境をきっかけとして豊かさやwell-\nbeingにつなげていくことが重要。地域循環共生圏づくりをさらに発展させるとともに、全国規模に広げていく。\n地域循環共生圏は、地域資源を活用し、環境・経済・社会の統合的向上を実現するビジネスや事業(ローカルSDGs事業)を\n生み出し続けることで地域課題を解決し続け、自立した地域をつくるとともに、地域の個性を活かして地域同士で支え合うネッ\nトワークを形成する「自立・分散型社会」を示す考え方。\n2019年度より「環境で地域を元気にする地域循環共生圏づくりプラットフォーム事業」にて、環境整備や事業化支援等を実施。\n加えて、ポータルサイトの運用にて「しる」「まなぶ」「つくる」「つながる」機会等を提供していく。\nESG地域金融の推進や、環境教育の推進と人材の育成・確保も肝要。\n•\n環境課題の解決に繋がる優良なビジネスプ\nランを発掘・育成・表彰。\n•\n事業アイデアを、業界・業種を問わず幅広く\n募集し、環境や経営等の専門家による伴\n走支援を行い、事業アイデアのブラッシュアッ\nプを支援。\n•\n金融機関など、多くの団体、企業が協力\nパートナーとして参画。ネットワークの構築等、\n環境ビジネスの事業成長を支援することを\n特徴としている。\n静岡県SDGsビジネスアワード(静岡県)\n2022年度キックオフミーティングの様子\n資料:静岡県\n地域循環共生圏の概念\n資料:環境省\n乾式オフィス製紙機「PaperLab」\n(ペーパーラボ)資源のアップサイクル\nと持続可能な社会づくりに貢献(セイ\nコーエプソン/エプソン販売)\n•\n長野県塩尻市では、庁舎内の古\n紙から住民票等の申請用紙を再\n生。市役所等に設置し、小中学校\nの社会科見学コースとして環境教\n育へと展開。\n•\n愛媛県松山市の三浦工業では、\n導入により、社内文書のリサイクル\nや機密保持への貢献、障がい者の\n雇用創出等にも貢献。\n\n16\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\n地域とライフスタイルから持続可能な経済社会を目指す\n我が国の温室効果ガス排出量を消費ベースで見ると、全体の約6割が家計によるものという報告があり、カー\nボンニュートラル達成のためには、今までの慣れ親しんだライフスタイルを変える必要があると言える。\n「住まい」「移動」「食」「ファッション」の側面から、温室効果ガスの排\n出量を減らし、廃棄物を減らして3R+Renewableによる資源循\n環や自然資源を大事にする視点でライフスタイルを変えていく必要が\nある。\n消費ベースでの日本のライフサイクル温室効果ガス排出量\n•\nナッジとは、行動科学の知見の活用により「人々\nが自分自身にとってより良い選択を自発的に取\nれるように手助けする政策手法」。\n•\nアクティブ・ラーニングの手法に加え、ナッジや行\n動変容ステージモデル等の最新の行動科学の\n知見が活用された省エネ教育プログラムを開発\nし、全国の小・中・高等学校の教育現場で実践。\n•\n家庭での電気・ガス・水道使用量やCO2削減\n効果、環境配慮行動の実践度合い等を定量\n的・定性的に検証したところ、省エネ教育後に\n平均5.1%のCO2削減効果(電気・ガスの合\n計)が統計的有意に実証された。\nナッジを活用した行動変容\n(日本オラクル、住環境計画研究所、東京ガス)\n資料:環境省\n開発した省エネ教育\nプログラムのテキスト\n•\n2022年6月、山口壯環境大臣(当時)は、日本版気候若\n者会議による提言の手交及び若者団体との意見交換を実施。\n•\n意見交換会では、若者から、気候変動問題に対する危機感\nが示されるとともに、気候変動対策について、若者の声を政策\nに反映してほしい、などの要望が表明された。\n若者団体との意見交換\n•\n市民レベルでの議論の結果を真摯に\n受け止めること、2030年度削減目\n標、2050年カーボンニュートラルとい\nう約束を果たすべく取組を進めていく\nことを約束した。\n意見交換の様子\n資料:環境省\n地域・生産者・事業者の取組動画を表彰する\n「サステナアワード2022表彰式」にて環境大臣賞\nを授与する国定勇人環境大臣政務官\n資料:農林水産省\n農林水産省、環境省、消費者\n庁が連携して立ち上げた「あふの\n環2030プロジェクト~食と農林\n水産業のサステナビリティを考える\n~」では、プロジェクトメンバー\n(2023年3月末現在、178\n社・団体等)間の協働により、\n食品や農林水産物の持続的な\n生産消費の促進に取り組んでい\nる。\n\n新しい国民運動では、今から約10年後、生活がより豊かに、自分らしく快適・健康で、そして2030年温室効果ガス削減目標も\n同時に達成する、新しい暮らしを提案するとともに、国のみならず、企業・自治体・団体等と連携しながら、国民・消費者の豊かな\n暮らし創りを後押しすることで、ライフスタイル変革と併せて新たな消費・行動の喚起と国内外での製品・サービスの需要創出も推\n進していく。\n新設した新しい国民運動のホームページにおいて、4つの切り口(①デジタルも駆使した多様で快適な働き方・暮らし方の情報、\n②脱炭素型の製品・サービス情報、③インセンティブや効果的な情報発信を通じた行動変容の後押しにつながる情報、④地域\n独自の暮らし方の提案などの情報)から、企業・自治体・団体等より登録いただいた情報を発信することで、国民の豊かな暮\nらし創りを後押し。気候変動の影響をわかりやすく伝えるとともに、新しい国民運動の取組を加速化し、自治体・企業・団体等と\n連携し、国民の豊かな暮らし創りを力強く後押ししていく。\n国民・消費者の行動変容、ライフスタイルの変革を促すため、2022年10月に「脱炭素につながる新しい豊か\nな暮らしを創る国民運動」を開始。\n17\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\n「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」及び官民連携協議会①\n新しい豊かな暮らしの提案内容\n資料:環境省\n脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運\n動発足式で発表を行っている西村明宏環境大臣\n山田美樹環境副大臣による\n「サステナブルファッション」の紹介\n資料:環境省\n省エネ住宅について、快適で健康\nな暮らしにもつながる住宅の断熱\nリフォーム促進キャンペーンを展開\nすることで、2030年度の家庭部門\nからのCO2排出量約7割削減\n(2013年度比)や、2050年ス\nトック平均でZEH基準の水準の省\nエネルギー性能の確保へ貢献してい\nく。\n環境省、経済産業省及び国土交\n通省は住宅の省エネリフォーム等\nに関する新たな補助制度をそれぞ\nれ創設し、連携して支援を行う。\n資料:環境省\n\n18\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\n「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」及び官民連携協議会②\n新しい国民運動の発足と同時に立ち上げた官民連携協議会では、国・自治体・企業・団体・消費者との連携に\nよる足並みやタイミングを揃えた取組・キャンペーンの展開等を図っていく。\n2023年3月現在、約550以上の自治体・企業・団体等の参画の下、脱炭素につながる具体的な製品・サービスを知っていただ\nくとともに、知るのみならず、実際に体験・体感といった共感につながる機会や場の創設等に向けて、省エネ住宅、サステナブルファッ\nション、デジタルワーク、節電等を始めとする官民連携のキャンペーンやプロジェクトを展開。\n協議会員から、様々な国民の脱炭素行動を促す積極的な提案が行われている。\n協議会員独自の取組の一つとして、電力需要のひっ迫という社会課題に対し、家の電気を消して、商業施設へおでかけいただくこ\nとで街全体の節電につなげていこうという提案・取組が実施された。西村明宏環境大臣が視察し、この取組に賛同し、新しい国\n民運動の個別アクション第2弾として「スイッチを消してお出かけ省エネ・節電キャンペーン」を打ち出した。\nおでかけ節電プロジェクトの参加店舗を視察している\n西村明宏環境大臣\n商業施設において「新しい豊かな暮らし」を支える製\n品・サービスを持ち寄ったイベントを実施している様子\n資料:環境省\n資料:環境省\n電気・ガス式の暖房設備を体感いただくさっぽろ雪まつり\nのブースの様子\n資料:環境省\n\n19\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\nライフスタイルシフト「住まい」・「移動」・「食」・「ファッション」\n消費ベースで見た我が国のライフサイクル温室効果ガス排出量において、全体における各分野の排出は、\n住居は18%、移動は11%、食は11%、消費財は8%を占める。\n住居\n自動車の電動化は、政府として2035年までに新車販売の電動車100%を実現する方針を掲げ\nている。\n再生可能エネルギー電力と電気自動車(EV)等を活用したドライブを「ゼロカーボン・ドライブ(ゼ\nロドラ)」で、家庭や地域、企業における取組を応援。\n2022年度補正予算では、公用車・社用車を率先して再生可能エネルギー発電設備の導入と\nセットで電動化し、さらに地域住民の足として利用可能なカーシェアリングに供する取組を支援す\nる事業を盛り込んだ。\nゼロドラのロゴマーク\n移動\n食\n本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品「食品ロス」の量は2020年度で約522万トン。\n商品棚の手前にある商品等、販売期限の迫った商品を選ぶ「てまえどり」をすることは、販売期限が\n過ぎて廃棄される食品ロスを削減する効果が期待できる。\nどうしても食べきれない場合には自己責任の範囲で持ち帰る「mottECO(モッテコ)」を推進し、\n国民運動をけん引する団体等を対象に「令和4年度食品ロス削減推進表彰」を実施。\n資料:消費者庁、農\n林水産省、環境省\nファッ\nション\n2022年度の調査では、衣料品の1年間に新たに国内に供給される量の約92%が使用後に手放され、約64%は\nリユースもリサイクルもされずに廃棄されている。\n業界横断的な組織「ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA)」(2021年8月設立)は、正会員・\n賛助会員合わせて57社(2023年3月時点)が参加しており、2050年目標「ファッションロスゼロ」と「カーボン\nニュートラル」を掲げ、知見の共有、生活者とのコミュニケーション、政策提言の検討等を行っている。\nてまえどりとmottECO\nキャンペーンロゴ\n資料:環境省\n環境省、経済産業省及び国土交通省は住宅の省エネリフォーム等に関する新たな補助制度を\nそれぞれ創設し、連携して支援を行う。\n「みんなでおうち快適化チャレンジ」キャンペーンや「再エネスタート」キャンペーンを実施することによ\nり、国民のライフスタイルの転換を後押しする。\n資料:環境省\n資料:環境省\n\n20\n第3章持続可能な地域と暮らしの実現\n人の命と環境を守る\n熱中症の深刻化と対策の抜本的強化/化学物質対策\n我が国の熱中症による救急搬送人員や死亡者数は高い水準で推移しており、2022年5月から9月の救急搬\n送人員は約7万1千人であり、死亡者数は5年移動平均で1,000人を超える年が続き、増加傾向で、熱中症\n対策は喫緊の課題。\n政府がより一層連携して対策を推進するべく既存の熱中症対策行動計画を法\n定の閣議決定計画に格上げするとともに、重大な健康被害が発生するおそれの\nある場合に熱中症特別警戒情報を発表することや、特別警戒情報の発表時に\n地域住民に開放する暑熱避難施設(クーリングシェルター)を市町村が指定で\nきる制度を設ける「気候変動適応法の一部を改正する法律案」を2023年2\n月に閣議決定し、第211回国会に提出。\n熱中症による死亡者(5年移動平均)の推移\n資料:人口動態統計より環境省作成\n特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(平成11年法律第86号)\nの対象となる化学物質の見直しを行う改正施行令が2023年4月から施行。\n化学物質排出移動量届出制度(PRTR制度)の対象化学物質が見直され、これらの環境中への排出量等を把握することで、\nより適切な環境リスク評価ができるようになる。事業者からの届出は2024年度から実施される。\n化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(昭和48年法律第117号)では、第一種特定化学物質の製造・輸入等\nを原則禁止。近年、特に動向が注目されているペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は2010年に、ペルフルオロオクタン\n酸(PFOA)は2021年に、それぞれ第一種特定化学物質に指定され、措置が講じられている。\n2023年1月に専門家会議を新たに設置し、PFOS等に関する水環境の目標値等の検討や総合戦略の検討を進め、国民の\n安全・安心のための取組を進めていく。\n熊谷市「まちなかオアシス事業」\n資料:熊谷市\n高齢者支援団体による呼びかけ活動\n資料:吹田市\n\n21\n第4章東日本大震災・原発事故から\nの復興・再生に向けた取組\n被災地の復興・再生に向けた取組①\n資料:環境省\n帰還困難区域における取組\n特定復興再生拠点区域での除染や家屋等の解体を着実に進めており、双葉町、大熊町、葛尾\n村では2022年、浪江町では2023年3月、富岡町では2023年4月、飯舘村では2023年5月\nに避難指示が解除された。\n特定復興再生拠点区域外については、2020年代をかけて、帰還意向のある住民が帰還できる\nよう帰還に必要な箇所を除染し、避難指示解除の取組を進めるため、福島復興再生特別措置\n法の改正案を2023年2月に閣議決定し、第211回通常国会へ提出。\n帰還困難区域において特定復興再生拠点区域全域の避難指示解除に向け、\n6町村(双葉町、大熊町、浪江町、富岡町、飯舘村、葛尾村)での除染・家屋等の解体を実施。\nまた、福島県内の除染で発生した除去土壌等の県外最終処分に向け、減容・再生利用の取組の\n必要性・安全性等に関する全国での理解醸成活動を推進。\n県外最終処分に向けた取組\n中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送については、2023年3月末までに累計で約1,346万㎥の輸\n送を実施した。\n福島県内除去土壌等の中間貯蔵開始後30年以内の県外最終処分の実現に向けて、最終処\n分量を低減するため、政府一体となって、除去土壌等の減容・再生利用に取り組む。\n飯舘村長泥地区における実証事業では、2022年度に農地造成、水田試験及び花き類の栽培\n実験を実施。福島県外においても実証事業を実施すべく、関係機関等との調整を開始。また、減\n容・再生利用の必要性・安全性等についての理解を醸成するため、対話フォーラムや飯舘村長泥\n地区の現地見学会の開催、除去土壌を用いた鉢植えの設置等の取組を行っている。\n総理官邸に設置している鉢植え\n飯舘村長泥地区を視察する小林茂樹環境副大臣\nと柳本顕環境大臣政務官\n資料:環境省\n西村明宏環境大臣や有識者や著名人等が\n参加した仙台での第8回対話フォーラム\n資料:環境省\n\n22\n環境再生の取組に加え脱炭素・資源循環・自然共生という環境の視点から復興の新たなステージ\nに向けた未来志向の取組を推進。\n第4章東日本大震災・原発事故から\nの復興・再生に向けた取組\n被災地の復興・再生に向けた取組②\n福島県と締結した「福島の復興に向けた未来志向の環境施策推進に関する連携協力協定」も踏まえ、福島県や関係自\n治体と連携しつつ施策を進めていく。\n「脱炭素×復興まちづくり」推進事業や「脱炭素×復興まちづくりプラットフォーム」などによる脱炭素に向けた取組や、福島にお\nいて未来に向けてチャレンジする姿を発信する「FUKUSHIMA NEXT」や、「福島、その先の環境へ。」次世代ツアーなど風評\n払拭に向けた取組、「いっしょに考える『福島、その先の環境へ。』チャレンジ・アワード」など風化対策に向けた取組を実施。\n福島県と策定した「ふくしまグリーン復興構想」を踏まえ、磐梯朝日国立公園満喫プロジェクト推進に向けた地域協議会の立\nち上げ、磐梯朝日国立公園満喫プロジェクト磐梯吾妻・猪苗代地域ステップアッププログラム2025の策定など国立公園等の\n魅力向上に関する取組を実施。\n「『福島、その先の環境へ。』シンポジウム」などを通じて福島の復興の姿を発信。\n「福島、その先の環境へ。」次世代ツアーの開催\n•\n全国から集まった学生等が復興の現状や福島県が抱える課題を見つめ直し、次世代の視\n点から情報を発信することを目的に、実際に福島を訪ね見学するツアーを開催。\n•\nこのツアーは、全国から約20名の学生が事前に集まり、「環境再生×○○」という5つのテー\nマごとのグループに分かれて議論し考えたツアー企画に基づき実施したもの。\n•\n5つのツアーすべてで中間貯蔵施設の視察を行うとともに、各テーマに沿って、福島の魅力を\n体感できる場所などを巡り、ツアー期間中に参加者全員(約80名)が一堂に会する座談\n会を開催し、「いま、私たちが福島について知り、伝えたい10のこと」をテーマに、非常に活発\nな意見交換や発信を実施。\n座談会の様子\n資料:環境省\n\n23\nALPS処理水の海洋放出に関し、客観性・透明性・信頼性を最大限高めた海域モニタリングを行い、結果を国\n内外へ広く発信する。\n2021年7月から放射線健康影響に係る差別・偏見を払拭する取組「ぐぐるプロジェクト」を推進。\n第4章東日本大震災・原発事故から\nの復興・再生に向けた取組\n被災地の復興・再生に向けた取組③\n2021年4月、2年程度後を目途に、安全性の確保と風評対策の徹底を前提に、海洋放出を行うとの政府の基本方針\nが決定。\n基本方針では、海洋放出の前から海域モニタリングを強化・拡充し、その際、国際原子力機関(IAEA)の協力を得て\n分析能力の信頼性を確保することなどにより、客観性・透明性を最大限高めることとしている。\n2022年度から放出前の海域モニタリングを開始しており、専門家による確認・助言を得ながら、海水や魚類、海藻類に\nついてトリチウム等の放射性核種の濃度を測定。2023年春から夏頃には海洋放出開始が見込まれており、放出開始\n直後は測定の頻度を高くする予定。\nIAEAが2021年の分析機関間比較の結果をまとめた報告書において、海域モニタリング計画に参加している日本の分\n析機関が引き続き高い正確性と能力を有していると評価。これらを含めたIAEA の独立したレビューは、2023 年4月に\nG7により支持が表明された。\n放射線健康影響に係るリスクコミュニケーション\n●福島県内に加え、今後県外への\n避難者を含め、放射線相談員\n支援センターにおいて、放射線に\n関する健康不安軽減のためリスク\nコミュニケーション活動を強化。\nぐぐるプロジェクト\n●放射線健康影響に関する正確な情報を発\n信し、差別・偏見を払拭するため、\n「学び・知をつむ”ぐ”」\n「人・町・組織をつな”ぐ”」\n「自分ごととしてつたわ”る”」取組を推進。\n目標\n「現在の放射線被ばくで、次世代への健康影響\nが福島県民に起こる可能性が高い」と思っている\n方の割合(誤認の割合)→差別・偏見につながる\n可能性\n約40%\n6.4%\n12.3%\n34.8%\n46.5%\n●極めて低い\n●可能性は低い\n●可能性は高い\n非常に高い●\n出典:環境省アンケート調査(2021年3月)\n2025年度までに20%以下\n放射線相談員支援センター\n●東京電力福島第一原子力発電所の事故後の放射線健康影響について、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)は、「放射線\n被ばくが直接の原因となるような将来的な健康影響は見られそうにない」と評価している。\n●福島県「県民健康調査」検討委員会では、「現時点において本格検査(2回目検査)※に発見された甲状腺がんと放射線被ばくの間の関連は認めら\nれない」と評価している。\n※甲状腺検査は各対象者に原則2年に1回実施しており、本格検査(検査2回目)は、2014~2015年度に実施された検査。\n海域モニタリングの様子\n採取した試料をIAEA及び第三国の専\n門家が確認する様子\n資料:環境省\n資料:環境省\nALPS処理水に係る海域モニタリング\n\n24\n令和4年度に各分野で講じた施策第2部\n(令和4年度環境の状況/循環型社会の形成の状況/生物の多様性の状況)\n第1章地球環境の保全\n第2章生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組\n第3章循環型社会の形成\n第4章水環境、土壌環境、地盤環境、海洋環境、大気環境の保全に関する取組\n第5章包括的な化学物質対策に関する取組\n第6章各種施策の基盤となる施策及び国際的取組に係る施策\n地球温暖化対策/気候変動の影響への適応の推進/オゾン層保護対策等\n生物多様性条約COP15及び生物多様性国家戦略/生物多様性の主流化に向けた取組の強化/\n生物多様性保全と持続可能な利用の観点から見た国土の保全管理/海洋における生物多様性の保全/\n野生生物の適切な保護管理と外来種対策の強化/動物の愛護及び適正な管理/持続可能な利用/国際的取組/\n生物多様性及び生態系サービスの把握\n廃棄物等の発生、循環的な利用及び処分の現状/持続可能な社会づくりとの統合的取組/\n多種多様な地域循環共生圏形成による地域活性化/ライフサイクル全体での徹底的な資源循環/\n適正処理の更なる推進と環境再生/適正な国際資源循環体制の構築と循環産業の海外展開の推進/\n循環分野における基盤整備\n健全な水循環の維持・回復/水環境の保全/アジアにおける水環境保全の推進/土壌環境の保全/\n地盤環境の保全/海洋環境の保全/大気環境の保全\n化学物質のリスク評価の推進及びライフサイクル全体のリスクの削減/化学物質に関する未解明の問題への対応/\n化学物質に関するリスクコミュニケーションの推進/化学物質に関する国際協力・国際協調の推進/\n国内における毒ガス弾等に係る対策\n政府の総合的な取組/グリーンな経済システムの構築/技術開発、調査研究、監視・観測等の充実等/\n国際的取組に係る施策/地域づくり・人づくりの推進/環境情報の整備と提供・広報の充実/環境影響評価/\n環境保健対策/公害紛争処理等及び環境犯罪対策\n\n25\n令和5年度に各分野で講じようとする施策\n(令和5年度環境の保全に関する施策/循環型社会の形成に関する施策/\n生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する施策)\n第1章地球環境の保全\n第2章生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組\n第3章循環型社会の形成\n第4章水環境、土壌環境、地盤環境、海洋環境、大気環境の保全に関する取組\n第5章包括的な化学物質対策に関する取組\n第6章各種施策の基盤となる施策及び国際的取組に係る施策\n地球温暖化対策/気候変動の影響への適応の推進/オゾン層保護対策等\n昆明・モントリオール生物多様性枠組及び生物多様性国家戦略2023-2030の実施/\n生物多様性の主流化に向けた取組の強化/生物多様性保全と持続可能な利用の観点から見た国土の保全管理/\n海洋における生物多様性の保全/野生生物の適切な保護管理と外来種対策の強化/動物の愛護及び適正な管理/\n持続可能な利用/国際的取組/生物多様性の保全及び持続可能な利用に向けた基盤整備\n持続可能な社会づくりとの統合的取組/多種多様な地域循環共生圏形成による地域活性化/\nライフサイクル全体での徹底的な資源循環/適正処理の更なる推進と環境再生/東日本大震災からの環境再生/\n万全な災害廃棄物処理体制の構築/適正な国際資源循環体制の構築と循環産業の海外展開の推進/\n循環分野における基盤整備\n健全な水循環の維持・回復/水環境の保全/アジアにおける水環境保全の推進/土壌環境の保全/\n地盤環境の保全/海洋環境の保全/大気環境の保全\n化学物質のリスク評価の推進及びライフサイクル全体のリスクの削減/化学物質に関する未解明の問題への対応/\n化学物質に関するリスクコミュニケーションの推進/化学物質に関する国際協力・国際協調の推進/\n国内における毒ガス弾等に係る対策\n政府の総合的な取組/グリーンな経済システムの構築/技術開発、調査研究、監視・観測等の充実等/\n国際的取組に係る施策/地域づくり・人づくりの推進/環境情報の整備と提供・広報の充実/環境影響評価/\n環境保健対策/公害紛争処理等及び環境犯罪対策\n\n26\n令和5年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書のポイント\n・地球環境の悪化は危機的状況にあり、経済・社会にも大きな影響を与える問題\n・炭素中立・循環経済・自然再興の同時達成に向け、統合的に取組を推進することで、新たな成長と将来にわ\nたる質の高い生活の確保を目指し、豊かな暮らしやwell-beingにつなげていく。\n・地球環境の悪化は危機的状況にあり、経済・社会にも大きな影響を与える問題\n・炭素中立・循環経済・自然再興の同時達成に向け、統合的に取組を推進することで、新たな成長と将来にわ\nたる質の高い生活の確保を目指し、豊かな暮らしやwell-beingにつなげていく。\n趣旨\n趣旨\n<気候変動>\n-世界は未だパリ協定の目標達成には及ばず、1.5℃に向けた信頼性の高い経\n路に乗れていない。\n-この10年間に行う選択や実施する対策は、現在から数千年先まで影響を持ち、\n今すぐ対策を取ることが必要。\n<生物多様性>\n過去50年間の地球上の種の絶滅は、過去\n1,000万年平均の少なくとも数十倍、あるいは\n数百倍の速度で進行。\n<相互関連>\n・気候変動と生物多様性は相互に関連している。\n・プラネタリー・バウンダリー(地球の限界、生態\n学的上限)を超えず、ソーシャル・バウンダリー\n(社会の境界、社会的基礎)の下に落ちない\n領域「ドーナツ内での生活」を目指すべき。\n<気候変動>\n-世界は未だパリ協定の目標達成には及ばず、1.5℃に向けた信頼性の高い経\n路に乗れていない。\n-この10年間に行う選択や実施する対策は、現在から数千年先まで影響を持ち、\n今すぐ対策を取ることが必要。\n<生物多様性>\n過去50年間の地球上の種の絶滅は、過去\n1,000万年平均の少なくとも数十倍、あるいは\n数百倍の速度で進行。\n<相互関連>\n・気候変動と生物多様性は相互に関連している。\n・プラネタリー・バウンダリー(地球の限界、生態\n学的上限)を超えず、ソーシャル・バウンダリー\n(社会の境界、社会的基礎)の下に落ちない\n領域「ドーナツ内での生活」を目指すべき。\n2030年までの期間を「勝負の10年」と位置づけ、各分野での取組を統合的に推進\n2030年までの期間を「勝負の10年」と位置づけ、各分野での取組を統合的に推進\n国内の取組\n国内の取組\nネットゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ経済の統合的な実現に向けて\n~環境・経済・社会の統合的向上~\nネットゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ経済の統合的な実現に向けて\n~環境・経済・社会の統合的向上~\nテーマ\nテーマ\n危機的状況の認識の共有\n危機的状況の認識の共有\n・COP27(気候変動)\n「シャルム・エル・シェイク実施計画」\n緩和、適応、ロス&ダメージ、気候資金等の分野で\n対策強化。実施のCOP。\n・COP15(生物多様性)\n「昆明・モントリオール生物多様性枠組」\n30by30目標等の2030年までのグローバルターゲッ\nトの設定。\n・G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合\nネットゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ経済の統\n合的な実現の重要性を共有。\n※G7広島サミットのコミュニケでも同様の認識を共有\n・COP27(気候変動)\n「シャルム・エル・シェイク実施計画」\n緩和、適応、ロス&ダメージ、気候資金等の分野で\n対策強化。実施のCOP。\n・COP15(生物多様性)\n「昆明・モントリオール生物多様性枠組」\n30by30目標等の2030年までのグローバルターゲッ\nトの設定。\n・G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合\nネットゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ経済の統\n合的な実現の重要性を共有。\n※G7広島サミットのコミュニケでも同様の認識を共有\n世界の動き\n世界の動き\n「ドーナツ内での生活」\n・ライフスタイルシフト、熱中症対策、化学物質・公害対策等\n・東日本大震災・原発事故からの復興・再生\n・炭素中立(CN):GXの実現、地域の脱炭素化等\n・循環経済(CE):3R+Renewableの推進等\n・自然再興(NP):30by30目標、OECM等\n26\n"
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